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【医師監修】妊娠初期の下腹部痛、いつまで続く? 原因と対策

【医師監修】妊娠初期の下腹部痛、いつまで続く? 原因と対策

妊娠初期に、下腹部の痛みを感じることがあります。痛みがあると、生理痛だと勘違いしたり、妊娠に何か問題があるのではないかと心配する人も多いのではないでしょうか。今回は、妊娠初期に起こる下腹部痛の特徴をはじめ、その原因や対策についてまとめました。


この記事の監修ドクター
東峯婦人クリニック 松峯美貴先生
日本産婦人科学会専門医 東峯婦人クリニック
思春期から老年期の女性の悩みをささいなこと、恥ずかしくて聞けないことでもざっくばらんににきける身近な外来をめざしています。女性ならではのライフイベントを素敵にこなしながら、社会の一員として悠々と活躍するあなたのお手伝いをします。
http://www.toho-clinic.or.jp/

妊娠初期の下腹部痛ってどんなもの?

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妊娠初期の症状のひとつである下腹部の痛みは、生理痛ともよく似ているとも言われています。それでは、妊娠初期特有の下腹部痛にはどのような特徴があるのでしょうか? 生理痛とは区別できるものなのでしょうか? 下腹部痛の痛みの例を中心に、ご紹介します。

妊娠初期・超初期の下腹部痛の特徴

妊娠初期に起こる腹痛は、痛みだけで妊娠による症状なのか生理痛なのかを判断をすることは困難です。しかし、痛みを感じる場所や感じ方が普段の生理痛と異なっていたり、普段は生理痛がないのに生理痛のような痛みを感じたりした場合には、それが妊娠初期の症状である可能性が考えられるかもしれません。例えば、妊娠初期にありがちな腹痛には、次のようなものがあります。

・チクチクしたような痛み
針やフォークなどとがったものでお腹をつつかれているような痛みを感じることがあります。痛みには個人差があり、一定期間痛みが続く場合もあれば、不定期にチクッとした痛みを感じるケースもあります。

・お腹全体が引っ張られるような感覚
お腹の皮膚や下腹部全体が引っ張られているような感覚・痛みを感じる場合もあります。

・ギュッと締め付けられるような痛み
引っ張られるような感覚とは対称的に、ギュッと締め付けられるような痛みも妊娠初期の症状としてありがちです。これは、圧迫された臓器や筋肉そのものが刺激されて起きているものです。

そのほかにも、お腹から腰にかけての痛みや下腹部が張ったような痛みなどもあります。

腹痛は、早い人の場合には着床してすぐに感じるケースもありますし、いつまでも腹痛を全く感じない人もいます。腹痛が続く期間についても、個人差があるもの。一般的には1カ月ほどでおさまる人が多いようですが、妊娠中期に入っても痛みが続く人もいます。

妊娠初期の下腹部痛の原因

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妊娠の始まりの時期になぜ下腹部に痛みを感じるのか、気になりますよね。妊娠中の身体の中で一体何が起きていて、何が痛みの原因になっているのでしょうか? 下腹部痛は大まかに、子宮収縮とホルモンバランスの変化が原因で起こります。次は、この2つの原因についてを詳しくご紹介します。

子宮の収縮による痛み

妊娠初期には、着床した胎芽を育てるためにお腹の中で弱い子宮の収縮が繰り返されます。その子宮の収縮が、下腹部に生理痛のような痛みや違和感を引き起こす原因となっています。子宮の収縮によって起こる症状には、子宮のあたりの鈍い痛みやチクチクしたりムズムズする感覚などがあります。恥骨のあたりにズキズキとした痛みを感じたりする場合もあります。

ちなみに、生理の痛みは、子宮内膜からプロスタグランジンというホルモンが分泌されることで子宮が強く収縮されるために起こります。生理痛も妊娠初期の下腹部痛も、子宮が収縮するのが原因であることが共通しているので、似たような症状になるのも納得できるのではないでしょうか。

ホルモンバランスの変化による痛み

妊娠すると、卵巣中の黄体を刺激して黄体ホルモンの分泌を増やす「hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)」をはじめエストロゲン、プロゲステロンなどのホルモンの分泌が急速に増加し、ホルモンバランスが変化します。これにより、胃腸の働きが弱くなるため、腹痛が起こります。胃腸の働きが低下することで、便秘や下痢を引き起こすこともあります。

また、hCGのホルモンの刺激が強すぎると、刺すような痛みを感じることがあります。これは、卵巣が腫れることで「ルティン嚢胞」というものが発生するのが原因です。この「ルティン嚢胞」による症状は、妊娠8〜16週目ぐらいになってhCGの分泌が減っていくと、自然におさまるケースがほとんどです。

下腹部痛と併せて起こりうる妊娠初期症状

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妊娠初期には、下腹部痛のほかにもだるさ、眠気、頻尿、微熱、頭痛など生活に支障をきたしがちな様々な身体の変化が出てきます。それらの症状が起きる原因についても、ご紹介します。

だるさ・眠気

黄体ホルモンには睡眠を促す作用を持っているため、だるさや眠気を感じることがあります。しかも、ホルモンの排出が行われる際には自覚がないため、ふいに日中から強い眠気に襲われるなんて事も少なくありません。

また、妊娠中には受精卵が子宮内で急激に成長するため、無意識に体内のエネルギーが大量に消費されています。それも、ふいに疲労感や眠気を感じてしまう原因となっています。

