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【医師監修】子どもの過敏性腸症候群は激しい腹痛が特徴?

【医師監修】子どもの過敏性腸症候群は激しい腹痛が特徴?

お子様が、激しい腹痛や、腹部周辺の違和感をうったえてきたら、それは、過敏性腸症候群かもしれません。お子様の心とも、深く関係している症状であるため、親として、放っておく事はできません。過敏性腸症候群の詳しい症状や、対策を考えていきましょう。


この記事の監修ドクター
女医によるファミリークリニック 大井美恵子先生
当院では受診していただく患者様は家族と思い治すことをモットーとしており、生まれたときから、生涯を終えるときまで、ご家族全員のプライベートホームドクターを承っております。最新の小児科内科皮膚科・美容医療に、東洋医学などの代替医療やアンチエイジング医療を取り入れながら、 ご家族全員がいつまでも健やかで美しくあるためのオリジナル医療を提供しております。
http://www.familyclinic-hiroshima.com/

子供にも起こる過敏性腸症候群

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子どもが登園、登校前に腹痛を訴える事があります。そんな時ふと頭をよぎるのは、季節的に流行する胃腸炎などでしょう。もしこれらならばウイルスや菌というれっきとした原因があり、処置も明確なのですが過敏性腸症候群の場合医師の診察を受けてもなんの病的なものが見つかりません。過敏性腸症候群の詳しい原因はすっかり解明されていませんが、子どもなりに感じるなんらかのストレスが背景にあります。実はこの過敏性腸症候群、子どもがお腹の痛みを起こす病気の中で最も発症頻度が高いのです。

過敏性腸症候群ってどんな病気?

過敏性腸症候群は、主に1ヶ月に2回以上繰りかえすお腹の痛みや不快感のある病気です。
医療機関を受診しても腫瘍や炎症をはじめ、病的な所見が見当たらない場合を指します。いわゆる腸管の動きに異常があるケースです。

以下にあげるのは、過敏性腸症候群を疑う症状です。小児科など医師からの診断を要する時に参考にしましょう。

□朝腹痛を訴える事がある
□腹痛を伴う下痢が数回続く
□朝のトイレ時間が長い
□便秘・1週間に2度程度しか排便がない
□腹部のハリがある
□ガスが出やすい
□嘔吐がある
□便秘と下痢をくりかえしている
□口臭がする(体内に溜まったガスによる)
□便が硬くて血が混じる時がある
□食欲がない
□悩みごと、ストレスを抱えているようだ
□家族の中にも過敏性腸症候群の症状の人がいる
□出産時、低体重だった
□緊張しやすいタイプ

他にも、「便のカタチ」「色」「1日何回くらいトイレに行くのか」「朝昼晩のいつが多いのか」もチェックしましょう。

子どもの過敏性腸症候群の発生頻度

子どもの過敏性腸症候群の発生頻度は先進国においてとても多く見られます。日本もその中のひとつです。特に思春期を迎える頃に増え始まる傾向にあり、中学生、高校生に多く見られます。ですが最近では、こうした症状がどんどん低年齢化していると言えるでしょう。腸環境が悪かったり、精神的に弱い性格の子供の場合は小学校低学年の子どもでも発症しやすくなります。特に朝起きた時や外出する時に排便のトラブルが起きやすく、お腹の苦痛を訴える事が多いのです。

過敏性腸症候群の症状・腹痛の特徴

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親は過敏性腸症候群の症状・腹痛の特徴を知って、子どもがその症状を不安がらずに生活できるように手助けしてあげましょう。

