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2018年12月06日 14:52 更新

学資保険は出産前に加入すべき?生まれる前と生まれた後での違いを解説

子供の将来にかかる教育資金を考えた時に、学資保険を思い浮かべる方も多いと思います。最近では出産前から加入できる学資保険もあるようですが、出産前と後どちらのタイミングで加入するのがベストなのでしょうか。子供の誕生月によって最適なプランを考えてみましょう。

学資保険にはいつ加入するのがベストか

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子供の将来の教育資金を確実に貯めるために学資保険を検討する場合、そのタイミングに迷う方も多いのではないでしょうか。

学資保険の出生前加入とは?

学資保険は、子供が産まれて0歳以降に加入する商品が大半です。最近では、出産予定日の140日前頃、すなわち妊娠6ヶ月目から加入できる学資保険があるのをご存知でしょうか。

生まれる前から加入できるの? と疑問に思う方もいるかもしれませんが、学資保険は「出生前加入特則」というものを設定して、子供が生まれる予定日の140日前から加入できる保険商品になっています。

加入時には被保険者の名前を空欄で書類を提出し、出生後に名前を改めて届けることになります。これが面倒で産後にまとめて手続きをすることを選ぶ方もいるようですが、手続き自体は簡単です。
産後は何かと忙しく、学資保険を検討する時間がないというケースも多いものです。妊娠中の方が落ち着いて考えることができそうですね。納得のいく商品が見つかれば、子供が生まれる前に加入しておくのもいいでしょう。

子供が生まれる前に入っておくべき?

学資保険の内容と同じくらい大切なのが「いつ加入するか」と「いつ受け取るか」です。満期金の受け取り時期は、もっともお金がかかると予想される大学進学に合わせて18歳に設定されているケースが一般的です。

一般入試であれば2月ごろに学費を用意できれば間に合いますが、AO入試や推薦入試の場合、10月頃までに学費を準備しておく必要があります。

では、子供の誕生月別に加入時期と満期金の受け取り時期を考えてみましょう。

<4月2日〜9月までのお誕生日の場合>

産後すぐに18歳満期の学資保険に加入すれば、AO入試や推薦入試のある秋までに満期を迎えることができ、教育資金を問題なく準備できます。

<10月〜4月1日までのお誕生日の場合>

18歳満期にする場合は、出生前加入を検討しましょう。例えば1月15日を予定日とすると、140日前の8月28日から加入することができます。加入時期をあえて早めることで、秋の学費がかかる時期までに満期保険金を間に合わせることができます。ただし、出生前加入にお勧めなのは満期保険金を一括で受け取るタイプの学資保険です。保険金を分割して受け取るタイプの学資保険では、その受け取り時期が決められていることが多く、出生前加入をする意味がなくなってしまいます。

もう1つは17歳満期を選ぶことです。例えば1月15日が誕生日の子供が、2月1日に17歳満期の学資保険に加入すると、高校2年生の2月1日に満期を迎えることになります。受験の費用や、それに伴う雑費、入学金などに早くから備えることができて安心です。

出産前・妊娠中に学資保険に加入するメリット

何と言っても子供の誕生日に関わらず必要な時期に必要な金額が受け取れることが一番のメリットです。出産予定日が秋から冬にかけての妊婦さんは、出生前加入を検討してみる価値はあると思います。

その他、妊娠中から学資保険に加入するメリットとしては、契約者である親に万が一のことがあった場合に保障が上乗せされることです。例えば出産前に払込免除特約のある学資保険に加入をしていて、契約者である夫に万が一のことがあった場合、以後の保険料の支払いは免除となり不要です。満期保険金は予定通り受け取ることができるため、教育費や生活費に充てることができます。

また、出産前に加入することで、契約者である親の年齢が1歳若くなる場合は、産後に入るよりも月々に支払う保険料が少し安くなります。当然加入が早ければ、保険料の払い込みが終わるのも早く、満期金の受け取りも早くなります。いつ満期金を受け取りたいかについても合わせて考えてみましょう。

最後に、出産後は赤ちゃんのお世話に忙しく、じっくりと学資保険を比較検討する時間が取れないこともあります。妊娠中であればじっくり検討できるのもメリットといえるでしょう。

出産前・妊娠中に学資保険に加入するデメリット

妊娠中に加入することで生じるデメリットもあります。月々の保険料の支払いは、加入した月からスタートします。そのため、支払いが早い段階からスタートするということがデメリットとして挙げられます。ただし、これは保険料の払い込みが早く終わるということの裏返しでもあるわけです。

ほかには、産後に赤ちゃんの名前や誕生日などを登録する追加手続きが必要になるということが面倒だと感じる方もいます。手続きを一度で済ませたいのであれば産後にまとめて行うという方がいいかもしれません。

意外と盲点なのが、出産後の生活費が見えにくいということです。赤ちゃんが生まれるとお世話に必要な日用品から、ベビーグッズまで意外とお金がかかるものです。先に学資保険に加入してしまったが、保険料を払い続けるのが難しくなってしまい、解約するという最悪の事態にならないように、どのくらいの費用がかかりそうかを事前にシミュレーションしておくと安心です。

学資保険にはどんな特約がある?

