お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。
コラム 妊婦

死産する確率は? 妊娠後に胎児が死産する原因と兆候

「死産」という過酷な現実は、小さな命が宿ったその時から誰にでも起こり得る事実です。助かる命が増える一方で、未だに自らの不摂生が原因となって引き起こされる場合も。こちらでは死産する確率と、妊娠後に胎児が死産する原因や兆候についてまとめています。赤ちゃんの健やかな成長を願うからこそ、その存在から目をそらしてはいけません。

661949075

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

妊娠する前は着床率、妊娠がわかると子宮外妊娠が心配で、それからは順調に育ってくれているのか、元気なのかと、大切な命だからこそその心配は尽きません。できることなら考えたくない「赤ちゃんがお腹の中で亡くなってしまうかもしれない」ということ。死産は妊娠週数が早いほど多いとされていますが、臨月間近であっても起こり得るといいます。妊娠後にお腹の赤ちゃんが亡くなってしまう「死産」とは、どのようなものなのでしょうか。こちらではその確率と、原因や兆候についてまとめました。

「死産」とは 

660545337

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

「死産」というのは法律上でも重要な意味を持ち、全てに死産届け出義務が生じるため、厚生労働省では、妊娠12週以降に死亡した胎児を出産することを「死産」と定義しています。

妊娠12週未満、特に妊娠5〜6週などの妊娠早期で流産した場合などは、その出血が「流産」であるのか、それともその時に限ってたまたま止まってしまっていた「遅れた月経」であったのか、その判断が難しいことがあります。そのため日本の法律では妊娠12週を生命のライン、死産届が必要かどうかの線引きとしています。その一方で産科婦人科学会は、妊娠12週以降22週未満は「後期流産」、妊娠22週以降が「死産」と定義しているため、妊娠12週以降〜22未満でお腹の赤ちゃんが亡くなった場合は、流産であると同時に死産であるということになり、重複があります。

赤ちゃんがお腹の中で亡くなってしまう確率・流産

560511083

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

流産とは妊娠22週未満に赤ちゃんが母体から出てしまうことです。原因はさまざまで初期の流産の原因は赤ちゃん側にあるのがほとんどとされています。実は流産は全妊婦の約8%~15%に起こるとされていて、それほど珍しいことではありません。その流産の約80%が初期流産で、残りの20%が後期流産であるとされています。

化学流産【妊娠5~7週】全流産の22~44%

化学流産の確率は健康なカップルでも30%~40%程度とされています。化学流産とは、妊娠検査薬で陽性が出ていたのに、その後出血が起き、妊娠が成立しない場合のこと。妊娠検査薬の精度の向上で早い段階から判断ができるようになったことが、知らなくて済んだはずの現象に気がついてしまうきっかけとなることがあるようです。

初期流産【妊娠8~12週】全流産の34~48%

妊娠12週までに起きる流産を初期流産といいます。妊娠中のごく初期に起こる、着床後の流産の確率は約15%。妊娠8~12週として見ると全流産の34~48%がこの時期に起こっています。そのほとんどの原因は赤ちゃん側の染色体異常で、生きていけない染色体異常をもった赤ちゃんの自然淘汰の一種であるという考えもあります。この時期の流産は予防するのが難しく、受精したその瞬間に運命が決まってしまっていたかのようでもあります。しかしながら心拍が確認できたあとに流産する確率は約5%。仮に妊娠7週あたりで胎児の心拍が確認できたとしたら、妊娠8週目には3%、妊娠9週目に入ると2%にまで下がるといいます。心拍確認が一つのポイントで、ここを無事に越えるとママも少し安心して良いといえるでしょう。

後期流産【12週~22週】全流産の2%未満程度

後期流産は妊娠12週~22週までの間の流産のことをさします。安定期といわれる妊娠中期とは妊娠16週~27週のことをいうので、後期流産というのは妊娠初期の後半から妊娠中期(安定期)の途中までに起こるものであるということです。流産の起きる確率は妊娠全体の約15%、そのうち後期流産の起きる確率は2%未満程度といわれています。後期流産は母体側に原因がある場合が多く、子宮筋腫や子宮頸管無力症、外出先でもらってしまった感染症などが関わってくることもあります。確率から見た数字が小さいとはいえ、油断は禁物です。