過敏性腸症候群の3種類の症状

過敏性腸症候群には以下のような3種類の症状があげられます。
お子様に当てはまる症状はどれになるかを観察し、その詳しい内容を把握しておきましょう。

①下痢型
突然おこる腹痛を伴う下痢症状が特徴で、過敏性腸症候群の症状の中でも最も苦痛な症状と言えるでしょう。「学校生活中や、大切な行事中にお腹が痛くなったらどうしよう…」と不安になります。また、大人になれば「会議中や、営業中にこうした症状に襲われたらどうしよう…」と不安にかられて仕事にも影響を及ぼしかねません。
また、季節で流行る胃腸炎などの水溶性の下痢とは違うため、脱水症状を懸念することは殆どないでしょう。
下痢といっても、柔らかい便という人も少なくありません。
どちらかと言えば、男性に多く見られる型です。


②便秘型
1週間に2回程度しか排便がなく、時に排便後の残便感もあります。
排便があってもウサギの糞のような水分の少ないコロコロ便になります。
こうした便秘症状は、女性や子供に多く見られ、朝からスッキリしない、トイレにこもりきり…という状況になるでしょう。
さらに、硬い便が肛門に傷をつけたり必要以上にいきんだりする事で、切れ痔やイボ痔になるケースもあります。
また、便が腸内に止まりガスが溜まることからオナラが出やすくなり、そのガスが原因で口臭悩みが出たりする事もあるのです。


③下痢と便秘の繰り返し型
下痢と便秘を繰り返す症状もあります。どちらの症状も交互に襲ってくるため、体調も安定せずに日々憂鬱になるでしょう。
下痢型と便秘型の両方の治療が必要になるでしょう。

子どもの過敏性腸症候群のうんちの特徴

子どもの過敏性腸症候群のうんちの特徴として、便秘型の場合排便があったとしても便が細いという特徴があります。これは肛門の動きが活発化し、一方で腸の蠕動運動が鈍くなっていると考えられるからです。また、上記で触れたウサギのようなコロコロ便も特徴的です。

症状は加齢とともに軽減する

子どもの過敏性腸症候群は、年齢を重ねるごとに軽減する傾向にあります。

未発達な子供の腸や心も年齢とともに発達し、社会性や環境変化にも順応できる力がつく事でしょう。それに比例するように過敏性腸症候群の様々な症状は緩和されます。また、これには親のサポートが大切で子どもが抱える悩みをはじめ子供が心配なく生活できる環境づくりをしてあげることこそ、いち早く過敏性腸症候群から解放させてあげる事ができるのです。

逆を言えば、親のサポートがなければ過敏性腸症候群の症状は社会人になってからも継続し、心の病を引き起こしかねません。過敏性腸症候群と診断されたり、もしくはそうした症状があるならば子どものうちに治す事が大切です。

過敏性腸症候群の原因

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過敏性腸症候群の原因は大きく分けると以下のようになるでしょう。特に関連性が深いのがストレスと言われていて、最近は大人だけでなく子供の発生頻度も高くなり心のケアも必ず取り入れるべき症状です。

ストレス

いまや、何の病気にも関連しているであろうストレス。真面目な日本人の気質はとくにストレスを溜めやすいと言えるでしょう。学校、仕事、育児、人間関係…様々な要因でストレスは容赦なく私達を襲います。主にストレスは自律神経を不安定にさせてしまうため、体温調整や胃腸の働きをも狂わせてしまうでしょう。こうした事から、心理面の影響を受けやすい腸は蠕動運動のコントロールができなくなり下痢や便秘などの排便障害を引き起こす事になるのです。

そのような過程から過敏性腸症候群は心理的な治療を併用する事で緩和されると言えるでしょう。
特に子供の場合、人生経験の浅さからストレスに対する耐性ができていない事が殆どです。

遺伝

ある研究では、高血圧や糖尿病などの成人病は遺伝性があるという結果が出ています。過敏性腸症候群の場合、1つの遺伝子だけでなく複数の遺伝子が絡んで発症しているとされています。また、これに環境的な原因が加わる事で発症しやすくなるのです。遺伝的要素は避けられないものの、環境さえ変えてあげれば過敏性腸症候群を回避する事が可能なのです。

