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2022年12月07日 16:14 更新

生後9ヶ月の赤ちゃんの体重、発達をチェック!3回食はじめた?つかまり立ちや一人遊びは?【医師監修】

生後9ヶ月はハイハイやつかまり立ちをしたり、後追いが始まったりと、心身の発達が目立つ時期です。行動範囲が広がり、パパやママたちを探して泣くようにもなるので、育児の面ではまたひと山という感じでしょうか。この頃の赤ちゃんの特徴と子育てのポイントについてご説明します。

生後9ヶ月の発育の目安

ハイハイしそうな生後9ヶ月頃の赤ちゃん
Lazy dummy

※画像はイメージです

体つきがしっかりし、食べる量も増えるこの頃。赤ちゃんはどれぐらい成長するのでしょうか? 発育の目安と食事、睡眠について見ていきましょう。

身長と体重|体つきが引き締まってくるころ

厚生労働省が示す発育曲線によると、生後9ヶ月~10ヶ月未満の身体発育値[*1]は以下のようになります。

・男の子:身長-67.4~76.2cm 体重-7.16~10.37kg
・女の子:身長-65.5~74.5cm 体重-6.71~9.85kg


増え方がゆるやかでも、発育曲線に沿って成長していれば順調です。この頃はハイハイ、つかまり立ちと筋肉を使うことも増えるので、体つきは少し引き締まってくるでしょう。

離乳食・授乳|離乳食は3回食、母乳やミルクは1日5回程度

離乳食後期にあたるこの頃は、3回食に進んでもいい時期です。赤ちゃんの食べ方とペースを見て判断しましょう。離乳食をあげる時間は、たとえば下記を参考にしてみてください。

・6:00am:母乳orミルク
・10:00am:離乳食+母乳orミルク
・2:00pm:離乳食+母乳orミルク
・6:00pm:離乳食+母乳orミルク
・10:00pm:母乳orミルク


午前と午後に1回ずつくらい、少量のおやつをプラスしてもいいでしょう。ただし、食事に影響のないよう、あげる量にも注意しましょう。

野菜や魚などの大きさは5~8mm角、固さは豆腐やバナナくらいが目安です。柔らかいパンは小さくちぎり、トーストはミルクなどに浸して柔らかくしましょう。うどんは茹でて1~2cmほどに切ってください。肉類はひき肉状にしてあげましょう。

■量と大きさ・かたさの目安■
種類 分量 大きさ/かたさ
炭水化物
(ご飯・麺類・パンなど)
・5倍がゆ90g、軟飯80g
・食パン25~30g
・うどん60~90g
・いも類30~40g
5倍がゆから、慣れてきたら水分を少しずつ減らして軟飯に
パンは少ししめらせて1cm大に
めん類は1cm大に切る
ビタミン・ミネラル
(野菜・果物など)
30~40g 指でつぶせる程度のやわらかさにし、根菜は薄さ5㎜程度の薄切りに切ると食べやすい
根菜はかたいまま角切りにすると丸呑みする可能性もあるので注意
葉野菜は2~3mm四方にきざむ
たんぱく質
(白身魚・卵黄など)
・肉や魚15g
・全卵1/2個
・豆腐:45g
・乳製品:80g
肉や魚はやわらかく茹で、肉はすりつぶしたり、やわらかく練りこんだりする
魚は5~8mm大にほぐす
豆腐は5mm〜1cm程度に切る
この頃は、食物繊維の多い野菜以外はほとんど食べることができます。また、全卵が食べられるようになれば、少量のマヨネーズも使用可能となります(加熱してから使用。できれば1歳を過ぎてからがオススメ)。

離乳食の量と回数が順調に進めば、栄養の多くを離乳食から得るようになります。母乳はほしがるだけあげましょう。離乳食時以外のミルクは缶に記載された量を確認しましょう(離乳食後以外にプラス2回が目安)。

生後9ヶ月、食べる・飲む量が共に少なかったり、離乳食の食べムラ(好き嫌い)があったりして、鉄不足などのリスクが高い場合には、フォローアップミルクを飲ませてもいいでしょう。フォローアップミルクとは、離乳期に不足する栄養を補う目的で作られたもので、普通の赤ちゃん用ミルクとは違うものです。

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生後9ヶ月の離乳食・授乳について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎離乳食後期(生後9~11ヶ月ごろ)の基本

睡眠|お昼寝は2回、夜まとめて寝るように

この頃の赤ちゃんの1日の睡眠時間は、およそ11~13時間です。まだ夜泣きをする子もいますが、体内時計が整うことで多くの子が夜にまとめて寝るようになるでしょう。お昼寝も午前と午後に1回ずつ、1~2時間程度と少なくなってきます。ただ、夕方の時間にお昼寝してしまうと夜眠れなくなり、生活リズムが崩れる原因となります。午後のお昼寝はなるべく夕方になる前に切り上げましょう。

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生後9ヶ月の睡眠について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎お昼寝は何歳まで必要?
関連記事 ▶︎子供の理想的な睡眠時間はどのくらい?月齢別の平均

