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【医師監修】突発性発疹はうつる病気?赤ちゃんに起きる突発性発疹の感染経路・症状・治療法

【医師監修】突発性発疹はうつる病気?赤ちゃんに起きる突発性発疹の感染経路・症状・治療法

高熱が出たら、突発性発疹かも? 多くの子供が一度は経験するという突発性発疹。いったいどんな病気なのでしょうか?


この記事の監修ドクター
有明こどもクリニック 小暮 裕之先生
地域の皆さまに信頼されるかかりつけの医療機関として、スタッフ一同、より質の高い医療の提供を目指してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
http://child-clinic.or.jp/concept.html/

突発性発疹とは

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赤ちゃんがかかりやすいという突発性発疹とはどのような病気なのでしょうか?

突発性発疹ってどんな病気?

突発性湿疹とは発熱と発疹をともなう感染症です。高い熱が3~4日続き、熱が下がると同時に、おなかや背中に赤い発疹が出ます。生後6~12カ月に多く、赤ちゃんにとって「生まれて初めての発熱」が突発性発疹というケースも珍しくありません。慌てずに経過観察をしましょう。乳幼児の発症率は90%ともされており、多くの子どもが経験する病気です。季節に関係なく発生し、水ぼうそうやはしかのように感染力が強くないのが特徴です。

それまで通常通り元気にしていた赤ちゃんが急に38~39度、時には40度近い高熱を出します。高熱のわりには元気にしていて、熱は3~4日続いたあと、一気に平熱か37度台くらいまで下がります。それと同時か翌日くらいの頃に、おなか・背中を中心に大小不規則な赤い発疹が出て、半日くらいで身体中に広がります。2~3日は発疹も目立ちますが、次第に薄くなり消えていきます。あまりかゆみはおこりませんが、ときにはかゆがったりする場合もあります。また平熱に戻った後も、数日間はぐずる赤ちゃんもいるようです。40度近い熱が出ることもあるため親は不安になりますが、高熱のわりに赤ちゃん本人は機嫌もよく、元気もあるなど、全身状態がいいのも特徴のひとつです。

突発性発疹にかかりやすい時期

突発性発疹は、季節性はなく、1年を通して起こり得る病気です。また、症状の出るか出ないかに関わらず乳幼児期に大半の赤ちゃんが感染する病気です。2〜3歳くらいまでには、大半の子供に抗体ができるため、90%以上が1歳までに発症し、特に生後6〜12か月までにかかるケースが多いです。中には感染しても症状が現れない「不顕性感染」のケースもあり、約20〜40%がこれに該当します。

突発性発疹の症状の特徴

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発熱の現れ方

突発性発疹の症状は、何の前触れなく38度以上の高熱が出ることから始まります。熱は高いけれども機嫌は良く、食欲が落ちることもありません。また、咳や鼻水などの風邪症状がみられないケースが多いです。

発疹の現れ方

3~4日程で熱がおさまってきた頃に、胸腹部を中心に赤く細かい発疹が現れます。おなかや背中を中心に大小不規則な赤い発疹が出て、半日くらいで身体中に広がります。
2~3日は発疹も目立ちますが、次第に薄くなり消えていきます。あまりかゆみはおこりませんが、ときにはかゆがったりする場合もあります。

まれに熱性けいれんを合併することも

突発性発疹では、命に関わるなどの重傷や後遺症を残したりすることは基本的にはありません。しかし、まれに「脳炎」「脳症」といった脳に関わる病気や、肝炎により肝臓が機能しなくなってしまう「劇症肝炎」、血小板の減少により出血しやすい状態が起こる「血小板減少性紫斑病」といった合併症を引き起こすこともあります。

合併症のサインには、次のようなものがあります。
・3日以上の高熱が続く
・激しい嘔吐がある
・痙攣(けいれん)を繰り返す、3分以上のけいれんがある
・ぐったりして元気がない
・白眼が黄色くにごる
・多数の内出血が現れる

以上のような合併症のサインがあらわれた時には、すぐに病院へ受診し適切な治療を受けるようにしましょう。

合併症として、熱性けいれんの多い年齢に発熱することから、「熱性けいれん」を起こすことがあります。
突発性発疹で起こるけいれんのほとんどは熱性けいれんと呼ばれるもので、6歳までの小児(ほとんどが2歳くらいまで)が急激に発熱したときに起こるけいれんです。この熱性けいれんは、ほとんどの場合数分以内で治まり、特別な治療も必要としません。 つまり、あまり心配する必要はありません。

ごくまれに「複合型」と呼ばれる、15分以上続くけいれんとなる場合があります。その場合は満足に呼吸ができなくなってしまうため、呼吸などの管理を行うことがあります。

しかし、熱性けいれんはほとんどがほとんど心配のいらないけいれんなので、重症になることはごくまれです。

突発性発疹の感染と感染経路

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突発性発疹の原因はヘルペスウイルスへの感染

「HHV-6(ヒトヘルペスウイルス6型)」「HHV-7(ヒトヘルペスウイルス7型)」という名前の2種類のウイルスが突発性発疹の原因です。「HHV-6」と「HHV-7」はともに初感染の時期におよそ10日間潜伏期間があり、発症したときにはすでに感染力は弱まっていると言われています。感染するとウイルスはずっと身体の中に残って、唾液によって少しずつ排出されます。