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学資保険も、一般的な医療保険と同様に特約を付けることができます。ただし、特約を付けるタイミングは、出産後になります。再度手続きが必要になりますので、その点は注意が必要です。

医療保険特約

子供の万が一の事故によるケガや病気の保障を、学資保険に特約として付けることができます。しかし、保障が受けられる分、満期で受け取れる保険金の返戻率が下がってしまいます。

また、乳幼児医療費助成制度というものがあり、東京都の場合は通院医療費・入院医療費・薬代などが全額助成されるため、子供が入院したとしても費用の負担はありません。このような事情から、子供の医療保険特約については必要を感じない場合も多いでしょう。医療保障特約が自動でついている学資保険などもあるため、保険商品の内容をきちんと理解してから加入するようにしましょう。

※乳幼児医療費助成制度の助成額や年齢は自治体によりますので、お住いの地域で確認してください。

育英年金特約

契約者である親が死亡または所定の高度障害状態に該当した場合に、育英年金を定められた期間、毎年受け取れるという特約です。親の死亡保障をつけているのと同じことになりますので、育英年金をつける場合は親の死亡保障も一緒に見直すといいでしょう。育英年金特約は掛け捨ての保険料となるため、保障の分の保険料は上がり、返戻率は下がります。また、育英年金で子供が保険金を受け取った場合は、相続税の課税対象となり、保険料総額より多く受け取った分についても課税される可能性があります。教育資金目的で学資保険を活用するのであれば、特約はつけない方が無難といえるでしょう。そして死亡保障などが必要であれば別途保障を検討する方が分かりやすいと思います。

払込免除特約

契約者である子供の親が死亡かまたは所定の内容に該当した場合に、死亡や該当時以降の保険料の支払いが免除されるという特約です。支払いは免除されますが、お祝い金などの保険金を全額受け取ることができるため安心です。この特約を付けるときは、契約者が両親のどちらになるかということがポイントになります。

出生前学資保険を扱う業者でおすすめは?

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出生前に加入できる学資保険で、おすすめの会社の学資保険をそれぞれチェックしてみましょう。

株式会社かんぽ生命保険

かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」は、全国どこにでもある郵便局で加入できることが最大の特徴です。医療保障特約などは充実していますが、返戻率ではやや劣るのが正直なところです。

●株式会社かんぽ生命保険ホームページ「学資保険 はじめのかんぽ」
http://www.jp-life.japanpost.jp/products/lineup/gaksi/prd_lu_gks_index.html

アフラック

アフラックの「夢みるこどもの学資保険」は、保険料の払い込み済みの年齢を選ぶことができ、子供がまだ小さいうちに、将来の教育資金を貯め終わることができるのがポイントです。

●アフラック ホームページ「アフラックの夢みるこどもの学資保険」
http://www.aflac.co.jp/education/gakushi/

ソニー生命保険株式会社

ソニー生命の学資保険は、満期が4種類あるのが特徴で、状況に合わせて受け取り時期が選べます。育英年金や医療保障がない分、返戻率も高めです。

●ソニー生命保険株式会社ホームページ「ソニー生命の学資保険」
http://www.sonylife.co.jp/examine/lineup/list/educational/

ニッセイ

ニッセイの学資保険は、保険料の払込期間を最短で5年に設定でき、払込期間に応じて支払う保険料の総額や返戻率を工夫することができます。祝い金も受け取りの有無がコースで選べます。

●日本生命保険相互会社ホームページ「ニッセイ学資保険」
https://www.nissay.co.jp/kojin/gakushi/

まとめ

学資保険は、受け取り時期や払い込み保険料などをしっかり考えてプランが決まれば、早めに加入しておいて損はないでしょう。その場合、保険料の支払いも早くからスタートしますが、子供が大きくなってお金が必要になるころに、少しでも早く払い込みが終了するというのは助かります。必要な時期に必要な教育資金が受け取れるように、出生前加入の知識も持っておくと安心です。

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