9ヶ月の赤ちゃん5つの特徴

つかまり立ちを始めた生後9ヶ月頃の赤ちゃん
Lazy dummy

生後9ヶ月は心身の発達が目立つ時期ですが、具体的にはどのような成長が見られるのでしょうか?この頃の赤ちゃんの特徴をご紹介します。

1. ハイハイができるように

ハイハイができるようになったり、上達する子が多い時期です。ずりばいをしていた子は、両手両ひざだけを使う「高這い」ができるようになるでしょう。徐々にスピードも速くなりますよ。
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ハイハイについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

2. つかまり立ちを始める子も

ハイハイと共に、つかまり立ちを始めるのもこの頃です。椅子やちょうどいい高さのテーブルがあると、一生懸命つかまって立とうとする姿が見られるでしょう。最初はつま先立ちの不安定な状態ですが、だんだん立ち方がわかってくると、地面に足の裏をしっかりつけるようになります。

中には、ハイハイの前につかまり立ちから始める子もいます。どちらの様子も見られない子もいますが、タイミングとペースは人それぞれなので、あまり心配せず見守りましょう。どうしても気になる場合は、小児科や保健師に相談してください。自治体によっては9~10ヶ月健診を受ける時期なので、そこで相談してもいいでしょう。成長・発達状況を見るためにも、健診は必ず受けるようにしてください。

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つかまり立ちについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎つかまり立ちはいつから?練習する時の注意

3. 一人遊びをするように

車やボール、音の出るおもちゃなど、赤ちゃんが興味をもちやすいおもちゃがあると、ひとしきり集中して遊ぶようになります。夢中になると、ひたすら同じことを繰り返すことも。また、ハイハイやつかまり立ちで行動の自由も増えるので、動き回ることを楽しむようにもなります。

おもちゃに限らず、周りにあるものは全て興味の対象。あっちこっちに行ってティッシュやリモコン、スリッパ、本など、手当たりしだいに遊ぼうとします。大切なものや散らかされたくないものは、あらかじめ赤ちゃんの手の届かないところに置きましょう。タバコや吸い殻、薬品、アクセサリー類、コイン、電池など、誤飲の危険があるものは必ずしまってください。

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生後9ヶ月のおうち遊びについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

4. 遊び食べを始める子も

この頃は微妙な味の違いがわかり始めるので、食べムラが多くなる傾向にあります。と、同時に遊び食べが始まることも。手で食べ物をつかんで遊んだり、わざとこぼしてみたり、スプーンを持たせたらわざと落としたり……他のことに気をとられてなかなか食べないことも。

服も床も汚れ、食事も進まないのでイライラしてしまいますが、手づかみ食べをできないようにするのはNGです。服は洗えばいいですし、床は汚くなってもいいよう対策しましょう。腕まで覆える服のようになった食事エプロンもあるので、そちらを使ってもいいですね。食事が進まない時はお手伝いし、ある程度食べたら片づけてもいいでしょう。

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遊び食べについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
関連記事 ▶︎遊び食べ 思わず笑ってしまったエピソード集

5. 後追いが始まる時期

ママが見えなくなると大泣きしながら探したり、行くところにどこへでもついていこうとする「後追い」が始まる子もいます。これは、ママという存在を強く認識し始めるためです。トイレの時など、ママが見えなくて泣いていたら、戻った時にぎゅっと抱きしめて安心させてあげましょう。
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赤ちゃんの後追いについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

9ヶ月の赤ちゃんのためにやるべき3つの注意点

もうすぐハイハイができるようになる生後9ヶ月頃の赤ちゃん
Lazy dummy

ここからは、この時期の育児で特に注意しておきたいポイントをご紹介します。今後の成長に関わることもあるので、しっかり押さえておきましょう。

注意1|転倒・転落・衝突…マットやガードで対策を

ハイハイやつかまり立ちを始めると、転倒や転落、衝突などの危険が増えます。マットを敷く、コーナーガードをつける、危険な場所にはベビーゲートを設置するなど、しっかり対策しましょう。また、行動範囲が広くなり、これまでより高いところにも手が届くようになります。誤飲には常に注意しましょう。赤ちゃんが開けられる引き出し・ドアにはストッパーをつけることをおすすめします。

注意2|夜あまり寝てくれない…昼寝時間など生活リズムを整えて

この頃になると、赤ちゃんの体内時計はほぼ完成します。夜にまとめて眠り、朝は自然と目が覚め、お昼寝や夜寝る時間になると自然と眠くなるように。生活のリズムを整え、体内時計が崩れないようにしてあげましょう。お昼寝は夕方の時間にかからないようにし、夜は遅くても21時までには寝かすようにしましょう。日中はできるだけ日差しを浴びる機会を作り、活発に遊べる環境を作ってあげましょう。

注意3|動き回れない!?…ハイハイがたくさんできる環境を

ハイハイは、赤ちゃんの成長に重要な役割を持つといわれています。赤ちゃんが満足に動きまわれるよう、家の中にハイハイするスペースを作りましょう。安全対策をしっかりし、ある程度の広さは自由に動き回れるようにしましょう。

まとめ

生後9ヶ月や生後10ヶ月は心身の発達が進む時期。ハイハイやつかまり立ち、離乳食の手づかみ食べなど、赤ちゃんのやりたいという欲求をできるだけ叶えてあげましょう。安全に注意しながら、日中は活発に活動させてあげるといいですね。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.20)

※記事の修正を行いました(2019.06.11)

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