【医師監修】ベビーローションの選び方・塗り方と人気のベビーローション5選
赤ちゃんの保湿に使うベビーローション。初めて使うときはどんなものを選べばいいのか、どうやって使えばいいのか気になりますね。選び方や使い方の基本を知って、毎日のスキンケアに役立てましょう。人気のベビーローションも紹介します。
ベビーローションは赤ちゃんの保湿に必要?
赤ちゃんのための保湿剤は、ベビーローションのほかにもさまざまなタイプがあります。そんな中でベビーローションはどんな役割をするのか知っておきましょう。
皮膚のバリア機能が未熟な赤ちゃんは「保湿が大切」
赤ちゃんの皮膚は、ママのお腹にいる間は羊水と胎脂(ママのお腹の中で赤ちゃんの皮膚についている白いロウのようなもの)で守られていますが、誕生した瞬間から空気にさらされ、さまざまな刺激を受けるようになります。
生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚は大人よりも薄く、バリア機能も未熟です。皮膚の表面にある角質では天然の保湿成分であるアミノ酸やセラミドなどがうるおいを保っていますが、赤ちゃんの皮膚はこれらがまだ少なく、充分な保湿やバリア機能を発揮できないのです。
さらに、新生児期は皮脂分泌が盛んで乳児脂漏性皮膚炎などになりやすい一方で、生後2~3ヶ月になると急激に皮脂量が減って乾燥しがちになります。赤ちゃんに起こりがちな数々の皮膚トラブルを予防するためには、スキンケアが大切です。赤ちゃんのスキンケアは「洗浄」と「保湿」が基本。この保湿に役立つのが「ベビーローション」です。
他の高保湿力のものと使い分けると◎
ベビーローションは、赤ちゃんの保湿アイテムのひとつですが、ほかにも軟膏やクリーム、スプレーなどがあります。それぞれの特徴をチェックしておきましょう。
保湿剤のタイプと特徴
・軟膏
油脂性軟膏は刺激性が低く、皮膚の状態を問わず使用できる。べたつくので洗い流しにくい。
・オイル
伸びが良いが、液だれすることも。マッサージなどの際にも使いやすい。
・クリーム
水分量はローションより少なく、軟膏よりも多い。軟膏と比較してべたつきが少なく、洗い流しやすい。
・ローション
クリームや軟膏よりも水分が多く、脂分が少ない。そのため伸びがよく広げやすいが、早く乾きやすい。
・スプレー
広範囲に使用しやすいが、使用量を正確に把握することが難しい。泡状スプレーもあり、液垂だれしづらいので塗りやすい。
全身にはのびが良いもの、顔や手足には油分の多いものを
基本的には、全身など範囲が広い場合は伸ばしやすいベビーローションやオイル、スプレーが使いやすいです。顔や手足などには油分の多いベビークリームや軟膏を塗るといいでしょう。
また、乾燥しやすい冬や乾燥肌の赤ちゃんには、ベビーローションを塗った上からさらにクリームや軟膏を重ねることもおすすめ。夏はベビーローション、冬はベビークリームをメインに保湿するなど、季節によって使い分けても。
ベビーローションとベビーオイルはどう使い分ける?
ベビーローションは保湿剤の中でも水分が多いのが特徴で、肌にうるおいを与えてくれます。これに対して、ベビーオイルは液状ですが油分が主成分なので皮膚を保護する働きをします。
入浴後にベビーローションで保湿をしたあと、さらにオイルを薄く塗って保護してあげるという使い方もできます。なお、どちらも汚れ落としやふきとりに使えるほか、ベビーオイルは耳掃除やおへそのお手入れにも役立ちます。
ベビーローションの選び方、使い方
気になるベビーローションの選び方について紹介します。使い方も確認しておきましょう。
ベビーローションの選び方
赤ちゃんの未熟な肌に使うベビーローションは、次のポイントをおさえて選ぶといいでしょう。
・無香料で低刺激性のもの
・パッチテスト(アレルギーテスト)済のもの
・敏感肌、乾燥肌の場合は、セラミドやヘパリン類似物質配合の保湿効果の高いもの
初めて使うときはまず腕や脚の一部に塗り、赤みやかゆみ、湿疹がでないか2~3日様子を見たうえで、全身に使うようにしましょう。
ベビーローションの塗り方
ベビーローションは1日2回程度、朝と入浴後に全身に塗ります。頭皮に塗っても大丈夫。特に乾燥した様子が見られなくても毎日塗るようにしましょう。また季節を問わず保湿を続けていくようにしましょう。
塗る時のポイント
・入浴後はできるだけ早く塗るようにします。
20分以内に塗らないと、角質層の水分量が入浴前より減ってしまいます。5分以内に塗るとより効果的です。
・使用量の目安は、大人の手のひら2枚分の面積に対して1円玉ぐらいの大きさ。
塗ったあと肌がテカテカしてティッシュが貼りつくくらい、たっぷりと塗りましょう。
・体に塗る際は清潔な手に取って、塗る範囲に点在するようにのせてから、手のひらでやさしく広げます。
皮膚のシワに沿って塗り広げるとムラになりにくいです。
ベビーローションはいつからいつまで使う?
ベビーローションは新生児から使えます。 乳児期のあとの幼児期、学童期でも、子供の皮膚はまだ皮脂が少なくて保湿機能が弱く、思春期までは最も乾燥しやすい時期。入浴の後や乾燥しやすい時期は保湿剤でスキンケアを続けましょう。
思春期には皮脂分泌が多くなりバリア機能も強くなってくるため、特に肌トラブルがなければ、それまでほど注意する必要はなくなっていきます。
ベビーローションを使っていて湿疹ができたときは?
毎日保湿をしっかりしていても、肌トラブルが起こることはあります。ベビーローションは基本的に健康な肌に使うものです。湿疹の部分は避けて塗るようにしましょう。とはいえ、湿疹の原因や症状によっても対処は異なります。湿疹が気になるときは受診をして、かかりつけ医の指示に従って保湿をするのがベストです。
まとめ
赤ちゃんの保湿アイテムとして使いやすいベビーローション。新生児から使うので、安心して使えるものを選んで用意しておきましょう。赤ちゃんの肌は月齢によって皮脂の状態が変わります。ベビーローションを塗ったからと安心するのではなく、肌の状態を見て、必要に応じてほかの保湿剤も活用していきましょう。大人に比べてまだまだか弱い、赤ちゃんの肌を乾燥から守ってあげてくださいね。
(文:佐藤華奈子/監修:梁 尚弘先生)
※画像はイメージです
人気のベビーローション5選
※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます
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