新生児は「移行抗体」といって、母親の抗体を持ちながら産まれてきます。そのため新生児期にこの病気が発症することはほとんどありません。しかし、生後0~5か月の乳児では、母親からの移行抗体が消え始めるため、特に6か月以降ではかかりやすくなります。また、母乳は母親の抗体を含んでいるため、母乳を飲んでいる時期は突発性発疹にかかりにくく、授乳を終了してから、かかるケースが多くみられます。

感染経路として考えられているもの

感染経路としては、食事などを介して感染する「経口感染」または、呼吸器を通して感染する「経気道感染(飛沫感染)」だと言われています。しかし、なぜ感染が起こるかについては、はっきりとした原因は解明されていません。ウイルスのDNAは子宮頚管粘液からも検出されるので、妊娠28週〜産後7日の周産期中のウイルス感染も、一つの感染経路として考えられています。

また、感染経路の多くはすでに感染し抗体を持っている親や兄弟です。ヒトヘルペスウイルス6型、7型は1度感染すると2度目は発症はしにくくなりますが、ウイルス自体は常に体内に存在しているのです。そして、そのウイルスは断続的に唾液から排泄されています。
そのため、親や兄弟の唾液から排泄されるウイルスにより、赤ちゃんが感染してしまうことが多いのです。家族から赤ちゃんに対するキスは主な感染要因の1つと言われています。また、その他には、すでに感染した乳幼児が唾液のついた手で触ったオモチャ等を共有することによっても感染します。

突発性発疹は他の子にも感染する?

大人はすでに突発性発疹の抗体ができているのでうつることはありません。また4歳以降の子どもも、ほとんどの場合が抗体をすでに獲得しているのでうつることはないと考えてよいでしょう。この抗体は1歳までに86%の子どもが獲得すると言われてはいますが、まだ突発性発疹の症状が出たことのない4歳未満の兄弟であればうつることがあります。

基本的には、突発性発疹の感染源ウイルスであるヒトヘルペスウイルス6型、7型は感染力の弱いウイルスと言われていますが、子供に感染し発熱している時期には感染力が上がります。兄弟間でうつさないためには、子供に感染し発熱している時期の感染予防が重要となります。
また、他には、先ほどもお伝えした通り、感染した乳幼児の唾液がついた手で触ったオモチャなどを共有することによっても感染します。

発熱がおさまってしまえばウイルスの感染力は元どおり弱くなります。発疹が残った状態であっても、解熱をして1日程度経過すれば兄弟間でうつる心配はほぼしなくても大丈夫でしょう。

感染から発症するまでの潜伏期間は10日程度です。しかし、発疹が出た際にはウイルスはかなり減少しているため、感染力が低下しています。また、「不顕性感染」と言って、感染しても症状が出ないケースが2割から4割程度あると言われています。

突発性発疹の治療とケア

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突発性発疹の特効薬はない

突発性発疹に対する特効薬はありません。病院で受診すると発熱に対して解熱剤が処方されることがあります。解熱剤を使用する適切なタイミングは、赤ちゃんの熱が上昇しきった状態、そして赤ちゃんが発熱でグッタリとしているときとなります。赤ちゃんの熱が上昇している途中に解熱剤を使用しても、解熱剤の効果は赤ちゃんの熱の上昇速度に負けてしまいます。こまめに体温を測定したり、足の裏が冷たくないかどうか(足の裏が冷たい場合は熱が上昇している時です)を確認したりし、赤ちゃんの熱が上がりきったと判断してから使うよう心がけましょう。

熱が出始めるタイミングで、熱性けいれんを引き起こす赤ちゃんもいます。また、突発性発疹という確定診断が出来るのは、熱が下がり発疹が出てからです。この間はほかの病気の可能性も否定することはできないので、高熱=突発性発疹とは思い込まず、熱が出た時点で一度病院を受診するようにしましょう。

自宅では安静と水分補給を

2歳までにかかるため、発熱時の対応がメインになります。
• 安静と十分な睡眠で免疫力が落ちるのを防ぐ
• 水分補給を行う
• 高熱で辛そうな時は解熱薬を使う。しかし、解熱剤を使っても時間がたつと再び発熱する
• けいれんには、抗けいれん薬を使用する

以上のことに気を付けてください。特に、脱水を防ぐための水分補給は大切です。下痢などの症状があるので、電解質を含む飲料がお薦めです。

熱が出ている時は水分をこまめに補給し、全身状態に変化がないかについてよく観察しましょう。特に、生後2カ月未満の赤ちゃんの高熱には非常に注意が必要です。他の重い病気の可能性も残っているので、必ず小児科を受診してください。また、以前熱性けいれんを起こしたことがある子も、必ず診察を受けて下さい。

突発性発疹と診断が確定したあとは、安静と水分補給に注意しておけば、特に心配のいらない病気です。特別の薬なしでも治る病気で、合併症などもほとんど生じません。なお、どの子も一度は経験する病気と思われていますが、かからない子もいます。2~3才までにかかることがなければ、その後にかかることはまずないでしょう。

まとめ

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いかがでしたか? 多くの子どもが一度は経験するという突発性発疹。しかし、赤ちゃんが急に高熱を出したら慌ててしまいますよね。様子を見て、病院へ行きましょう。大人は感染することがないですが、小さいお子さんが他にもいる場合は感染しないように気を付けてください。

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