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2021年01月09日 14:25 更新

【医師監修】水疱瘡(水痘)の症状や予防接種などについて

「水疱瘡(みずぼうそう)」になると、学校を休ませなきゃいけないし、できればかからず乗り切りたい」と考えているママも多いと思います。お子さんが水疱瘡になった時の症状やリスク、予防方法はどうしたらいいのでしょう? 今回は水疱瘡のウイルスの潜伏期間からリスク、予防接種までご説明します。

水疱瘡ってどんな病気? 5つの疑問解消

 症状が心配な水痘のワクチンをうつ子供
Lazy dummy

※画像はイメージです

水疱瘡とはどんな病気なのでしょうか。症状や感染力、潜伏期間などについて見ていきましょう。

原因ウイルスは? 感染力はどれぐらい強いの?

水疱瘡は「水痘帯状疱疹ウイルス」というウイルスが原因で発症し、正式名称は「水痘(すいとう)」と言います。感染経路は、空気中にあるウイルスを吸い込んでしまう空気感染、くしゃみや咳で飛び散ったウイルスを吸い込んでしまう飛沫感染、手に付いたウイルスが体内に入る接触感染があります。

ウイルスの潜伏期間は?

潜伏期間とはウイルスが体内に侵入してから水疱瘡の症状を発症するまでの期間のこと。水疱瘡のウイルスの潜伏期間は2週間程度(10〜21日)です。

「感染力のある期間」はどのくらい?

水疱瘡は、潜伏期間中に「感染した」とママがわかるような症状はなく、子供では通常赤い小さな発疹が初発症状となります。発疹が出る1~2日前から、通常発疹が出た後4~5日程度でかさぶたに変化するまでのあいだは感染力があります。

水疱瘡の初期はどんな症状が出るの?

水疱瘡は顔や頭、首周り、胴体にかけて発疹が多数出現します。大人の場合は、発熱後1~2日で発疹が出ることがありますが、子どもではいきなり発疹ができます。赤い発疹は赤い皮膚の盛り上がりを経て水ぶくれに変わって、最後にかさぶたになります。発熱は2~3日ほど続き、多くの場合は38℃前後です。だるさ、食欲不振、頭痛などの症状が見られます。

発疹はまず頭皮、ついで胴体、手足にあらわれ、3日後ごろには発赤、水ぶくれ、かさぶたと3つの種類の発疹が同時に見られるようになります。見た目はあせもや虫刺されに似ていますが、徐々に発疹が膨らみ水疱になるのが水疱瘡の特徴です。この時期には、発疹が身体のあらゆるところに広がりさらに強いかゆみが出てきます。乳幼児は特にかきむしってしまいがちですが、かきむしると患部に雑菌が侵入してしまい、跡が残ってしまうこともあるのでかきむしらないように注意しましょう。

最後に水疱がだんだんかさぶたになり、はがれ落ちていきます。最初の発疹が出てから約6日程度で大部分はかさぶたになりますが、全てのかさぶたがはがれ落ちるまでには約3週間ほどかかります。

水疱瘡に気を付けたい時期は?

水疱瘡は冬から初夏にかけて患者が増えますが、8月以降は減るという季節性があります。感染力が強いため、注意しましょう。

水疱瘡に感染したときのリスク

それでは水疱瘡に感染すると、どんなリスクがあるのでしょうか。合併症や特に気をつけた方がいい人はいるのか、紹介します。

新生児は重症化しやすい

生まれてすぐの新生児では重症になりやすく、特に妊娠中に水疱瘡にかかったママから生まれてきた赤ちゃんは注意が必要。なかでも出産5日前から2日後までにママが水疱瘡を発症した場合、生まれた赤ちゃんの30~40%が生後5~10日のうちに水疱瘡を発症し重症化することがあり、その死亡率は30%ともいわれています。

水疱瘡の合併症とは?

水疱瘡の合併症がひき起こされるリスクは年齢によって異なり、15歳以上と1歳以下で高くなります。合併症としては水疱瘡をかきむしることで細菌がつくことによる皮膚の二次感染、脱水、肺炎、中枢神経合併症などがあります。水疱瘡に合併する肺炎は、通常ウイルス性ですが、細菌性のこともあります。中枢神経合併症には無菌性髄膜炎から脳炎までさまざまですが、免疫機能が低下している場合に水疱瘡に感染するとこうした合併症により、生命の危険を伴うことがあるので十分な注意が必要です。

水疱瘡の予防接種は本当に効くの?

次に水疱瘡にかかるのを防ぐ方法の1つに予防接種があります。水疱瘡の予防接種についてみていくことにしましょう。最低限押さえたい接種対象や回数、副作用の最新情報をお伝えします。

予防接種の対象年齢、接種回数をチェック

水疱瘡にかからないためには、予防接種を受けておくことが重要です。水痘ワクチンは毒性を弱めた生ワクチンで、水痘ワクチンを1回接種することで重症の水疱瘡をほぼ100%予防でき、2回接種することで軽症も含めた水疱瘡の発症を予防できるといわれています。

2014年10月から水痘ワクチンが定期接種となり、その対象者は生後12ヶ月から36ヶ月まで(1歳の誕生日の前日から3歳の誕生日の前日まで)の乳幼児です。接種回数は2回となっており、標準的には1回目の接種は生後12ヶ月から15ヶ月までの間、2回目の接種は1回目接種後3ヶ月から12ヶ月経過した時期に行うこととなっています。

また、成人で免疫がない人や水疱瘡のウイルスに対する免疫が低下した高齢者(⽔痘ワクチンは50歳を境に発症率が急増する帯状疱疹の予防効果もあるとされています)、妊娠を希望する女性とそのパートナーなどは、水疱瘡ワクチンの接種が勧められます(抗体検査の必要性や接種回数などはその人の状況により異なります。妊娠を希望する女性では、接種後2、3ヶ月は念のため避妊することが勧められています)。

なお、免疫のない人が水疱瘡患者に接触した場合でも、3日以内に水痘ワクチンを接種すると発症を抑えられたり、重症化しにくいといわれています。ただし、妊娠していることが明らかな方は接種できないため、妊娠の可能性のある方は医師とよく相談してください。接種の手続きや費用はかかりつけ医もしくは市区町村の保健センターに確認をしてください。

予防接種の副作用(副反応)は?

水痘ワクチンの副反応として、ごくまれにアナフィラキシー様症状、急性血小板減少性紫斑病(血小板が減少して出血しやすくなる病気)などを引き起こす場合があります。定期接種を受けて、万が一健康被害が生じたときは、救済給付の制度があります。詳しくはかかりつけの医師やお住まいの市区町村にご相談ください。

まとめ

水痘の症状をチェックするイメージ
Lazy dummy

水疱瘡は、空気、飛沫、接触感染してしまうため、家族の中で誰か発症すると、免疫を持たない人たちには感染する可能性が高いです。子育て中のママ・パパは、自分自身も水疱瘡にかかったことがあるのか、できるだけ早く確認しましょう。産まれて間もない赤ちゃんがいる家庭では、手洗い、うがいはもちろん、予防接種を受けることで重症化や合併症のリスクを低くしておく必要があります。知識を深め、予防対策に励むことで家族全員が健康に過ごせるようにしたいものです。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.07.30)

※記事の修正を行いました(2019.06.12)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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