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【医師監修】子どもの熱が下がらない! 原因となる病気11と対処法

【医師監修】子どもの熱が下がらない! 原因となる病気11と対処法

子どもが発熱する原因にはどのような病気があるのでしょうか。またそれに対する対処法や、熱が下がらない場合のケアはどうしたらよいのでしょうか。今回は子供を病院へ連れて行くタイミングほか、便利な「小児救急でんわ相談」もお伝えします。


この記事の監修ドクター
有明こどもクリニック 小暮 裕之先生
地域の皆さまに信頼されるかかりつけの医療機関として、スタッフ一同、より質の高い医療の提供を目指してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。
http://child-clinic.or.jp/concept.html/

子どもの熱が下がらない…なぜ?

子どもが熱を出していると、とても心配になってしまいますよね。しかし熱そのものは「免疫反応」なので、決して悪いものではありません。ただし、熱が数日下がらないときには注意が必要です。

発熱は「体の免疫反応」

子どもや赤ちゃんに限らず、発熱は人体が持っている「免疫メカニズム」です。免疫とは、外部から侵入した異物や病原体(ウイルスや細菌)とたたかう、体を守るための働きです。つまり、軽い発熱で、特に苦しんでいないようならば、むやみに解熱剤を与える必要はありません。


【*注意】
熱射病による発熱は免疫機能の働きではなく、体温調整機能の麻痺などによって体温が下げられなくなっている状態です。放置すると危険ですので、涼しい場所へ移動し速やかに体を冷やす、嘔吐などをしない場合には水分を与える、輸液するといった対処が必要になります。

熱射病に加え、甲状腺機能亢進症といった病気の場合も、解熱剤によって熱を下げることができません。特に子供や赤ちゃんにこれらの症状が疑われる場合には、速やかに病院へ連れて行ってください。

高熱だと脳に影響が出る?

高熱は子供の脳にダメージを与えるというイメージがありますが、40℃台(41℃未満)までの熱ならば脳への影響はほとんど考えにくいというのが、多くの小児科医や専門家の見解です。もちろん、熱が出た時点で一度病院へ連れて行くべきですが、後はお医者さんのアドバイスに従って、安静にさせることが大切です。数日は食欲が落ちても問題ありませんが、水分だけはきちんと補給してあげましょう。

発熱の原因となる11つの病気&症状と対処法

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ここでは、発熱の原因となる病気を知っていきましょう。これらの病気を見分けるコツは、発熱そのものよりも、それと同時に出てくる他の症状を見逃さないことです。なお、あらかじめ予防接種しておけば防げる病気も多いので、早めに受けさせるようにしてください。

発熱の原因となる11つの病気

水疱瘡(みずぼうそう)

水疱瘡は赤みを伴う発疹から、湿疹、水疱の皮膚症状が発生する病気です。はじめは体の中心部にポツポツと発疹が出て、最終的に全身へと広がります。ただし、4〜6日ほど経てばかさぶたに変わり、ウイルスも弱体化(無毒化)していますので、登園(登校)できます。発熱は37~38℃であるケースが多いです。

【対処法・注意点】
水疱はかゆみを伴いますが、掻くと跡が残りやすくなったり、新たな皮膚トラブルへつながる可能性があります。そのため、子供の爪は常に短めにして、熱がない場合はシャワーで体を洗い、清潔にしてあげましょう。

インフルエンザ

発熱ほか、筋肉痛、関節痛、頭痛、鼻水、喉の痛みなども伴います。乳幼児では、中耳炎などを併発するケースも少なくありません。くしゃみや咳つばなどで飛沫感染しますから、流行期には特に注意が必要です。

【対処法・注意点】
インフルエンザはワクチンで予防できますから、しっかり予防接種を受けさせることが重要です。また、比較的軽症で済みますが、予防接種をしていてもインフルエンザにかかる事はあります。乳幼児にとっては、それでも大きなダメージになりますから、外出から帰ったら「手洗い・うがい」を徹底させてください。

