ママのための悩み解決サイト
【医師監修】妊婦が食べても大丈夫? 妊娠中にあさりや貝類を食べるときの注意点

【医師監修】妊婦が食べても大丈夫? 妊娠中にあさりや貝類を食べるときの注意点

妊娠すると、日々の食事にも気を遣わなければならなくなりますよね。たとえば生ものは、感染症や食中毒を引き起こす恐れがあるので、妊娠中は控えるように推奨されています。でも一番大切なのは、正しい知識をつけ、できるだけストレスなく食事を楽しむことです。今回は、あさりや貝類を食べるメリットや注意点をご紹介します。


この記事の監修ドクター
こすぎレディースクリニック 椎名邦彦先生
当院の基本姿勢は『癒して治す』です。最新の産婦人科・美容医療に、東洋医学などの代替医療やアンチエイジング医療を取り入れながら、 女性がいつまでも健やかで美しくあるための医療を提供します。
http://kosugi-ladies.jp/

はじめに

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

妊婦さんとお腹の赤ちゃんにとって、一番大切なことは「ストレスをため込まないこと」。赤ちゃんは、お母さんが感じるストレスを敏感に感じ取るといわれています。妊娠中も、食事を楽しむために、正しい知識を身につけることが大事です。まずは絶対に食べてはいけない食材、適量を守れば食べてもいい食材、積極的に取りたい食材など、きちんと理解しましょう。

今回は、あさりや貝類の正しい知識をメインに紹介しています。あさりは調理法を間違わなければ、妊婦さんにも赤ちゃんにとっても、イイ食材なので、参考にしてみてください。

妊娠中にあさりや貝類を食べた時の影響は?!

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

妊娠中、魚介類やお刺身を食べると良くないのはなぜ?

妊娠中にあさりを含む魚介類やお刺身などを避けた方がいいと言われるのは、これらの生ものを食べてしまうと感染症や食中毒を引き起こしてしまう可能性があるからです。ですから、万が一のことを考えて、生の状態で食べるのは極力控えるようにするのが賢明です。

水銀が多く含まれる大型回遊魚は、さらに注意が必要?!

感染症や食中毒以外にも、魚に「メチル水銀」が含まれることから食べるのを制限した方がいいものがあります。大人の場合は体内から排出することができますが、妊娠中は胎盤を通じて胎児にメチル水銀が運ばれ、神経・発達障害などにつながるリスクが出てきます。

特に、マグロ類や金目鯛、マカジキ、ユメカサゴ、キダイなどの大型回遊魚は、食中毒の可能性の他にもメチル水銀が含まれている可能性の高い魚類であることから、週1回で1人前程度にし、過剰摂取は控えるように推奨されています。

一方で食べる量をそれほど気にしなくていいのは青魚・白身魚といわれており、アジ・サバ・イワシ・サンマ・ブリ・カツオ・タラなど。貝類や甲殻類はできるだけ生ではなく、火を通して調理したものの方がベター。特別なディナーの時など少量であれば口にしてもよいでしょうが、今まで以上に食材の鮮度などには気を遣うように心がけて下さいね。

妊娠中、牡蠣を食べるのはNG

さらにもう一つ。貝類の中でも、生牡蠣は大変危険ですので、食べるのを我慢した方がよいと思います。妊娠中でなくても、牡蠣に当たってしまうと、とてつもなく辛いです。ましてや妊婦さんにとって、生牡蠣を食べるのは、リスクが大きすぎます。牡蠣などの二枚貝類は、高濃度のノロウイルスや大腸菌を含んでいる可能性があり、食中毒を引き起こしてしまう恐れがあるからです。免疫力も低下している妊娠中は、特に注意が必要になります。

牡蠣がたまらなく好きな方や、お刺身が好きな方にとっては、妊娠中の食事制限はつらいものだと思いますが、過敏になりすぎる必要はないにしても、万が一のことを考えて、グッと堪えましょう。

加熱すれば、あさりや貝類を食べても大丈夫??

基本的には、火を通していれば問題はありません。ただし、生もののあさりは危険なので、しっかりと火を通すように心がけましょう。

あさりの中に潜んでいるリステリア菌が体内に入り込んでしまうと、発熱や下痢を引き起こしてしまいます。さらに妊娠中に感染すると、胎児にも影響が及び、大切な赤ちゃんの成長の発達を阻害してしまうのです。このようなことのないように、細心の注意を払いましょう。リステリア菌は、あさり以外にもマグロ、イカ、牡蠣などにも潜んでいるので、ほんの少量なら生でも大丈夫ですが、極力控えるようにしましょう。

貝類の調理方法

このリステリア菌は、加熱することによって簡単に死滅させることができます。蒸しても、焼いても炒めても、スープに入れても、なんでもOK。あさりの味噌汁やボンゴレパスタ、クラムチャウダーなど。じっくり火を通してから食べるということに気をつけてください。

あさりや貝類を食べることによるメリットは?! 