安定期でも流産は起こる【妊娠16週~27週】 

安定期とは妊娠5~7か月(妊娠16週0日~27週6日)頃の比較的体調の安定した時期のことをいい、お腹の中では胎盤が完成し、流産の可能性が低くなるとされています。妊婦にとってはやっと訪れた「ひと安心」の期間です。しかし赤ちゃんにとってはこれから本格的に体の機能を充実させていく時ところ。後期流産の数字からもこの時期の流産の可能性の低さを推測することが出来ますが、可能性は0%ではないということを忘れてはいけません。

妊娠22週目以降は早産が心配される時期に入ります。

流産ではなく早産によって命を落とすことを死産とし、その死産率は妊娠22~23週(6か月後半)では33.3%、妊娠24~27週では(妊娠7か月)13.0%と、以外にも思われる数字があがります。

赤ちゃんがお腹の中で亡くなってしまう確率・死産

465666571

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

妊娠22週以降の出産児224,485例を対象として、日本における死産の疫学検討が行われた際の死産症例は2316例。ここでの全妊娠の1%が死産でした。つまり「死産」は100人に1人の割合で起きていたということなのです。

早産時期からは「死産率」でその可能性を知る

22週を過ぎると流産ではなく早産と呼ばれるようになり、ママの体の外に出ても生きていける可能性が。ここから先の何らかの原因で命がつながらなかった場合を死産と呼びます。

安定期でも早産時期のはじめは「とても安心」とはいえない

22週以降の死産率を妊娠週数別にご覧ください。

妊娠22~23週【6か月後半】33.3%

妊娠24~27週【妊娠7か月】13.0%

妊娠28~31週【妊娠8か月】6.3%

妊娠32~36週【妊娠9か月】2.0%

妊娠37週~【正期産・臨月】0.2%

医療の進歩により、本来なら死産になっていたであろうとされる状態でも赤ちゃんを生存させられる可能性が高まっているといいます。しかしながら、安定期のうちである妊娠22週目~27週目の早産による死産率というのはけして小さいものではありません。一般的に妊娠週数が早い方が死産の可能性が高いとされるのは、もっとも死産率が高いのが22~23週の頃の33.3%であることが物語るように、22週目に入り「早産として外に出ても生存出来る」とされた直後の時期というのは、その高い現代医療技術をもってしても、赤ちゃんの救命は簡単ではないということなのです。

「死産」と「早期新生児死亡」の違い

死産とは、お腹の中で胎児が亡くなってしまった場合をいいます。出産の直後に生命徴候が確認されていた場合で、出生後7日未満の間で亡くなってしまうことは「早期新生児死亡」とされ、死産とは分けて考えられています。

世界的に見ると優秀な 日本の「周産期死亡率」

「周産期」とは妊娠22週~生後1週間未満の期間のことをいい、早産の時期とされる妊娠22週以降の死産と、生後1週間未満で亡くなった早期新生児死亡を合わせたものを「周産期死亡」といいます。世界の母子保健医療の状況を把握し比較するものとして使われている「周産期死亡率」とは、出産1,000に対する周産期死亡の比率を表したものです。日本の周産期死亡率は医療の進歩とともに年々低下し続け、1980年では出生1,000人に対し20.2だった周産期死亡率が、厚生労働省が平成26年9月11日に公表した「平成25年(2013)人口動態統計(確定数)の概況」によると、2013年では3.7にまで低下していることがわかりました。現在日本の周産期死亡率は世界最低基準。助かる命があり、増えている傾向なのです。

死産の兆候

601250315

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

流産の場合では兆候として出血がある、急に刺すような痛みがある、長く重い感じのする痛みが続く、などの腹痛があるといわれているのですが、死産の場合はそのほとんどが自覚症状のないまま妊婦健診の超音波検査で突然発覚し、受け入れる間もないまま処置へ向かわなければならない場合が多いといいます。