頻尿

黄体ホルモンには平滑筋を緩める働きもあり、利尿作用を体にもたらします。受精卵が子宮内膜に着床するとホルモンの分泌量が増えるため、頻尿になることがあるのです。

頻尿になると、膀胱炎になるリスクがあります。次のような症状が見られたら、早めに受診をしましょう。
・トイレの後にも残尿感がある
・トイレに行った直後に、またトイレに行きたくなる
・排尿時にヒリヒリ・ツーンとした痛みを感じる
・尿が白く濁っている

妊娠初期に起こる頻尿も中期になると治まる人も多く、一般的に妊娠4カ月まで続くとされています。ただし、胎児が大きくなる妊娠後期には、子宮が膀胱を圧迫することによって再び頻尿の症状が見られるようになります。

微熱や頭痛

妊娠初期では、黄体ホルモンが脳の温熱中枢を刺激するため体温は高めに保たれます。そのほか、胎児や胎盤に血流をより多く増やそうと血管を拡張する作用も働くため、発熱や頭痛の症状も出やすくなります。

この症状は風邪とよく似ているのが特徴。風邪薬や解熱剤は、種類によっては胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため、独断で薬を飲んだりしないように注意が必要です。病院にかかる場合には、医師に妊娠の可能性をきちんと伝えた上で受診するようにします。

妊娠初期の下腹部痛の対処法

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妊娠初期の生理痛のような腹痛は、赤ちゃんが成長している証であると分かっていてもやはり辛いもの。痛みを完全に解消できる方法というものは残念ながらありませんが、症状の悪化を防いだり痛みを和らげたりするのに有効な対処方法を実践すれば、妊娠初期も過ごしやすくなるはず。次のことを心がけてみましょう。

できるだけ安静にする

妊娠初期でも激しく動き回るのは、身体に大きな負担となります。身体がその負担を、腹痛を通じて訴えているケースもあるので、身体をゆっくりと休めて、無理をしないように過ごすことも大事です。 重いものを持つことや激しい運動はなるべく避けましょう。

ストレスを避ける

妊娠初期の腹痛は、様々なストレスから引き起こされる場合もあります。妊娠すると、頭の中が不安事や心配事でいっぱいになりがちですが、不安を抱えたまま過ごしていると、ホルモンバランスが乱れてしまう原因にもなります。

自分がリラックスできるような方法を見つけて、日頃からストレスを溜め込まないで過ごすことも大切です。

冷やさない

身体が冷えることによる血行不良は、下腹部痛が悪化してしまう原因にもなり、頻尿の症状も悪化するおそれがあります。冷たい食べものや飲みものをとるときは口の中でゆっくり時間をかけて飲んだり食べたりしましょう。
また、お腹を温めることは、腹痛を和らげる効果があります。ホットタオルをお腹に当ててリラックスするのがおすすめ。温める温度が高すぎると血行が良くなりすぎてしまい、出血を引き起こす原因にもなるので注意が必要です。腰に温湿布を貼ってみるのも一つの方法です。

こんなときは受診を

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妊娠初期に違和感ある痛みや慣れない症状が見られると、なにか異常があるのではないかと不安になる人も多いのではないでしょうか。症状によっては妊娠中の異常や流産の可能性が疑われます。流産の兆候があっても、早急に適切な治療を受けることで妊娠が継続できることもあります。次のような症状があったらすぐに診断を受けてください。

痛みが継続する

下腹部に強い痛みやズキズキとした痛み、ぎゅーっと締めつけられるような痛みが継続して見られる場合には、流産の兆候である可能性があるので注意が必要です。

また、痛みがどんどん強くなっていくという場合にも、子宮外妊娠の兆候である可能性があります。子宮外妊娠とは、受精卵が卵管に着床してしまう状態のことで、放っておくと卵管が破裂して激しい腹痛とショック症状を引き起こす恐れがあります。子宮外妊娠は妊婦健診で分かるものですが、胎嚢が子宮内に確認できるまでは注意が必要となります。

出血を伴う下腹部痛

妊娠初期の出血には、「着床出血」というものがあります。これは、受精卵が子宮内膜に着床する際に内膜を傷つけてしまったことで起こる出血のことで、出血量が多いと外に漏れ出てしまうために起こる現象で、特に問題があるわけではありません。

しかし、妊娠中の出血は流産や子宮外妊娠の可能性もあり、見た目だけでは着床出血かどうかを判断することもできません。少量でも出血がある場合には医師に相談し、もしも通常の生理と同じくらいの出血量がある場合にはすぐに病院を受診しましょう。

まとめ

妊娠初期の下腹部痛は生理痛との大きな違いがないため、症状だけでは妊娠に気付けないことも少なくありません。だからこそ、普段から自分自身の生理の状態や体調の変化を気にしておくことは大切になってきます。

下腹部に痛みを感じるのは、赤ちゃんが成長する準備が始まっている証拠。しかし、痛みや症状によってはトラブルが起きていることを知らせるサインである可能性もあるので、気になったら早急に病院へかかることが重要です。

妊娠初期は、大切な時期。身体と精神に負担がかかることがないよう、自分で労わりながら平穏に過ごしたいものですね。

【医師監修】生理と妊娠初期出血の違いを見分ける方法とは?

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