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

妊娠すると、貧血になりやすくなってしまいます

妊娠中は、生理的に貧血になりやすい状態になると言われています。血液の赤血球に含まれているヘモグロビンという物質が減少してくる状態を、貧血といいます。貧血が進むと、体が低酸素状態になり、動悸・息切れ、立ちくらみ、疲れやすいなどの、いろいろな症状が出やすくなってしまいます。

妊娠中は、循環血液量が増えて血液が水っぽく薄まるため、貧血になりやすくなるわけですが、妊娠前から貧血だった人や持病がある方は、妊娠によって高い確率で貧血が進む傾向があるので、とくに要注意です。具体的には、妊婦診断で行う血液検査で、血液中のヘモグロビン濃度が11.0g/dl未満になると、貧血と診断されます。数値がかなり低くて影響が心配される時は、食事指導を受けたり、鉄剤が処方されます。

あさりなどの貝類は、「鉄欠乏性貧血」の救世主です!

貧血の原因として最も多いのは鉄分が不足して起こる「鉄欠乏性貧血」です。あさりなどの貝類は、この鉄分を多く含んでいるので、不足しがちな鉄分を補うことができます。貝類には、鉄分以外にも丈夫な赤血球を合成するのに必要なたんぱく質が含まれています。そのため、あさりや貝類は、貧血予防にぴったりの食材と言えるのです。 

鉄剤で鉄分を補給する方法もありますが、鉄剤は人によっては、胃が荒れて炎症を起こしたり、便秘や下痢などの症状を伴うことがあると言われていますので、できれば食材から摂取したいですよね。

あさりに特に多く含まれる栄養素1「ビタミンB12」

ビタミンB12は、鉄分の生成を促し、貧血を予防する働きのある大切な栄養素です。繰り返しにはなりますが、赤ちゃんは、お母さんの血液を通して栄養素を送ってもらっているので、妊婦さんにはかなりの鉄分が必要となります。鉄分不足になると、胎児の成長が低下してしまうので、しっかりビタミンB12を補いたいですね。

ちなみに、あさり100g中にはビタミンB12が52.4ug含まれており、あさり5g食べると、1日に必要なビタミンB12の目安2.4ugを摂取できることになります。とても便利な食材といえますね。

あさりに特に多く含まれる栄養素2「タウリン」

タウリンには、胎児の筋肉や脳、眼の網膜をはじめ、心臓や肝臓などの臓器を形成する役割があるので、こちらもビタミンB12に負けず劣らず、赤ちゃんの成長にはとっても必要不可欠な栄養素であるといえます。ちなみに、あさり100g中には、タウリンが400mg含まれており、1日に必要なタウリン3000mgのうち、約8分の1程度は摂取することができます。

あさりの美味しさ(旨み)の秘密

あさりの旬は、春と秋。春の旬は、3月~5月の産卵期前といわれています。あさりの旨みの秘密、これは貝特有の旨み成分である「コハク酸」が豊富に含まれていること。他の貝類と比べると、あさりにはコハク酸が特に多い330mg含まれているのだそうです。また、甘み成分であるグリコーゲンが豊富なことも、旨みの秘密といえます。このことにより、独特の旨みがあるとてもいいダシが出るのです。

妊婦さんがあさりや貝類を食べる時の注意点は?

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

とにかく、よく火を通してから食べましょう!

繰り返しにはなりますが、妊娠中は必ず十分に火を通してから食べるようにしましょう。生食用のあさりも売られていますが、控えるようにした方が無難です。あさりだけでなく、シジミなどの他の貝類についても、妊婦さんにとって必要な栄養素が豊富に含まれているため、積極的に食べていきましょう。ただし、一度に食べすぎると下痢になる場合があるので、注意が必要です。1日100g以内程度にしておきましょう。

まとめ

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

いかがでしたか? 今回は、あさりや貝類に注目した記事になっていますが、妊娠中はつわりなど、体調の変化も激しく、大変な時期もあるかと思います。

安定期は、つわりも収まり、今まで通りの生活が送れるようになる方や、食欲が増してくる方が多いかと思います。妊娠初期は食べ物をあまり口にすることができなかった妊婦さん達も、お腹の赤ちゃんのため、そして自分自身のために、今まで以上に栄養素の高い食べ物を積極的に取り入れていきたいですよね。ぜひとも、参考にしてみて下さい。

関連する投稿


【医師監修】二人目を妊娠したい! 適切な時期・タイミングはいつ?