溶連菌感染症

溶連菌という細菌の感染によって、40℃近い高熱が出るケースもあります。細菌は喉に感染しますので、喉の痛みや腫れを伴うことが多いです。

【対処法・注意点】
症状が高熱からスタートしますが、抗生剤の服用によって除菌することが期待できます。診断から2日程度で登園・登校できるようになりますから、なるべく早く病院へ連れて行ってあげましょう。

【医師監修】溶連菌感染症を治す、薬の種類・再発を防ぐ正しい飲み方

http://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/1105

溶連菌感染症は、薬を飲むことで比較的簡単に治すことができます。しかし、きちんと薬を飲んで除菌しないと「腎臓病」につながるケースがあるため、ご注意ください。

麻疹(はしか)

38〜39℃の発熱が初期症状で、4日前後続きます。一旦熱は下がるものの、再び高熱が出ることが特徴です。発疹(ポツポツ)が出ることも、麻疹を見分けるサインとなります。

【対処法・注意点】
1歳を過ぎたら予防接種受けさせることが、有効な対策となります。病院へ連れて行った後は、充分に加湿された涼しい部屋で安静にさせてあげましょう。1度、熱が引くタイミングがありますが、完治では無いので外出は控えてください。

アデノウイルス感染症

プール熱、咽頭結膜熱などとも呼ばれるアデノウイルスによる感染症です。感染力が大変高いので、集団感染も珍しくありません。39℃前後の発熱ほか、喉の腫れ、結膜炎、目やに、鼻水、頭痛、咳などが数日続きます。

【対処法・注意点】
病院に連れて行き、医師のアドバイスに従って安静にさせましょう。また、脱水症状を防ぐために、水分補給はしっかり行ってください。

リンゴ病

正確には「伝染性紅斑」というアデノウイルスによる感染症です。両ほほに赤い斑点が出ることが特徴で、数日の潜伏期間を経て、軽めの発熱が出ます。

【対処法・注意点】
実はりんご病のウィルスそのものに対する根本療法はありません。したがって、病院受診後、おうちで安静にさせることが1番です。

おたふくかぜ

耳下腺の腫れに伴って、顔の両脇が腫れて膨れ上がったようになります。その際発熱を伴いますが、高くても38℃台くらいです。通常は1週間程度で熱が引き、症状も収まるので、登園・登校が可能です。

【対処法・注意点】
おたふくかぜは合併症が怖い病気です。髄膜炎ほか、難聴の原因になることがあるため、あらかじめ予防接種を受けさせることが重要といえます。

風疹

37〜38℃の発熱があり、同時に発疹が現れます。一応病院にいかれることがおすすめですが、比較的軽症で済み、数日で元気になることが多いです。

【対処法・注意点】
風疹は、妊娠初期の妊婦さんが抱えることで、胎児の奇形や難聴のリスクを高めると考えられています。もしもお子さんが風疹にかかっているときに、ママが妊娠中である場合は「一時的にお子さんを実家に預ける」などしたほうが安全かもしれません。

嘔吐下痢症

文字通り、嘔吐と下痢を繰り返す症状ですが、発熱を併発することもあります。

【対処法・注意点】
冬に多く見られる病気ですので、子供の体を冷やさないようにしましょう。冷たい食べ物を与える事は控え、下痢や嘔吐に伴う脱水症状が出ないように気をつけてください。症状がひどい場合には点滴による栄養・体液補給が必要になります。お子さんの様子をよく見てあげて、必要があればすぐ病院へ連れて行けるようにしておくと良いでしょう。

突発性発疹

突発的に発疹がでる病気ですが、その前に40℃近い熱が出ます。生後半年から1歳位の赤ちゃんがかかるため、大変心配かと思いますが、発疹も3日程度で消失します。ただしもちろん、熱が出た時点で1度病院を受診した方が良いでしょう。

