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2021年01月09日 12:38 更新

【医師監修】育児に疲れてもう限界! イライラ・モヤモヤを解消する方法

初めての慣れない育児にストレスを感じたり、育児を手伝ってくれないパートナーにイライラしたり……。子供の笑顔や成長に喜びを感じる一方、育児疲れで心が不安定になっているママも少なくないようです。子育て中に感じるイライラやモヤモヤは、どうやって解消したらいいのでしょうか? さまざまなストレス解消法を紹介します。

育児疲れとは?

子育てでイライラが爆発したママにびっくりする子供
Lazy dummy

育児疲れの原因はさまざま。原因が1つだけであることもありますが、多くの場合は複数の原因が重なり合っています。どのような原因があるのか、それによってどのような影響があるのかまとめました。

育児疲れの原因 ① 肉体的な疲労

まず挙げられるのは、睡眠不足や肉体的な疲労です。赤ちゃんのお世話は24時間休みなし。特に生まれたばかりの頃は、昼夜問わずの授乳やおむつ替えなどで睡眠不足になりがちです。生後数ヶ月過ぎても、夜泣きがひどかったり寝つきが悪いなどで、ママはゆっくり睡眠をとることができない場合が多々あります。赤ちゃんがおとなしいわずかな時間に家事を片づけたり、他の兄弟の世話をして、疲れがとれない人も多いことでしょう。

育児疲れの原因 ② 精神的な疲労

精神的な疲労もあります。まだ言葉が通じない赤ちゃんの場合、「なぜ泣いているのか」「なぜ機嫌が悪いのか」「なぜ離乳食を食べてくれないのか」などがわかりません。泣き止ませようと抱っこしても泣き続け、せっかく作った離乳食も拒否されることが続けば、ママの心も折れそうになりますよね。自我が発達する2~3歳の「イヤイヤ期」に入ると、言葉や行動でママに反抗するように。「いつまで続くの……」と精神的に追い込まれてしまうママもいることでしょう。

精神的な疲れの原因は子供だけではありません。子育てに口出しをする親や義父母、先輩ママなどの言葉、子育てに積極的ではない夫にイライラを感じる人もいます。

育児疲れの影響(ママに起きること)

肉体的・精神的な疲れによって、ママの身体にはどのような影響が出るのでしょうか。

睡眠不足や肉体疲労が重なると、母乳が出にくくなることも。「母乳が出ない」「子供が泣き止まない」「夫が育児に参加しない」「姑の過干渉がストレス」と自分を追い詰めるうちに、子供に向かう気力がなくなってしまったり、ヒステリックにどなってしまいがちになる場合もあるのです。

子育て疲れによるイライラ・モヤモヤの5つの解消法

子育て真っ最中のうちは、なかなか自分のために時間を割くことはできないものです。限られた時間で、モヤモヤやイライラを解消するには、どうしたらいいでしょうか?

おしゃべりで愚痴を吐き出す

モヤッとしたものを抱えていたら、それを口に出して吐き出すのも一つの方法です。子供が生まれると、子供つながりの新しい知り合いが増えるようになりますね。育児教室や児童館、育児サークル、公園などで知り合ったママとおしゃべりをして、子育ての悩みを聞いてもらうのもいいですね。そんなおしゃべりの中で「悩んでいるのは自分だけではないんだ」と実感することもあるかもしれません。

体を動かす

運動には、落ち込んだ心に自信を取り戻す効果や気晴らし効果があります。また、血行が促進されるため、母乳の出がよくなることも期待できるほか、肩こりを和らげる効果もあります。

ジムなどに通って、本格的に身体を動かすのもいいですが、子育て中はなかなかできない人も多いでしょう。そこで、家の中でも身体を動かす方法をとりいれてみましょう。子供番組を見ながら、子供と一緒に踊れば、身体を動かすだけでなく、子供とのコミュニケーションにもつながりますね。また、手軽にできるラジオ体操は有酸素運動としての効果が期待できるメソッドの1つ。体操の中には、深呼吸や体を伸ばすストレッチ運動も組み込まれています。ヨガのポーズの中には、ストレス解消に効果があると言われるものも。ヨガなら小さなスペースででき、子供のお昼寝最中でも取り組めそうですね。

趣味に没頭する

1日ほんのわずかの時間でも、自分だけのために時間を割くことができれば、気持ちをリフレッシュさせることができます。子供が寝たあとや、パートナーが子供と遊んでいる間などを使って、趣味に没頭してみるのもいいでしょう。ただし、「子供が起きてしまった」などで作業が中断されると、ストレス解消どころか余計にストレスが生まれることも。なるべくすき間時間でできることからはじめたほうがいいかもしれません。

1つの作業に集中することは、ストレス緩和に大きな効果があると言われています。「大人の塗り絵」にも癒しの効果があるそう。色鉛筆があればいつでも取り掛かれ、すき間時間でもできるのでお勧めですよ。

