ママのための悩み解決サイト
【医師監修】ハイハイをしない赤ちゃんの原因は何? 考えられる4つのケース

【医師監修】ハイハイをしない赤ちゃんの原因は何? 考えられる4つのケース

赤ちゃんの成長は日々めざましく、首が座って、寝がえりをして、お座りができるようになると、次にハイハイを楽しみにしているママやパパは多いことでしょう。ところがハイハイに関しては、ハイハイをしない、ハイハイが苦手などの心配事も多いようです。今回はハイハイについて、さまざまな面からお話します。


この記事の監修ドクター
女医によるファミリークリニック 大井美恵子先生
当院では受診していただく患者様は家族と思い治すことをモットーとしており、生まれたときから、生涯を終えるときまで、ご家族全員のプライベートホームドクターを承っております。最新の小児科内科皮膚科・美容医療に、東洋医学などの代替医療やアンチエイジング医療を取り入れながら、 ご家族全員がいつまでも健やかで美しくあるためのオリジナル医療を提供しております。
http://www.familyclinic-hiroshima.com/

ハイハイの基礎知識

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

赤ちゃんの時ハイハイしないと転びやすくなる?

ハイハイをすることで、赤ちゃんは手足をバランスよく使うことを覚えると言います。手に何かを持って歩くと転びやすかったり、転んだときに手が前に出なかったりするのは、手足のバランスが習得できていないためと考えられます。転んだときに手が出ないと、顔を強打してケガをしてしまうことも少なくありません。

ハイハイし始める月齢は?

一般に赤ちゃんがハイハイし始めるのは、生後7~8か月が多いようです。同じ時期にお座りもできるようになります。赤ちゃんは、お座りが上手になる過程で自分の体を支えるバランス力を養い、運動神経や筋力も揃ってくると、より積極的に体を自分で動かすハイハイができるようになるわけです。

ただし、この時期にできなくても心配する必要はありません。赤ちゃんの成長は個人差が大きく、生後9ヶ月になってもハイハイしない子もいれば、ハイハイをしないでつかまり立ちをするようになる子もいます。ハイハイをしないからといって気にしすぎないようにしましょう。

「ずりばい」もハイハイの一種?

ハイハイとはちょっと違う動作で、うつぶせになってしきりに手足を動かし、ズリズリと前に進む赤ちゃんもいますね。これは「ずりばい」と呼ばれるもので、一般にハイハイの前段階として見られる動作です。つまり、ずりばいをする赤ちゃんは、ハイハイに進む準備が整ってきていることになります。

ずりばいの様子もいろいろです。始めのうちはお腹を中心にくるくると回ったり、後ろに進んでしまったり。少しずつ頭が上がるようになり、手足を上手に動かして前に進めるようになります。スフィンクスのような姿勢で、肘を使って進む「ひじばい」などの動作に変化していきます。

ずりばいには、ハイハイに必要な筋肉をつけるだけでなく、手足をバランスよく成長させたり脳を刺激して発達を促したりする効果もあります。ただし、ずりばいにも個人差があって、まったくずりばいをせずにハイハイをするようになる赤ちゃんもいれば、ずりばいからハイハイに進むのに長い時間がかかる赤ちゃんもいます。過剰に心配せず、赤ちゃんなりの成長を見守りたいものです。

10ヶ月なのにハイハイしない3大原因

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

お座りが多いとハイハイが遅れる?

赤ちゃんの首が座ると、比較的早い時期からお座りをさせることが増えているようです。実際、お座りの姿勢が好きな赤ちゃんは多いもの。お座りをすると、目線が高くなるので楽しいのです。クッションや「バンボ」を使えば、安全に安定したお座りの姿勢がキープできます。周りにおもちゃを置いておけば、一人遊びだってしてくれているかもしれませんね。忙しいママにとっては大助かりでしょう。

しかし、お座りの姿勢ばかりさせておくのは、問題があるとされています。お座りの状態で至りつくせり、不満なく慣れてしまうと、自ら動こうという意識が起こらなくなってしまうのです。ずりばいやハイハイが遅れることもあるようですよ。

ずりばいからすぐつかまり立ちをする意外な原因

家の中で赤ちゃんの行動範囲となる部屋に、ソファーやテーブルなどの家具があるお宅が多いのではないでしょうか。畳の部屋で家具もほとんどなかった時代とは、住環境も大きく変わりました。そして、そのことが赤ちゃんの成長過程に影響していると言われています。

ソファーやテーブルのようにつかまって立てるものがたくさんある環境では、ずりはいが少しできるようになると、赤ちゃんはつかまり立ちをするようになります。ハイハイをあまりすることなく、ずりはいからいきなりつかまり立ちへと移行してしまうのです。

ハイハイ時期の過保護にも要注意!!

お座りができるようになってくると、多くの赤ちゃんは、寝転んだ姿勢で放っておかれるのを嫌がるようになります。そしてギャン泣き。ママはほとほと困ってしまい、お座りさせたりおんぶしてみたり。あの手この手と泣き止ませるために手を尽くしますが、実は、こうした対応がハイハイを身につける過程を奪っている場合もあるようです。昔から「赤ちゃんは泣くのが仕事。泣かせておきなさい」と言われますが、自力で動く力を養う意味でも一理あるのですね。

歩行器が原因でハイハイが苦手に?

