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2021年01月29日 10:11 更新

炭水化物抜きダイエットの落とし穴とは? 上手に痩せるやり方

炭水化物を避けることは、いまではポピュラーなダイエット方法としてよく知られています。しかし、試してみた結果、長続きしなかった、リバウンドしたという経験がある人もいるのではないでしょうか。炭水化物抜きダイエットの落とし穴を知り、上手に痩せるためのポイントを紹介します!

炭水化物は抜くのではなく選ぶことが大事

炭水化物は選ぶことが大切
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炭水化物ダイエットで成功しましたか?

※マイナビ子育て調べ  調査期間:2020年10月22日~11月1日 調査人数:142人(21歳~40歳以上の女性)の回答から抜粋

※ここで紹介したダイエット方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。効果的な減量方法や結果の出方は個人により異なります。

ダイエットの極意! 炭水化物は抜かずに「選ぶ」

炭水化物は生命を維持するために必要な「5大栄養素」のうちのひとつです。過剰に摂ると太ることにつながりますが、減らし過ぎると健康を害してしまう可能性もあります。

健康的にダイエットを続けるためには、炭水化物は抜くのではなく「選んで摂る」ことが大切です。上手に選ぶための知識や具体策を紹介します。

ダイエッターが知っておきたい炭水化物の基礎知識

知っておきたい炭水化物の基礎知識
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炭水化物を上手に選ぶために知っておきたい基礎知識について、まずはくわしく解説します。

「炭水化物」と「糖質」は同じ?

「炭水化物」と「糖質」は同じものではありません。「炭水化物」は、エネルギー源として利用される「糖質」と、消化吸収されない「食物繊維」を合わせたものの総称です。

糖質は脳や体を動かすために必須の栄養素ですが、必要以上に摂り過ぎると、エネルギーとして利用されない分が脂肪となって体内に蓄積されてしまうため、摂り過ぎには気を付ける必要があります。

一方で、食物繊維はエネルギー源にはなりませんが、食後の血糖値の上昇をおだやかにしてくれる、便秘予防などの働きがあります。食物繊維は摂取不足の人が多いと言われ、積極的に摂りたい栄養素です。

炭水化物を多く含む食品は、ご飯、麺類、パン類などの穀類や、芋類や果物などです[*1]。

GI値を知ろう

糖質が消化吸収されて血液中に入ると、「血糖値」が上がります。上がった血糖値を元に戻すのに働くのが「インスリン」というホルモン。インスリンは、血液中の糖が細胞内でエネルギーとして利用されるのを促すことで血糖値を下げますが、余った糖からの脂肪合成を高めたり、脂肪の分解を抑制する作用もあります。つまり、インスリンの分泌が多くなると、脂肪が蓄積されやすくなってしまうのです。

GI値とは、食品に含まれる糖質の吸収度合いを表す値です。糖質を摂ると誰でも血糖値が上がりますが、GI値が高い食品ほど血糖値が上昇しやすく、インスリンの分泌量も多くなるのです。

GI値が70以上の食品は高GI食品、56~69は中GI食品 55以下の食品は低GI食品と定義されています[*2]。低GIの食品はダイエットに役立つとされています。
以下に炭水化物量の多い食品のGI値の例を紹介します[*3]。

GI値70以上:フランスパン、食パン、マッシュポテトなど
GI値56~69:白米、全粒粉パン、アイスクリーム、砂糖、玄米、バナナなど
GI値55以下:ライ麦パン、全粒粉パスタ、オレンジ、ぶどう、りんご、牛乳など

ダイエット中におすすめの炭水化物の食べ方

ダイエット中のおすすめの炭水化物の摂り方
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ここまで、炭水化物の基礎知識をお伝えしました。次に、上手に選ぶポイントと賢い摂り方を紹介していきます。

精製度の低い穀物を選ぶ

GI値が低い穀類を簡単に見分ける方法は、なるべく精製度の低い食品を選ぶことです。玄米を精製すると白米になりますが、玄米のGI値は白米より低めです。穀類は精製することで白くなっていくので、白米や白い食パンに比べて、玄米やライ麦パンなど、色がついている穀物は精製度が低いと覚えておくとよいですね。

精製度の低い穀類は「ぬか」の部分にビタミン・ミネラルなどの栄養素を含むので、精製されたものよりこれらの栄養を多く摂ることができるといったメリットもあります。

食べる順番を意識するとさらに効果的!

