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【医師監修】子どもに多い「マイコプラズマ肺炎」ってどういうもの?

【医師監修】子どもに多い「マイコプラズマ肺炎」ってどういうもの?

子どもは風邪などをこじらせてしまうと肺炎になりやすいのですが、その中でもマイコプラズマが原因となり肺炎を引き起こす、マイコプラズマ肺炎とはどのようなものでしょうか。症状や対策を踏まえて適切な治療ができるようになりましょう。


この記事の監修ドクター
女医によるファミリークリニック 大井美恵子先生
当院では受診していただく患者様は家族と思い治すことをモットーとしており、生まれたときから、生涯を終えるときまで、ご家族全員のプライベートホームドクターを承っております。最新の小児科内科皮膚科・美容医療に、東洋医学などの代替医療やアンチエイジング医療を取り入れながら、 ご家族全員がいつまでも健やかで美しくあるためのオリジナル医療を提供しております。
http://www.familyclinic-hiroshima.com/

そもそも肺炎ってどういう状態?

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肺炎といっても、引き起こす原因はいくつかあげられます。また感染ルートもさまざまで、発症年齢が上がるほど重症化しやすくなります。主な肺炎の種類や発症メカニズムを確認しましょう。

肺炎とは

簡単に言ってしまえば、肺が炎症を起こすことを肺炎と言います。肺炎を引き起こす原因には細菌、ウイルス、誤嚥などがあります。現在肺炎は、日本人の死因第4位となり高齢者や持病を抱える方が最もかかりやすく重症化しやすいのです。また、抵抗力の弱い幼い子供もかかりやすいため風邪などをこじらせないように管理する必要があります。

肺炎が起こるしくみ

通常の肺炎は、なんらかのウイルスや菌などの病原体が肺に侵入し、肺のあらゆる血管に広がります。そこに白血球などを含む液が流れ込み、肺胞(酸素と二酸化炭素の交換を行う肺機能の要)などの重要器官を侵してしまいます。そのような状態が続き、肺に空気を取り込むことができなくなるのです。これが肺炎のメカニズムです。

肺炎の種類

肺炎には、いくつかの原因があります。細菌性、ウイルス性と大きく分類され、他にも肺炎を引き起こす原因がいくつかあります。その原因によっては、軽く済むタイプもあれば重症化しやすくなるタイプもあるのです。早めに肺炎を引き起こしている原因がわかれば、スムーズに医師の治療が受けられてホームケアやその後の過ごし方も見えてくるでしょう。

・細菌性肺炎
代表的な菌としてインフルエンザ菌、肺炎球菌などの細菌があげられます。他にも黄色ブドウ球菌などに感染し肺炎を引き起こす事もあるでしょう。

・ウイルス性肺炎
アデノウイルス、RSウイルスなどのウイルスが原因となり肺炎になることがあります。最近ではSARSウイルスなどの恐ろしいウイルスからの肺炎も懸念されます。

・非定型肺炎
代表的な非定型肺炎としてあげられるのがマイコプラズマという微生物によって肺炎になってしまうマイコプラズマ肺炎です。他にもクラミジアが引き起こす肺炎があげられます。

・誤嚥肺炎
本来ならば飲んだり、食べたりする際、食道を通過して消化器官に運ばれるのが正常な消化ルートなのですが、なんらかの原因で食べ物が肺に入り込み炎症を起こしてしまうものです。寝たきりなどの高齢者がなってしまう事が多いため、周囲は食事の介助を慎重に行う必要があります。

・院内肺炎
病院に入院している間に発症する肺炎の事です。
院内は常に清潔を保つ環境にありますが、外来患者や見舞客などを感染ルートになんらかの菌やウイルスが運ばれて、肺炎を引き起こすというものです。

マイコプラズマ肺炎とは

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集団感染の中でも最も多いとされている、マイコプラズマ肺炎。特に、幼稚園や小学生に蔓延する傾向があり、早めの治療で重症化を防いであげたいものです。親はマイコプラズマ菌が引き起こす様々な症状を認識し、マイコプラズマ肺炎になったとしても、早く気づいてあげましょう。

