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【医師監修】子どものマイコプラズマ肺炎の症状は?  治療とケア・予防法

【医師監修】子どものマイコプラズマ肺炎の症状は? 治療とケア・予防法

子どもに多い病気の1つがマイコプラズマ肺炎です。今回は、大人とは異なる症状と共に、家庭でのケアや病院での治療法についてお伝えします。


この記事の監修ドクター
有明こどもクリニック 小暮 裕之先生
地域の皆さまに信頼されるかかりつけの医療機関として、スタッフ一同、より質の高い医療の提供を目指してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
http://child-clinic.or.jp/concept.html/

マイコプラズマ肺炎とは

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14歳以下に多い病気です

マイコプラズマ肺炎は、患者さんのおよそ8割が14歳以下の病気です。これまで、およそ4年周期で流行してきましたが、80年代に大きな流行が2回あって以降、2011~12年、2015~16年に大きな流行がありました。季節としては、比較的冬場に流行しますが、1年中感染の恐れがあると考えて良いでしょう。

子どもは重症化しにくい?

マイコプラズマは「真正細菌」に分類され、細菌とウィルスの中間の特徴を有しています。呼吸器への感染が肺炎の原因となりますが、誰もが肺炎になるわけではなく、比較的軽い気管支炎で済むケースも多いです。普通、体力のない子どもの方が重症化しやすいイメージかもしれませんが、マイコプラズマについては逆で、子どもの方が重症化しにくくなっています。ただし「絶対に重症化しない」というわけでないので、油断はできません。疑わしい症状が出たら、速やかに病院へ連れて行きましょう。

子どものマイコプラズマ肺炎の症状

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マイコプラズマに感染しても、大人と子供では症状の出方が異なる部分もあります。我が子が万が一感染したときのために、それぞれの症状の特徴を知っておきましょう。

子どもに見られるマイコプラズマ肺炎の症状

発熱、体のだるさ、頭痛などは大人の症状と共通しています。また、発症から数日程度咳(せき)が続き、しだいに強くなる点、熱が下がっても咳が出続ける点も同じです。しかし、以下の点は、子どもならではマイコプラズマ肺炎の特徴と言えるでしょう。

・幼児の場合は鼻炎症状が見られるケースも多いです。
・年長児〜青年では、症状が進むと湿った咳になるケースが多いと言われています。

(参考:「マイコプラズマ肺炎とは」国立感染症研究所)

大人のマイコプラズマ肺炎の症状との違い

2世帯で同居している場合、お子さんのマイコプラズマ肺炎が高齢の父母に感染する恐れがあります。大人は重症化の危険が高いとされていますが、中でも高齢者はリスキーです。マイコプラズマの潜伏期は2週間~3週間と長いので、知らずに家庭内で感染が広がる恐れが懸念されます。万が一のために、大人のマイコプラズマ肺炎の特徴をご覧ください。


・大人のほうが重症化しやすい。心筋炎ほか、高齢者では呼吸不全や胸水貯留の合併症が起きるリスクもある。
・年長児未満のお子さんが乾いた咳なのに対して、大人は次第に湿った咳へと変わる。
・1日の中で熱が大きく上下する(微熱から最大39℃程度まで)。倦怠感、咳なども見られるが「なんとなく不調かな?」という程度で、マイコプラズマ感染に気づかないケースも多い。

マイコプラズマ肺炎の治療法

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抗生物質による治療がおこなわれます

マイコプラズマ肺炎は、抗生物質による治療が可能です。抗生物質の中でも「マクロライド系の薬」に効果が期待できますが、近年では耐性菌も増加しているとされています。耐性菌とは、薬に対する耐性を持った菌のことで、投薬による効果があまり期待できなくなります。この場合には、他の抗生物質の使用も検討されます。

マイコプラズマ感染症の薬

マイコプラズマ肺炎には抗生物質が有効です。細粒や錠剤のみならず、子どもに飲みやすい「カプセル」「ドライシロップ」の形が用意されている場合もあります。ここでは、具体的な薬についてみていきましょう。

■マクロライド系
タンパク質合成の阻害によって、病原体増殖を抑制します。

・クラリス・クラリシッド…錠剤、ドライシロップのタイプで処方
・ジスロマック…細粒、カプセルのタイプで処方

■マクロライド系が効かない場合
「ニューキノロン系」「テトラサイクリン系」の投薬が検討されます。ただし、8歳未満のお子さんの場合は、テトラサイクリン系の処方は原則行われません。

重症化した場合は

子供のマイコプラズマ肺炎では、中耳炎ほか、脳炎などの合併症があり得ます。比較的軽症で済む場合が多いため、ご家庭での看病(ケア)が一般的ですが、合併症の疑いや肺炎の悪化など重症化した場合には入院措置が取られます。

ご家庭でのケア

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■安静にさせて充分休ませる
早めに病院へ連れて行き、必要な薬を処方してもらったら、後は自宅で安静にさせましょう。ゆっくり休める環境を用意してあげてください。これは、呼吸の乱れや咳を悪化させないためにも必要なことです。加えて、定期的な換気と、部屋の湿度・温度を快適に保つことも心がけましょう。食べ物は消化吸収の良いものにして、下痢をしている場合はこまめに水分を補給させましょう。脱水症状とならないよう、注意して見てあげてください。

■自己判断で薬を飲ませない
マイコプラズマ肺炎に効く抗生物質は限られています。自己判断で薬を飲ませないようにしましょう。

■保育園・幼稚園・学校にはいつ行かせる?

国立感染症研究所のホームページ(*)によれば、マイコプラズマ肺炎にかかった生徒に対する措置等は定められていません。しかし「校医や他の医師に感染の恐れがないと認定されるまで、出席停止が必要」とも記載されているため、再び保育園・幼稚園・学校へ行かせるタイミングについては医師へ相談するようにしてください。

(*「マイコプラズマ肺炎とは」国立感染症研究所
http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/503-mycoplasma-pneumoniae.html

マイコプラズマ肺炎の予防

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マイコプラズマは、飛沫あるいは接触によって感染すると考えられます。しかし接触については、家族や友人間におけるかなり濃厚な接触が必要だと言われています。このように、感染力は決して高くなく、感染拡大も早くありませんが、一方で家庭内での感染は可能性が高いと考えられます。特に乳幼児の子供がいる家庭の場合では、抱き上げてあやすシチュエーションも多く、接触が濃厚になる機会も多いと言えるでしょう。

つまり、マイコプラズマ肺炎の予防には、感染が判明した時点で患者さんとの濃厚な接触を控えることが大切です。しかし、それ以上効果的な予防方法は存在せず、うがい・手洗いなどごく当たり前の方法を行うしかありません。

まとめ

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マイコプラズマ肺炎は潜伏期間が長く、予防も難しい病気といえるでしょう。また、お子さんは比較的軽症で済むことが多いものの、重症化の危険性はゼロではありません。疑わしい症状が出たら、速やかに病院で診てもらって下さい。

【医師監修】小児喘息の5つの原因!症状&治療ガイド

http://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/208

冬になると急激に気管支喘息が増えます。お子さんの咳(せき)が長引いていることありませんか?風邪だと思っていたら実は喘息の発作で入院・・・なんてことも。「遺伝する?」、「薬で治るの?」、「大人の喘息とは違う?」など小児喘息の症状や原因、治療法についてお話しするので、上手にコントロールしましょう。

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育児 マイコプラズマ肺炎

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