死産の原因とされる症状 赤ちゃんが関わるもの

545361444

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

先天性形態異常

赤ちゃんの細胞分裂が活発な時期に何らかの問題が起こり、先天性心奇形や無脳症などの、重度の形態異常が起こることを先天性形態異常といいます。発症率、再発率はどちらも低いものの、赤ちゃんが死亡に至る重篤な場合もある病気です。

胎児水腫(たいじすいしゅ)

胎児水腫とは、赤ちゃんの血管の外にたくさんの水分が蓄積され、水ぶくれの状態になっていることをいいます。赤ちゃんの心臓の奇形や染色体異常、Rh不適合妊娠などが主な原因ですが、一卵性双胎である、母体がりんご病にかかったことによるウイルス感染、妊娠中の多量の薬剤投与(鎮痛剤、解熱剤など)も原因となります。妊娠24週より早い時期に胎児水腫を発症してしまった場合の赤ちゃんの死亡率は95%と極めて高く、回復は見込めません。妊娠24週以降で心臓や染色体に異常がない場合の生存率は20%とされています。

臍帯過捻転(さいたいかねんてん)

臍帯過捻転とは赤ちゃんとママを結へその尾のらせん状のねじれが強すぎてしまう場合をいいます。血流が悪くなってしまうことで赤ちゃんに十分な栄養が届けられなくなってしまいます。逆の「臍帯過少捻転」というねじれが弱すぎる場合でも同じで、これらのほとんどが偶発的なもの。いずれにしてもお腹の赤ちゃんが動き回るためといわれることが多いのですが、詳しいところはわかっていません。

臍帯巻路(さいたいけんらく)

臍帯巻路とは、赤ちゃんがおなかの中で動きへその緒が赤ちゃんに絡まってしまうことで、全分娩の約20%前後にみられるほど頻度としては高いものです。しかしながら首に巻き付いて絡まってしまった場合はとても危険で、赤ちゃんの酸素が欠乏してしまいます。臍帯巻路のほとんどは問題のないことが多いのですが、へその緒が複数回にも巻きつき、死産してしまう可能性も持っています。日本産科婦人科学会に報告されている臍帯異常(臍帯過捻転なども含む)による死産率は、全出産数の0.1%程度です。

多胎妊娠

単胎の場合と比較して多胎妊娠は死産率が高く、その確率は約4倍ともいわれています。多胎妊娠の約半数が早産の傾向があり、NICUのある病院で出産をすることが多いようです。

死産の原因とされる症状 主に母体側のもの

137509042

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

Rh血液型不適合妊娠

Rh血液型不適合は、ママがRhマイナスで赤ちゃんがRhプラスの場合に起こります。ママの免疫システムが赤ちゃんのRhプラスの赤血球を破壊するため、赤ちゃんが重度の貧血となります。初回よりも2回目以降の妊娠で問題になることが多いのは、はじめの分娩時にママにRh抗体ができるため。妊娠回数を重ねるほど、より早い時期にたくさんのRh抗体がつくられるようになり、それによって赤ちゃんが亡くなってしまうことがあります。

常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)

常位胎盤早期剥離とは、赤ちゃんが子宮の中にいるのに胎盤がはがれてしまう病態のこと。妊娠8か月以降に起こることが多いトラブルで、胎盤がはがれたところから大量の出血をきたすので一刻を争います。この場合、出血がある、下腹部が痛む、胎動が減少してり胎動がなくなるなどの症状が先に出ていることがあるので、少しでも違和感のある時はすぐに病院へ行くことが大切。胎盤がはがれた剥離部が大きい場合の母体の死亡率が約10%、赤ちゃんの死亡率が60~80%と、とても危険です。