【医師監修】二人目を妊娠したい! 適切な時期・タイミングはいつ?

子どもは二人以上欲しい! という人も多いですよね。いつ頃が適切な時期・タイミングなのか、また、上の子のケアや妊娠中や出産のときの注意点も気になりますよね。今回は、そろそろ二人目を妊娠したいと思ったらいつが適切な時期なのか、また、上の子との接し方や妊娠中・出産時の注意点などをお伝えいたします。


【医師監修】低出生体重児の持つ2つのリスクは? 原因・後遺症の可能性・発育について

【医師監修】低出生体重児の持つ2つのリスクは? 原因・後遺症の可能性・発育について

現代では、出生体重が「2,500g未満」の低出生体重児が増えているといわれています。そこで今回、低出生体重児の健康上の問題やその原因、発育などについて紹介していきます。


【医師監修】着床後はおりものが変化する? 妊娠の兆候とおりものの基礎知識

【医師監修】着床後はおりものが変化する? 妊娠の兆候とおりものの基礎知識

妊娠すると、身体にさまざまな変化が現れます。体温の上昇や気分の不快感などいろいろありますが、その中のひとつが「オリモノの変化」。具体的にどのようにオリモノが変化するのでしょうか? 気を付けておきたいオリモノの病気とともにご紹介します。


【医師監修】高温期が何日続けば妊娠の可能性? 妊娠中はいつまで高温が続く?

【医師監修】高温期が何日続けば妊娠の可能性? 妊娠中はいつまで高温が続く?

女性はホルモンの影響で、約1カ月の間、身体の調子がさまざまに変化します。ある一定の時期、「なんだか熱っぽい」と感じることはありませんか? これは「高温期」と呼ばれるもので、排卵の有無や妊娠を知る大切な目安でもあります。今回はこの「高温期」について解説します。


【医師監修】ダウン症の検査はどう行う? 方法とリスク、検査の現状と問題点

【医師監修】ダウン症の検査はどう行う? 方法とリスク、検査の現状と問題点

おなかの中の赤ちゃんにもしも病気があったら、出生前に知っておきたいと考えるママも少なくありません。現在注目されているのが「胎児ドック」です。今回は「胎児ドック」の検査内容や受ける時期、母体や赤ちゃんにリスクはないのか、などについてまとめました。


最新の投稿


葉酸たっぷりの果物&食べる際の注意点

葉酸たっぷりの果物&食べる際の注意点

妊娠中はつわりもあり、食欲が落ちますが、ジューシーな果物は比較的食べやすいですよね。今回は、葉酸たっぷりの果物をご紹介するとともに、食べる際の注意点も紹介していきます。


【医師監修】子どもの鼻づまりを治す方法・3選  家庭でできる簡単ケア

【医師監修】子どもの鼻づまりを治す方法・3選 家庭でできる簡単ケア

ズルズルと続く子どもの鼻づまりは、かわいそうですよね。今回は子どもの鼻づまりのケアをご紹介します。子どもが辛そうにしていたら、取り入れてみてください。


【医師監修】低出生体重児の持つ2つのリスクは? 原因・後遺症の可能性・発育について

【医師監修】低出生体重児の持つ2つのリスクは? 原因・後遺症の可能性・発育について

現代では、出生体重が「2,500g未満」の低出生体重児が増えているといわれています。そこで今回、低出生体重児の健康上の問題やその原因、発育などについて紹介していきます。


【医師監修】不妊の原因に!? 「黄緑のおりもの」で疑うべき4つの病気

【医師監修】不妊の原因に!? 「黄緑のおりもの」で疑うべき4つの病気

黄緑色のおりものになったら、体の異変のサインかも? 今回は、黄緑色のおりものから疑うべき「4つの病気」と、その症状・原因・治療法までを詳しく見ていきましょう。


【医師監修】妊娠初期から注目! 摂取すべきサプリメント5つ

【医師監修】妊娠初期から注目! 摂取すべきサプリメント5つ

バランスよい食事に気をつけていても、食事では摂りきれない栄養素はたくさん!そんな時は、サプリメントで補うことができます。妊娠初期からきちんと飲みたい「5種類のサプリメント」を紹介します。