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“主婦湿疹”って何? 皮膚科医が教える、「湿疹」の原因・対処法

石部千晶/六識

吉田貴子

肌荒れの症状でよく聞く“湿疹”。ヒザやヒジの裏がかゆくなったり、肌が赤くなったり、プツプツしたものが出現したり……。見た目も悪いし、かゆさで集中力はなくなるし、いち早く改善したいところです。そこで今回は、働く女性を対象に「湿疹」に関する悩みについてアンケート調査を実施。また、湿疹の種類や原因、対策について、渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生に教えてもらいました。

Q.あなたは、「湿疹」ができて悩んだことはありますか?

※マイナビウーマン調べ。調査日時:2016年8月22日~8月30日、調査人数:129人(22歳~34歳の働く女性)

はじめに、湿疹で悩んだ経験があるかどうか聞いたところ、ある人とない人は約半数ずつという結果に。それでは、湿疹で悩んだことがある人は、具体的にどのような症状で悩んでいるのでしょうか。

<「湿疹」ができたときの具体的な症状>

■赤みが発生……

・「急にかゆくなって、かいたら赤くなってプツプツしてきた」(26歳/アパレル・繊維/販売職・サービス系)
・「赤くなり、広がってしまうことが多々ある」(29歳/団体・公益法人・官公庁/専門職)

多かったのが、赤みが出てきてしまうという悩み。見た目も痛々しくて恥ずかしいと思うこともありますよね。また、赤くなる場合、かゆみを伴うことが多いようです。

■かゆみが止まらない!

・「全身に湿疹が出てとてもかゆい」(28歳/団体・公益法人・官公庁/事務系専門職)
・「カサカサしてかゆくなる」(22歳/自動車関連/事務系専門職)

乾燥して、かゆみがとまらなくなっている人も多いようです。ただ、かゆさに負けてかいてしまうと肌が傷ついてしまいそう……。それに、かゆみが痛みになってさらにつらくなりそうですよね。

■ある条件で湿疹が発症

・「汗をかくと湿疹ができる」(33歳/ソフトウェア/事務系専門職)
・「疲れたときに前触れなく湿疹が出てくる」(32歳/ホテル・旅行・アミューズメント/販売職・サービス系)

普段症状は出ないけど、ある状態になると湿疹が出てしまうという人も。疲れたときというのは、健康状態の乱れやストレスなどが関係してくるのでしょうか。

<皮膚科医に聞く、「湿疹」の原因と解消法>

湿疹にもいろいろな症状があるようですが、症状によって原因や対策は変わってくるのでしょうか? 吉田貴子先生に、湿疹の種類や原因、改善方法について教えてもらいました。

■湿疹の原因と解決策は?

吉田先生「湿疹とは、皮膚の表面に起こる炎症のことで、皮膚炎と同じことをさします。湿疹の種類はさまざまで、皮膚に触れた物質による刺激が原因でできてしまう“接触性皮膚炎”や、顔、頭皮に症状が起こることが多い“脂漏性皮膚炎(湿疹)”、手が荒れてしまう“主婦湿疹”(手湿疹)、また“アレルギー”など、症状や原因も多岐にわたります。

まず、皮膚炎のなかでも特に多いのが“接触性皮膚炎”です。かぶれや金属アレルギーもこれにあたります。対策としては、原因を突きとめ、その物質に皮膚が触れないようにすることが一番効果的です。また、かゆみや痛みを伴うことが多いですが、肌が傷つく上に症状が悪化してしまうので、かくのは厳禁。皮膚科で適切な薬を処方しますので、まずは気軽に相談してみてください。

また、“脂漏性皮膚炎”で悩んでいる女性も少なくありません。“脂漏性皮膚炎”は“フケ症”ともいわれていて、顔のほか、頭皮に起こることも多いです。頭皮の菌の増殖と、皮脂の過剰分泌が原因で起こります。頭皮を清潔に保つためにも、洗髪方法と、洗髪後の頭皮の乾燥を意識しましょう。洗浄力の強すぎないアミノ酸系のシャンプーで、38度ぐらいのぬるま湯で洗うのがオススメです。

ほかにも、女性に多い症状として“主婦湿疹”(手湿疹)があります。家事や仕事などで、水や洗剤、シャンプーを使用することが多い人にできやすい湿疹です。これからの乾燥しやすい季節は、特に注意が必要です。水仕事をする際には、極力ビニール手袋を使用して、刺激から肌を守るようにしましょう。ハンドクリームでこまめに保湿するのも効果的ですよ

■湿疹から肌を守るために、保湿で肌を強くしよう!

吉田先生「湿疹が起きてしまう原因のひとつとして、全身の保湿力が下がってしまっていることが考えられます。肌を強くするためにも、保湿ケアをしっかり行うようにしましょう。

湿疹の原因は上記以外にもいろいろなことが考えられます。なかには、ストレスが原因で湿疹が起きてしまう方も。原因がわからずに困っているという方は、まずは皮膚科に相談してみてくださいね」

<さいごに>

湿疹ができてしまったら、まずはなんでできてしまったのか原因を明らかにすることが重要! 理由がわかれば、適切なケアをしたり、今後再発しないように気をつけることができます。原因が特定できなかったり、セルフケアで改善する様子がなかったら、クリニックで診察を受けるのがオススメです。悪化する前に、キレイに治してしまいましょうね!

吉田貴子先生
皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわるさまざまな悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

(取材協力:吉田貴子、文:石部千晶/六識)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.21)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年09月30日に公開されたものです

石部千晶/六識

「こんな情報がほしかった!と思ってもらえるような情報をお届けしたい」という想いから、舞台照明の仕事を経てライターに転職。昔から書くことが好きで、小学生のころから日記を書きためている。現在は、主にグルメや旅をテーマにした取材・執筆を行う。プライベートでは動物との触れ合いが何より好きで、牧場に行ってはムツゴロウさんのようになっている。

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吉田貴子

皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわるさまざまな悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

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