育児マンガやエッセーを読む

「笑う」ことは幸福感をもたらすほか、ストレスを減らす効果やリラックス効果があると言われています。お笑い番組を見たり、すき間時間を利用したりしてマンガを読むのもいいでしょう。中でも子育てエピソードが盛り込まれた育児マンガはお勧め。先輩ママが描く子育てマンガやエッセーは勉強になるものも多く、共感できるエピソードも多いはずです。

ベビーマッサージをする

赤ちゃんの夜泣きやグズリに悩むママも多いはず。そんな時はベビーマッサージを試してみてはいかがでしょうか。親子のスキンシップを育むベビーマッサージには、ママの中の赤ちゃんに対する愛着を高め、ポジティブな感情を強める効果が期待できます。また、肌と肌のふれあいですから、赤ちゃんをリラックスさせてくれるだけではなく、赤ちゃんに触れたママ自身にも、良い効果をもたらしてくれることが期待できます。

マッサージは、赤ちゃんの機嫌がいいときに行いましょう。特別に時間を割かなくても、着替えのときや入浴のタイミングに合わせて行うことができます。

一人の時間を持つのは、無理?

子供とできるストレス解消法や、すき間時間でできるリラックス方法を紹介しましたが、中には「一人になれる時間がほしい」と思うママもいるはず。ここでは一人になることのメリットを解説します。

「一人の時間が欲しい」はわがままではない

「子供から離れて一人になりたいなんてわがまま!?」と、罪悪感を抱える人もいるかもしれません。しかし、親や妻であるだけでなく、ひとりの人間でもあります。四六時中、子供の安全や健康を気に掛けながら、気を抜けない毎日を送っているのだから、「一人になりたい」という気持ちになるのは当然のこと。自分勝手でもわがままでもない自然な欲求なのです。

たまには子供を預けて外出する

子供が「泣く」「言うことを聞かない」「おもちゃを散らかす」のは日常茶飯事。どんなに子供がかわいくても、四六時中そのような状態であれば、ママのストレスはたまる一方です。ストレスが爆発する前に、子供と離れ、一人になる時間を持ちましょう。子供と離れる少しの時間で心に余裕ができ、穏やかに子供に向かうことができます。

パートナーや親の協力が得られない場合は、一時保育を行っている保育園を利用する方法もあります。子供の一時預かりを行っている百貨店や映画館もあるので、積極的に利用したいですね。

一人で抱え込まないことが大事

「自分の子供なのだから、私がしっかり育てなくては!」と考えるママも多いことでしょう。責任を持って子育てをすることは大切ですが、一人で全部抱え込んでしまうのとは話は別です。育児において周囲に力を借りる方法についてまとめました。

周囲に助力を求める

育児には悩みがつきものですが、一人で悩んでもなかなか解決しません。そんなときは思い切って、育児のサポートを行う施設に行ったり、パートナーや先輩ママ、親など周囲に相談してみましょう。

育児をがんばるママは素敵ですが、「助けなんて必要ないのかも」と、周囲がなかなか手を差し伸べられないということもあります。もしかしたら、気づかないだけで、周囲に育児を助けてくれる味方がいるかもしれません。

夫を育児に巻き込むには

“イクメン”という言葉が定着した一方、育児参加に無関心に見えるパートナーもいます。しかし、実は無関心というわけではなく、どうやって子供に接したらいいのか戸惑っているだけかもしれません。また、最初は無関心でも、お手伝いを頼んでいるうちに育児に目覚める可能性だってあります。

今、パートナーが育児に協力してくれていない場合、まずは、哺乳瓶での授乳や抱っこであやす、一緒に遊ぶなど、簡単なものからお手伝いをお願いしてみましょう。そしてお手伝いが終わったあとは必ず肯定する言葉をかけることを忘れず! 上手にこなせなくても、多少の不満点には目をつぶること。育児初心者にいきなり完璧を求めるのは酷なものです。「パートナーに子供の相手を任せたら、子供と一緒になって部屋を散らかした」……なんてこともよくある話ですが、「こんなに汚して!」という言葉を飲み込み、子守りをしてくれたことをまずは評価し、感謝の言葉をかけてあげてください。そうして、少しずつパートナーに子供を任せられる時間が長くなれば、ママが一人になれる時間もできていくはずです。

育児をがんばる自分を認める

毎日、育児や家事をがんばる自分を認めてあげましょう。子供を育てるというのは大切な仕事。完璧を求めるママも少なくありませんが、「まだまだ!」、「こんな育児ではダメだ!」と自分を追いつめないことも大切。多少の失敗も「仕方ないか」と認めることで、心にゆとりが生まれます。

まとめ

育児のストレスは多少なりともどんなママも抱えています。うまく気晴らしを取り入れられればいいのですが、限界までためてしまうと、ママ自身はもちろん子供にも悪影響を与えてしまうことも。自分なりのストレス解消法を見つけ、ガス抜きできるようにしましょう。しかし「ストレスを解消しなきゃ!」と思い過ぎても、それが逆にストレスのもとになるので要注意です。自分を自分で追い詰めず、頑張っている自分を認めてあげてくださいね。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2020.03.04)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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