【対処法・注意点】
熱が続くほか、様子がおかしければ、もう一度病院へ連れて行ってください。

ヘルパンギーナ

39℃前後の熱が最大3日程度続きます。喉の痛みで食事の摂取や、水分摂取もできなくなることがあるため、飲み込みやすい食べ物を与えてください。

【対処法・注意点】
ヘルパンギーナは夏風邪の一種で、ヘルパンギーナの薬など特別な治療法は存在しません。したがって、高熱に対する座薬など、対症療法的なケアが中心となります。おうちで安静にさせれば良いですが、3日以上高熱が続いたり、食欲や元気が回復しないときには、もう一度病院へ連れて行ってあげましょう。

子どもの体温測定について

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子どもの「平熱」を知らなければ、どの程度発熱しているのかを正確に判断できません。したがって、普段からこまめに熱を測っておくことがおすすめです。体温は1日の中でも1℃前後上下しますから「起床時、午前、午後、夜」など、日に4回程度体温を測っておくとよいでしょう。

ご家庭でできる子供の熱への備え

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子どもが熱を出したときに、事前に準備しておくと良いものを以下にご紹介します。

・保冷剤/冷却シート
発熱時にひんやりと冷やしてくれます。

・スポーツドリンク
発熱に伴って汗をかくので、水分はこまめに補給してあげましょう。経口補水液やイオン飲料を選んでください。

・加湿器
ウイルスに対する効果が期待できます。風邪などで鼻水が出ている場合には、息苦しさの解消にも役立ちます。

・解熱剤
大人用の解熱鎮痛剤(特にアスピリンなどピリン系)はお子さんに悪影響与える可能性があるため、必ず子供用の解熱剤か、小児科医師から処方された解熱剤を飲ませてください。

・乳幼児専用の体温計
乳幼児のお子さんがいらっしゃる場合には、専用の体温計を用意したほうが良いでしょう。

子供の熱で「病院へ行くべき目安」

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最後に、どんな場合に病院へ行くべきかをチェックします。自分で判断が難しい時は、最後にご紹介する「小児救急でんわ相談」を利用しましょう。

こんな時は病院へ【チェックリスト】

以下のいずれかに当てはまる発熱であれば、病院へ連れて行ったほうが良いでしょう。


・生後3ヶ月未満である(*合併症の危険が常にあり、要注意)
・38℃以上の急な発熱
2〜3日経っても熱が下がらない
・元気がない、苦しそう、ぐったりしている
・嘔吐が続く
・呼吸がおかしい、顔色が悪い
・意識がもうろうとしている、反応がおかしい
・激しい腹痛や頭痛といった痛みを訴える

「小児救急でんわ相談」「こどもの救急」を利用しましょう

小さな子どもがいる家庭では、子供の急な発熱・嘔吐・ケガの場合、どのように対処したらよいか判断に困る場面もあるはずです。そんな時は「#8000」にダイヤルして「小児救急でんわ相談」を利用しましょう。

「小児救急でんわ相談」は、厚生労働省の「小児救急電話相談(#8000)」という事業。子供の状態やケア、病院へ連れて行ったほうがよいかどうかなどを、小児科医師や看護婦に電話で相談することができます。日本全国、47都道府県のどこからかける場合も「#8000」のダイアルでOKで、深夜から翌朝まで対応しているケースもあります。(各都道府県や、曜日によって、実施時間帯が異なります)2017年3月時点では、携帯電話からもかけられますので、お子さんの発熱などで心配な点があれば利用しましょう。

「小児救急電話相談事業(#8000)について」厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/10/tp1010-3.html

また、「こどもの救急」というHPも症状別に緊急度の高い徴候があるかチェックでき、救急受診をするべきかどうかがわかります。

「こどもの救急」公益社団法人 日本小児科学会
http://kodomo-qq.jp/index.php

まとめ

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感染症法では、「発熱」は37.5℃以上、「高熱」は38.0℃以上と考えられています。ただし、これより低い熱でも、不安や異常を感じたときには病院へ連れて行きましょう。「小児救急でんわ相談」「こどもの救急」なども利用しつつ、子どもの健康を守ってあげましょう。

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