歩行器は、赤ちゃんにとってもママにとっても便利なもの。赤ちゃんにとっては、楽に行きたいところに行け、ママにとっては、余計なところには手が届かず、しかも転ぶこともないので安全で安心。ただし、赤ちゃんがハイハイをする必要性を感じなくなってしまう傾向があるとして、以前から注意を促されています。

歩行器を使っている場合には、使う時間を減らすことを心がけましょう。ちょっとの苦労の継続が、赤ちゃんの身体機能の発達を促すことになるのです。

ハイハイしないのは障害があるせい?

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

シャフリングベビーって?

シャフリングベビーとは、生後6ヶ月から1歳頃までの間に、ハイハイをせず座ったまま移動しようとしたり、立つのを嫌がったりする赤ちゃんのことをいいます。シャフリングベビーという言葉は、「shuffle=足を引きずって歩く」からきていて、お座りをしたままおしりを使って進む赤ちゃんの動きを指しています。座ったままで進む子という意味で、「いざりっ子」と呼ばれることもあります。

シャフリングベビーの主な特徴は、次のとおりです。
首すわりやお座りは上手にできる
・うつぶせ寝が嫌い
・寝返りがゆっくり、または苦手
・ハイハイせず、座ったままおしりでズリズリと移動する
・立たせようとしても床に足をつけたがらない
・兄弟姉妹や親の誰かがシャフリングベビーだった

シャフリングベビーのほとんどが、1歳6〜9ヶ月頃までには歩き始め、その後は普通に成長していきます。赤ちゃんの個性の一つと考えてよいでしょう。

病気のせいでハイハイできない4つのケース

何かの病気が原因でハイハイできず、シャフリングベビーの特徴が現れている場合には、治療をすることが大切です。異常を感じたら、かかりつけ医や地域の健診などで相談するとよいでしょう。考えられる病気には、主に次のようなものがあります。

・先天性ミオパチー

先天性ミオパチーは、筋肉の異常によって筋力・筋緊張低下、呼吸障害などを引き起こす病気です。乳児の場合には、シャフリングベビーのような症状の他に、発育の遅れや哺乳障害などがみられます。お座りができないことも特徴で、シャフリングベビーとの相違点です。基本的には遺伝性の病気なので、家族が先天性ミオパチーと診断されている場合には気をつけておきましょう。

・発達障害

いろいろなタイプの発達障害の中で、発育の遅れや運動機能に影響を与える「発達性協調運動障害(DCD)」の場合に、ハイハイをしないことがあります。「ボールを蹴る」「字をきれいに書く」といった協調運動がうまくできない障害です。発達障害は早急に判断をせず、かかりつけ医に相談しながら成長を見守っていくことが大切です。

・知的障害

知的障害とは、知的能力の発達が遅れた状態のこと。ママが妊娠中に風疹に感染すると、赤ちゃんが知的障害を持って産まれてくる可能性が高くなると言われています。

・脳性麻痺

赤ちゃんがお腹の中にいるときから生後4週までの間に、脳に何らかの障害が発生し、運動に異常が起きる病気が脳性麻痺です。赤ちゃんのうちに診断するのは難しく、一般には2?3歳で検査によって診断されます。

自然にハイハイさせるコツが知りたい!!

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

ママも一緒にハイハイしてみよう

ハイハイが苦手だったり、上手にできない赤ちゃんには、ママやパパがお手本を見せてあげましょう。早い子では生後7〜8ヶ月あたりから、大人の真似をして簡単な動作ができるようになります。ママやパパが楽しそうにハイハイをしている姿を見れば、少しずつハイハイに興味を持つようになるはずです。後追いをする時期なら、ママが自分もハイハイしながら「こっちにおいで?」と声をかけてみるのもよい方法ですね。

ハイハイ競争も効果的

兄弟やママやパパと、ハイハイ競争をしてみましょう。楽しく遊び感覚でできることなら、無理なくがんばれるはずです。ハイハイは、赤ちゃんにとってだけでなく、もう少し大きくなった子どもや大人にとっても、とてもよいトレーニングになります。みんなでハイハイ競争を楽しんでみましょう。

赤ちゃんがハイハイしやすい床かチェック

赤ちゃんがハイハイしやすい環境かどうかは大きなポイントです。家具が多く、床に物がたくさん置いてある状態では、ハイハイをしようにもスペースがありませんね。赤ちゃんとしても、動こうという意欲がわきません。部屋の環境を見直して、赤ちゃんが動けるようなスペース作りを考えてみてください。ハイハイしやすいように床にマットを敷いたり、ゴミや埃がないように掃除することも大切です。

