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2018年12月06日 15:23 更新

学資保険に入るメリットとデメリット。選ぶポイントやオススメ商品は?

子供の将来の教育資金を考えた時に、自分たちで貯金をするのか学資保険に加入するのかを迷うご家庭も多いのではないでしょうか。はたして学資保険は必要なのか? それとも必要ないのか? 学資保険加入のメリットとデメリットをご紹介します。

学資保険ってそもそもどういうもの?

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学資保険とは、将来必要となる子供の教育資金を、毎月の保険料を納めることで積み立てをしていき、進学等のタイミングで満期金やお祝い金をもらう保険のことです。主に大学進学の費用のために加入を検討される方が多いようです。保険を活用した貯金のようなイメージを持てば分かりやすいでしょう。

学資保険のメリット

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確実にお金をためやすい

学資保険に加入すると、保険料が毎月口座から引き落としになります。そのため、半ば強制的に将来の教育資金を貯蓄できることになります。貯金が苦手なタイプの方や、まだまだ先のことだからとのんびりと構えてしまうタイプの方には、有効な貯蓄法だと言えるでしょう。

親の死亡保障がある

学資保険の多くは、払込免除特約を付けることができます。払込免除特約とは、契約者(親)が死亡または高度障害状態になった場合に、以後の保険料の払い込みの必要はないが、満期保険金の受取りは予定通りできるというものです。万が一、契約者(親)が死亡してしまっても子供の教育資金が確保できるのは大きなメリットです。

生命保険料控除により税金が少しお得

学資保険は、一般的な医療保険や死亡保険と同様に、所得税や住民税の生命保険料控除が受けられます。普通に教育資金を貯蓄する場合には、お金が戻るということはまずあり得ないため、学資保険に加入して教育資金を貯めるかことで節税にもつながるのは嬉しいですね。1つの例を挙げると、年間の払い込み保険料が8万円超で、所得税率が10%であれば4,000円程度、住民税率も10%と仮定すると2,800円程度が節税できます。

契約者貸付が利用できる

貯蓄性の高い学資保険に加入している人は、解約返戻金のうちの定められた範囲内でお金を借りることもできます。「契約者貸付制度」といい、利率が低めなのが特徴です。お金を借りながら貯蓄するというのは本末転倒のような気もしますが、万が一急な資金が必要な場合には、こういった制度があると安心ですね。

●日本銀行ホームページ「預金種類別店頭表示金利の平均年利率等 2018年7月掲載分」
https://www.boj.or.jp/statistics/dl/depo/tento/index.htm/

学資保険のデメリット

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では反対に、学資保険に加入することでどのようなデメリットが生じるのでしょうか? 内容だけでなく、メリットとのバランスも検討してみましょう。

長期的に資金が動かせない

学資保険のメリットである、半ば強制的に貯蓄できるということの裏返しとして、子供が成長するまでの長い間、資金が動かせないことです。学資保険は途中解約すると元本割れしてしまうこともあるため、加入する前にある程度のライフプランを立てておくことが必要です。

インフレに弱い

将来、インフレになった場合、それに伴って教育費も上がる可能性があります。満期保険金は契約時に約束した金額しか支払われませんので、教育資金が足りなくなる可能性があります。学資保険だけではインフレリスクに対応できません。インフレに強い金融商品も合わせて持つなどの工夫が必要でしょう。

保険会社が破綻した時にペイオフがない

銀行に貯金している場合、銀行が破綻してしまっても1000万円までは全額補償される(ペイオフ)という制度があります。しかし、学資保険の場合は、生命保険会社を活用しているため、生命保険契約者保護機構によって破綻時点の補償対象契約の責任準備金等の90%まで補償されます。しかし残りの1割は補償されない可能性があるため、学資保険に加入する際には、生命保険会社選びを慎重に行うことをおすすめします。

学資保険を選ぶポイント

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ひとくちに学資保険といっても、たくさんの保険会社がさまざまな商品を発売しているため、何を基準に選べばよいか迷ってしまうものです。学資保険の選び方のポイントをご紹介します。

返戻率

学資保険に入る目的として、将来の教育資金を貯める目的の場合は、学資保険の返戻率をチェックしましょう。支払った保険料総額と満期で戻ってくる保険金額が同じ金額になれば返戻率が100%ということになります。100%を超える場合は貯蓄性が高く、支払ったお金よりも多くのお金が返ってくることになります。反対に100%を切ると元本割れになるため、貯金目的で加入する場合には不向きです。