マイコプラズマ菌が原因で起こる肺炎

マイコプラズマ菌に感染すると、咳やクシャミなど風邪に似たような症状が出ます。そして38度以上の熱が何日も継続したり、風邪薬の効果がイマイチ見られない時には、マイコプラズマ肺炎を疑いましょう。

マイコプラズマ菌の感染経路

マイコプラズマ菌の保菌者がしたクシャミなどによる飛沫感染が主な感染経路となるでしょう。クシャミは、想像以上に遠くまで飛ぶため、保菌者はマスクをつけるなどする必要があります。こうした飛沫感染は、狭い範囲の場所でより感染しやすくなるため、保育所、幼稚園、学校は特に注意が必要です。

マイコプラズマ肺炎の流行時期

マイコプラズマ肺炎は、オリンピック開催時期の4年に1回の周期で流行ると言われています。そんな理由から、「オリンピック病」「五輪病」などと呼ぶ人もいます。ですが、ここ数年の発症傾向をみると周期に関係なく不定期に発生しています。また、季節的な流行は空気の乾燥する秋から冬にかけて多いです。特に12月、1月がピークですが、最近では季節問わず年間通じて流行することもあるため集団生活などで誰か1人が保菌していれば、すぐに蔓延するでしょう。

マイコプラズマ肺炎の症状

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マイコプラズマ肺炎の症状は、何と言っても長引く咳にあります。熱や、鼻水がおさまっても数週間以上咳が続く事があります。

子供のマイコプラズマ肺炎の症状

マイコプラズマ肺炎は、5歳から9歳で最もよくかかります。子どもの場合は軽症で済むことがほとんどで、熱も出ないまま咳だけ長引き、受診したらマイコプラズマ肺炎だったと診断されることも珍しくはないでしょう。それだけ風邪と似た症状であるため、発見が遅れる場合もあるのです。ですが、一般的なマイコプラズマの症状としてあげられるのは以下のような症状です。

・鼻水
・咳
・倦怠感
・関節炎、関節痛
・高熱
・下痢
・嘔吐
・脱力感
・頭痛

症状にも個人差があって、すべての症状がみられる場合もありますが、咳だけであとは何の症状も現れないという人も少なくありません。

大人の症状との違い

大人は痰の絡んだ湿った咳が特徴で、風邪と似ている症状のため風邪薬で様子を見ているうちに重症化するケースもあります。また、子どもの場合乾いた咳が長く続くという違いがあります。いずれにしても、マイコプラズマの特徴としては他の症状は治ったものの咳だけは残るという事を理解しておきましょう。

マイコプラズマ肺炎で見られる合併症状

マイコプラズマ肺炎で見られる合併症は以下のようなもので、特に子供は気道が狭いため中耳炎を併発しやすくなるでしょう。

・中耳炎
・無気肺
・脳炎
・髄膜炎
・気管支炎
・咽頭炎

マイコプラズマ肺炎の検査と治療

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マイコプラズマ肺炎の検査は、検体検査、血液検査、画像検査などを総合的に判断します。また、比較的軽い症状であるため肺炎の中でも唯一通院治療できる肺炎とされています。

マイコプラズマ肺炎で行われる検査

・X線検査
レントゲンで影などが見られたら、肺炎と診断されますがマイコプラズマが病原体かどうかまでは診断できません。

・マイコプラズマIgM迅速抗体検査
発病してから1週間後に陽性反応が出るため、すぐに診断が出せません。
また、大人は反応が出にくく子供は反応が出続けるケースもあり正確さには欠けるでしょう。