例えば、「自分が過敏性腸症候群だから子供に遺伝しているかも…」と後ろ向きに考えるのではなく、子供が上手にストレスを消化できるように腸内環境を整える食事を心がけたり、適度な運動を促すなどの環境づくりで過敏性腸症候群を発症するリスクが下がります。

胎児期の環境

過敏性腸症候群は、胎児期の環境によっても発症するリスクが高まります。特に低体重で生まれた場合、過敏性腸症候群になりやすいという研究結果もあるのです。
もし、お子さんが過敏性腸症候群の兆候がありそうで低体重で誕生されていたならば、早めに医師の診察を受けて、まずは深刻な炎症や腫瘍などの病変がないかを見てもらいましょう。その上で、一刻も早く心理的治療や腸内環境を整える治療をスタートしましょう。

過敏性腸症候群の診断と治療

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過敏性腸症候群と診断されたならば、前向きに治療をスタートさせましょう。子どもには、「一緒に治療を頑張ろうね!お腹の痛みや下痢がなくなるよ!」と年代に合わせたわかりやすい言い方で説明してあげましょう。親が安心感を与える行為は、過敏性腸症候群の主要原因であるストレスを緩和させる事にもつながるからです。

過敏性腸症候群の診断方法

初診では、腸の重大疾患を疑い大腸ガンなどの検査を行います。そうした病変がないことを確認してから、血液検査、尿検査、超音波検査などの総合的な診断が行われるでしょう。

過敏性腸症候群の治療

過敏性腸症候群の治療としては、食事療法、運動療法、薬物療法の3つがあり、緩やかに緩和する過敏性腸症候群を改善する特徴を考えると毎日継続して行うのが理想です。また、すぐに改善の兆候が見られなくても焦ることはやめましょう。その焦りがストレスとなり症状をひどくさせてしまいます。

・食事療法
腸内環境を整える食事が大切です。
野菜や果物はもちろん、乳酸菌や食物繊維を多めに摂取します。
特に小さい子供は偏食気味のケースが多いため、調理の際は野菜スープにしたり細かくすりおろしたりして料理に入れたり工夫すると良いでしょう。


・運動療法
適度な運動は腸の動きを活発にしてくれるでしょう。また、運動をする事でストレス発散にもなります。
無理のないウォーキングなどの有酸素運動を取り入れましょう。これも親子で楽しくできるレベルが継続させるコツとなります。

・薬物療法
過敏性腸症候群の症状は人それぞれで、症状の強さも軽度から重度まであります。
下痢型であれば、下痢止めや整腸剤を。便秘型であれば、便を柔らかくする下剤などの処方がなされます。
また、精神的な疾患からくる症状ならば、精神を落ちつかせる安定剤が処方される事もあるでしょう。
ですが、この薬物療法はそれらの苦痛な症状を一時的に抑える効果でしかないため、根本的な改善は上記で述べた食事療法、運動療法が柱になるでしょう。

・心理的療法
過敏性腸症候群の場合、かなりの確率で心理的なダメージからくるストレスが関係していました。大人の場合ならば精神科、心身内科などを受診する事になります。子供のケースならば心理面を専門にする小児科医を受診すると良いでしょう。

このようなときは受診を

食事、運動、薬物すべての治療を試みても、改善が見られない場合は、別の疾患が絡んでいるかもしれないので、再度精密な検査を受けましょう。

まとめ

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日本人に増えている過敏性腸症候群は、炎症や腫瘍などの重大病気は認められないものの、心理面などの物理的に見えない要因で発症する事が多いため、周囲からの理解が欠ける事もあるでしょう。それがまた、ストレスとなり症状を悪化させるなどの悪循環になります。とくに子どもの場合は、学校生活において過ごしにくい状態が続くと不登校などになりかねません。親が早めに疾患に気づいて、対策をとってあげましょう。

【医師監修】虫垂炎の手術・治療はどう行われる?種類と方法、リスク、入院期間など

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