学資金受け取りのタイミング

保険金を受け取るタイミングは、商品によってさまざまです。子供が18歳の時に受け取れるもの、18歳で受け取り、4年間にわたって祝金がでるもの、22歳で満期を迎えるものなど、自分が「お金が必要だ」と想定する時期に受け取れるようなプランであるかをチェックしておきましょう。受け取る回数によって返戻率が異なります。

払込方法

保険会社によっては、払込方法が選べるところがあります。毎月銀行口座から引き落としになる月払が一般的ですが、半年払いや年払いで収めることができる場合もあります。年払いや半年払いなど比較的まとまったお金を支払うように設定しておくと、保険料が少し割引になります。

いつから入るべき?

ソニー生命の「子供の教育資金に関する調査2018」では学資保険への加入率は46.3%と約半数にのぼります。学資保険にはいつから入るのがベストなのか、正解はありませんが、子供の年齢制限がある商品も多いため、なるべく早い段階で加入を検討されることをおすすめします。

学資保険の商品によっては、妊娠中(出産予定日より140日前頃)から加入できるものもあります。妊娠中から加入する場合は、払込み期間が早めに終わる、ゆっくり比較検討できるというメリットがあります。

●ソニー生命「子供の教育資金に関する調査2018」
http://www.sonylife.co.jp/company/news/29/nr_180125.html

オススメの学資保険

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たくさんある学資保険の商品の中で、オススメのものをご紹介します。商品選びに迷った場合には参考にしてみてください。

ソニー生命 学資保険「学資金準備スクエア」

進路に合わせた学資金を「円」と「米ドル」で準備することができます。育英年金や医療保障がない分、返戻率が高めという点でも貯蓄として学資保険を検討している方におすすめです。返戻率は学資保険の中でもトップクラスです。

<参考プラン>
受取学資金:175万円 払い込み:最短10年 契約者:30歳男性 被保険者:0歳 男の子 学資金の受け取り時期:18歳〜22歳
・ 返戻率:107.2%(受取学資金総額175万円/10年払込契約)
・ 上記の場合の月額保険料:13,597円

ソニー生命保険株式会社「ソニー生命の学資保険」
http://www.sonylife.co.jp/examine/lineup/list/educational/

かんぽ生命 学資保険「はじめのかんぽ」

かんぽ生命に学資保険は、郵便局で手続きができるため、全国どこでも手続きしやすい点が魅力です。かんぽ生命の学資保険は、プランの練り方によっては返戻率が100%以上にもなるため払い込み満了年齢は短めがおすすめです。特約なども充実しているため、保障も準備したい方は要チェックです。

<参考プラン>
受取学資金:200万円 払い込み:最短12年 契約者:30歳男性 被保険者:0歳 男の子 学資金の受け取り時期:18歳
・返戻率: 97%(受取学資総額200万円/12年払込契約)
・上記の場合の月額保険料:14,320円

●株式会社かんぽ生命保険「学資保険 はじめのかんぽ」
http://www.jp-life.japanpost.jp/products/lineup/gaksi/prd_lu_gks_index.html

日本生命(ニッセイ) 学資保険

ニッセイは保険会社の中でも最大手ということで、財務的な安心感は抜群です。ニッセイの学資保険は、保険料の払込期間を最短で5年に設定できる点が特徴です。祝金の受け取りの有無も選択できます。返戻率を意識しながら商品を選ぶことをおすすめします。

<参考プラン>
受取学資金:210万円 払い込み:10年(最短5年もあり) 契約者:30歳男性 被保険者:0歳 男の子 学資金の受け取り時期:18歳
・返戻率: 105.8%(受取学資総額210万円/10年払込契約)
・上記の場合の月額保険料:16,534円

● 日本生命保険相互会社「ニッセイ学資保険」
http://www.nissay.co.jp/kojin/gakushi/?utm_source=google-name-complex&utm_medium=cpc&utm_campaign=name-complex&device=c

まとめ

学資保険に入るメリットとデメリットを考え、自分にとってどのような商品が向いているのかを検討してみましょう。学資保険の商品選びに迷ったら、将来必要な学費を計算する、保険金を受け取るタイミングを考えるなど将来をイメージしてみるといいですね。口コミやランキングはあくまでも参考程度にとどめ、ご自身のライフプランに合った商品選定を心がけるようにしてください。

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