・DNA検査
喉をぬぐった液や喀痰検体を摂取し、マイコプラズマのDNAを検査します。
ぬぐい液や喀痰がしっかり採取できていれば、正確な診断が期待できます。

また、医師が聴診器をあてた時には異常音があまり聞き取れなかったり血液検査の炎症反応も高い数値が出ないなど、マイコプラズマの診断には時間がかかるのが現状です。

マイコプラズマ肺炎の治療方法

・マクロライド系の抗生物質投与
マイコプラズマ肺炎の治療薬は、抗生物質の治療が中心となるでしょう。クラリスやジスロマック、クラリシッド、エリスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質の効果が期待されています。ちなみに、ペニシリン系の抗生物質は効果が期待できないと考えられています。最近では、マクロライド系の抗生物質にも効果が出ないマイコプラズマ菌もあり、その場合は順にミノマイシンなどのテトラサイクリン系、ニューキノロン系が処方されるケースもあります。

・症状に合わせた薬を処方
抗生物質以外にも、症状に合わせた咳や鼻水に効果的な処方薬を飲用することになるでしょう。

・水分が摂取できない時は点滴
水分が摂取できない時には通院、もしくは入院での点滴が必要になります。脱水症状を避け、体内の状態が悪くなるのを防ぐためです。

子供がマイコプラズマ肺炎になってしまったら

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子どもがマイコプラズマ肺炎になってしまった時のホームケアや、登園・登校はどのような判断をしたらいいのでしょうか。また他の人にうつさないようにする、感染予防も大切です。

自宅でのケア

自宅では、安静に体を休める事が大切です。湿度の整った部屋で十分な水分補給や良質な睡眠をとりましょう。

・水分補給はしっかりと
食欲がない場合は、同時に水分も摂取しにくいものです。マイコプラズマ肺炎の症状に下痢を発症する事もあるため、イオン水などをこまめに摂取し脱水症状になるのを予防しましょう。

・消化の良い食べ物を回数を分けて
食欲が出てきたら、数回に分けた食事を摂取するようにしましょう。また、ゼリーやプリン、茶碗蒸しなどの、のどごし良い食べ物をオススメします。マイコプラズマは、他の症状が改善された後も咳だけしつこく残りますから、1度にたくさん食べてしまうと咳こみがひどくなる可能性があるのです。

・枕を高くして眠らせる
咳がひどくなるのは、深夜や朝方の気温の差が出やすくなる時間帯です。咳が出る間は部屋の温度を一定にさせて、眠るときに枕を少し高めにして気道を高めにしながら眠ると、咳こみも緩和されるでしょう。

登校・登園はいつから?

マイコプラズマは、学校感染症に値します。その中でも、『第3種感染症』に属します。「集団生活内で蔓延しやすい疾患」と指定されているのです。医師が他の人にうつす恐れがないと診断した時に登校も許可されるでしょう。保育園や幼稚園の登園開始も、医師の許可次第となります。

感染を予防しよう

・マスク
咳やくしゃみの飛沫感染から、人から人へと感染します。ですから、マスクは必須となるでしょう。
特に、お子様の場合は小学生頃になると咳をするだけで周りの子供が敬遠するケースもあり、マスクをしていれば本人も周囲も安心して集団生活が送れるでしょう。

・手洗い、うがい
どんな時も手洗いうがいは習慣化させましょう。マイコプラズマだけでなく、他に流行するウイルスや菌による疾患対策にもなります。また、うがいはイソジンなどの消毒効果が高いものを利用するのが良いでしょう。もし手元にない場合は、塩をひとつまみ水で薄めてうがいするのも効果的です。

抵抗力をつけてあらゆる耐性を作ることも大切なので、適度な運動をさせてあげたり、ビタミン類を積極的に摂取するようにしましょう。

まとめ

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肺炎というと重大な病気をイメージしてしまいがちですが、マイコプラズマ肺炎はお子様が感染しても軽度で済む事が多いです。ただ中には重症化してしまう事もあるため、医師が処方した抗生物質治療をしっかり進めて、頑固な咳が継続する期間はしっかりホームケアや感染対策をしましょう。

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