炭水化物は「摂り方」にもポイントがあります。それは、食べる順番を意識することです。

食事の最初に、「食物繊維が豊富な副菜」(野菜、海藻、きのこなど)を食べ、それから「たんぱく質が豊富な主菜」(魚、肉、大豆製品など)を食べ、食事開始から少なくとも5分経ってから「炭水化物が豊富な主食」を食べる方法は、継続しやすいうえ、減量に役立つという報告があります[*4]。

これは、日本伝統の懐石料理の食べ方に似ていますね。逆に主食とおかずを一緒に摂る食べ方(丼もの、ラーメン、サンドウィッチ、ハンバーガーなど)はあまり良くないと言われています。

ダイエット中に摂るときの注意点

炭水化物ダイエットをしても全く取らないのは危険
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さて、炭水化物のさまざまな特徴をおさえたら、実際に摂る際の注意点も確認しておきましょう。

1日に摂る量の目安

ダイエットの基本はバランスの良い食事です。健康のために、1日に摂るエネルギー量のうち、50~65%を炭水化物で摂ることが目標とされています。しかし、これでは具体的な量がイメージしにくいですよね。実際の食事の量で表すと、1日3食の主食がご飯の場合は1食につき、成人女性150g、成人男性200gが目安となります。

運動量が少なく消費エネルギーが少ない場合や、ダイエットのために食事量を減らしたいという場合には、女性は100g、男性は150gを目安にすると良いでしょう。麺類を摂るなら、1食につき1人前が目安ですが、麺類は炭水化物量が多くなりがちなので1日1回を目安にしましょう。主食に加えて、果物は1日でこぶし1個分を目安に摂ります[*5,6]。

炭水化物の摂り過ぎには注意

炭水化物に含まれる糖質は、過剰に摂り過ぎるとエネルギーとして利用されない分が脂肪になり、体内に蓄積されてしまいます。

ご飯や麺類を大盛りにしないことはもちろんですが、麺類とご飯のセットや、食事の後のスイーツや果物、甘い飲み物など、普段の何気ない習慣が炭水化物の摂り過ぎにつながっていることもあります。そんな食べ方のクセがないか、一度見直してみてくださいね。

炭水化物抜きの落とし穴

摂りすぎに注意といっても、炭水化物をまったく摂らないと以下のようなデメリットもあります。

食物繊維が不足しやすい

実は、「穀類」は食物繊維の摂取源として重要でもあります[*7]。つまり、炭水化物を多く含むからといって主食をまったく摂らないと、ダイエット中に積極的に摂りたい食物繊維の摂取量も減ってしまいます。

脂質や塩分の摂り過ぎにつながる

主食を減らした分、主菜や副菜の割合が多くなると、素材そのものや味付けによる脂質や塩分の摂り過ぎにつながります。

炭水化物含め、食事では体に必要な栄養素を適量ずつ、バランスよく摂るのが大事ということは忘れないようにしましょう。

低炭水化物で満足感たっぷりの主食レシピ3選

低炭水化物で満足感のある主食レシピ
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ここからは、穀類を控えめの量にしても満足感の得られる栄養たっぷりレシピを紹介します。

豚キムチ雑炊(1人前:374kcal)

材料(1人分):ご飯80g、豚こま肉60g、キムチ10g、しめじ1/4パック、卵1個、鶏がらスープ200㏄、醤油小1/2、小ねぎ 適宜

作り方
【1】鍋に鶏がらスープ、醤油、キムチ、ご飯を入れて火にかける。
【2】沸騰したら豚肉としめじを加えて弱火にして5分ほど煮る。
【3】卵を溶きいれて全体を混ぜ、盛り付けたら小ねぎを散らす。

ポイント:ご飯が少なくても満足感たっぷりの具だくさん雑炊。唐辛子に含まれるカプサイシンは脂肪燃焼を助ける働きも期待できます[*8]。

ツナときのこのスパゲッティ(1人前:377kcal)

材料(2人分):スパゲッティ100g、ツナ缶1缶、えのき1袋、にんにく1かけ、まいたけ1袋、オリーブオイル大1、塩小1/3

作り方
【1】スパゲッティを表示通りに茹でる。えのきは石づきを切り落とし、にんにくは薄切りに切る。
【2】フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて火にかけ、にんにくの香りが立ったらツナ缶、まいたけ、えのきを加えて炒める。
【3】茹で汁大3~4を加えてよく混ぜてソースを作る。
【4】茹でたスパゲッティーと塩を加えて全体を和える。

ポイント:麺に似たえのきでかさ増ししたスパゲッティ。トマトソース、醤油ソースなどどんな味にも合います。

大根たっぷりサラダ蕎麦(1人前:274kcal)

材料(2人分):蕎麦(乾)50g、大根5cm、納豆1パック、オクラ4本、めんつゆ適宜、わさび適宜

作り方
【1】蕎麦を茹でる。茹で上がったら水でしめる。
【2】大根を千切りにしてさっと茹で、水にさらしてよく絞り、茹でた蕎麦と和える。
【3】オクラを茹でて輪切りにして納豆と合わせて蕎麦にのせ、めんつゆをかける。ミニトマト、パプリカ、レタスなどお好みの野菜を添えてもOK。

ポイント:比較的GI値が低く、栄養価が高い蕎麦を具だくさんにしてさらに栄養アップ。温かい蕎麦にしても美味しいです。

まとめ

いかがでしたか?身体にとって重要な栄養素である炭水化物。過度な制限はお勧めできません。賢く選び取り入れて、上手に痩せましょう。

(文:薦岡具代) ※画像はイメージです

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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