まとめ

ハイハイしないのは、ハイハイできる環境を親が作ってあげていない場合があります。一度環境を見直してみることも大切です。その上で、赤ちゃんの成長をおおらかな気持ちで見守りましょう。ハイハイに限らず、成長のペースは一人一人違います。他の子と比べたり、無理やり発達を促すようなことのないように。赤ちゃん期には個人差が大きく表れますが、小学生くらいで身体機能の差はほとんどなくなってくるものです。むやみに焦らず、それぞれの個性と受け止めてあげてくださいね。

関連する投稿


【医師監修】犬の回虫症ってどんな病気?感染経路や治療法、予防法を紹介

【医師監修】犬の回虫症ってどんな病気?感染経路や治療法、予防法を紹介

子犬のお腹が異常にふくれていたり、下痢や嘔吐を繰り返す場合は、「回虫症」にかかっているのかもしれません。ここでは、回虫症がどんな病気なのかや、治療法、予防法などをお話していきます。


【医師監修】ノロウイルスとロタウイルスの症状の違い、予防法や治療法は?

【医師監修】ノロウイルスとロタウイルスの症状の違い、予防法や治療法は?

冬が深まるとテレビのニュースなどで「小学校でノロウイルスが流行し……」といったニュースを見かけることが多くなりますよね。感染すると下痢や嘔吐の症状を引き起こすノロウイルスやロタウイルスなどの感染性胃腸炎。実はどちらも流行る時期やかかる年齢、感染経路が異なります。今回はこれらの違いや治療法についてまとめました。


【医師監修】赤ちゃんにメープルシロップをあげるのはNG?

【医師監修】赤ちゃんにメープルシロップをあげるのはNG?

赤ちゃんにメープルシロップ入りのケーキシロップを与えても大丈夫なのでしょうか。「妊娠中、授乳中もダメ?」「アレルギーの心配は?」「メープルシロップ尿症の原因になる?」など気になる疑問に答えます。蜂蜜との違い、離乳食に混ぜる方法、1歳から3歳向けの咳対策のシロップ情報も必読!


【医師監修】妊娠線はいつからできて、いつ消える?原因や治療法を紹介

【医師監修】妊娠線はいつからできて、いつ消える?原因や治療法を紹介

妊娠がわかると、嬉しい反面、体の変化に戸惑うこともたくさん。特に妊娠線に悩む方が多いようですね。今回は「妊娠線」について解説していきます。


【医師監修】肉割れを消したい!赤い線を目立たなくするマッサージ法

【医師監修】肉割れを消したい!赤い線を目立たなくするマッサージ法

妊娠や体重の増加、成長期……と様々な理由でできてしまう「肉割れ」。女性にとっては、深刻な問題ですよね。消しやすい肉割れと、消しにくい肉割れってあるの? 肉割れにマッサージは効くの? 肉割れに効く治療法は? さまざまな肉割れについて紹介していきます。


こんな記事も読まれてます
Recommended by

最新の投稿


20代の妊娠。葉酸の効果や摂取時期について

20代の妊娠。葉酸の効果や摂取時期について

20代の妊娠は高齢出産に比べるとリスクは少ないものの、トラブルの可能性がゼロというわけではありません。健康的な妊娠生活を送るためにも、栄養面などは気をつけたいものです。特に妊娠中は葉酸を摂取する事が推奨されています。今回は、葉酸の効果や摂取する時期などを解説していきます。


ベビーベッドはいつまで使う?メリットとデメリット、選ぶ時のポイント

ベビーベッドはいつまで使う?メリットとデメリット、選ぶ時のポイント

使う?使わない!? 賛否両論あるベビーベッド。「レンタルでいい」という人から、「長く使うからいいものを買ったほうがいい」という人まで様々な意見があります。今回は、そんなベビーベッドについてじっくり解説していきます。


幼稚園は私立と公立どっちを選ぶ?それぞれの違いや特徴を徹底比較

幼稚園は私立と公立どっちを選ぶ?それぞれの違いや特徴を徹底比較

子どもが幼稚園に入る時期になると、幼稚園とはどんなところなのか知る必要があります。幼稚園には私立と公立の違いがあるため、それぞれの特徴を理解しておきましょう。どちらの幼稚園に通わせるべきか迷ったら、詳しい違いを比較することをおすすめします。


3歳の子どもにぴったりな自転車は?オススメの商品をラインナップ

3歳の子どもにぴったりな自転車は?オススメの商品をラインナップ

初めての自転車。とてもワクワクドキドキとして誇らしい気持ちになるものです。最近はペダルなし自転車も人気ですが、“自転車”は日常の足となり、子どもの活動範囲も広げてくれます。今回は、自転車デビューにぴったりの1台を見つけられるよう情報を詰め込んでみました!


保育園・幼稚園の進級準備は早めに!便利グッズや準備のコツなど

保育園・幼稚園の進級準備は早めに!便利グッズや準備のコツなど

今まで通っていた保育園や幼稚園で進級する家庭もあるでしょう。入園ではいろいろと書類も用意され準備するものがわかりますが、進級となると何を準備してよいのかわからない場合もあります。保育園や幼稚園で今年進級する家庭のために、進級の準備のコツを紹介します。