前期破水

前期破水とは陣痛が起きていないのにもかかわらず何らかの原因で卵膜が破けてしまい、羊水が流れ出してしまう状態をいいます。妊婦の5人に1人ぐらいの割合で起こるといわれ、前期破水自体は特別珍しいものではありませんが、原因が明確になっておらず、子宮内で細菌感染が起きた場合は胎児にまで感染してしまう恐れがあり、とても危険なものです。まれにへその緒も一緒に出てきてしまうことがあり、この場合は赤ちゃんへの酸素供給ができない状態となります。破水は人によってはわかりにくく、尿漏れなどと勘違いしがち。少量ずつ出てくる破水にはさらに気づきにくく対応が遅くなりがちです。少しでも違和感をキャッチしたら早めの受診を心がけることが肝心です。

妊娠高血圧症候群

妊娠中期以降になってからママに高血圧の症状が現れることを妊娠高血圧症候群といいます。臍帯を流れる血液の流れが悪くなるため、赤ちゃんに十分な酸素が届きにくく、赤ちゃんの発育も悪くなります。予防するには「規則正しい生活」「塩分を摂取し過ぎない」「体重管理を徹底する」などが大切です。

糖尿病

妊娠糖尿病とは、妊娠をきっかけに糖尿病になることです。糖代謝異常によってママの血糖値が上がることでおなかの中の赤ちゃんまで高血糖となり、形態異常、心臓の肥大、多血症、電解質異常、黄疸、巨大児として生まれるなどの多くの合併症を引き起こします。場合によっては母子ともに命に危険が及ぶ事態となり亡くなってしまうこともあります。治療法としては血糖コントロールを重要としていきます。

不育症

不育症とは妊娠できてもお腹の中で赤ちゃんを育てていくことができない病気です。原因不明のため、2回以上の流産で不育症だと診断され、不育症の詳しい検査をしても、約60%が原因不明のまま終わってしまいます。残りの40%に見られるリスク因子は、主なものでは子宮形態異常、甲状腺機能低下症、抗リン脂肪抗体症候群(APS)、染色体異常、凝固因子異常などです。

抗リン脂質抗体症候群

妊娠を機に陥る自己免疫疾患の一種で、血液が凝固し、血流が悪くなって血管のなかに血栓をたくさん作ってしまう難病です。赤ちゃんに酸素を十分に届けられなくなるため、危険な状態となります。妊娠中の体が妊娠のために血流を増やししている分、出産時に多く出血してしまうのを防ごうと血液凝固機能を発達させるため、ここで何らかの異常が起こり、この病気が発症してしまうといいます。

子宮頸管無力症

まだ出産の時期ではないのに、子宮頚管が短くなって緩んでしまう病気です。自覚症状もなく、胎児に重さに耐え切れず、子宮口を閉じていられなくなるため、切迫流産や切迫早産などにつながってしまいます。放置していると子宮出血が起こる、胎児の入る卵膜の袋である胎胞(たいほう)が出てきてしまうなど、胎児の生育状態が危険になります。妊娠中期(妊娠12週~22週)の流産のうちの約2~3割が子宮頚管無力症によるものだという説もあります。防ぐためには早期発見するしかありません。定期的な妊婦健診を欠かさず、日頃から異常がないかチェックしておく姿勢が大切です。

感染症や分娩時のトラブル

妊娠経過が順調であったにもかかわらず、ママが感染症にかかる、分娩時のトラブルにあって死産や仮死となってしまうということも実際に起こっています。細菌による感染が直接胎児に及んで亡くなるということは少ないとされていますが、膣内の細菌感染が子宮内の卵膜に影響して絨毛膜洋膜炎となり、破水や早産、死産となることもあります。

死産の対応や医療処置

584240160

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

12週以降の場合は子宮内容除去術ではなく、経膣で出産します。子宮収縮(陣痛)を起こす膣座薬を投与し、人工的に陣痛を起こして臨みます。この頃なら翌日に退院となるケースが多いようです。

それ以降~臨月では、子宮内で赤ちゃんが亡くなった場合でも陣痛はおきるものなのですが、たいていの場合は陣痛が起こる前に医師によって診断を受けている場合がほとんど。その場合はオキシトシンの点滴によって陣痛を誘発する処置をし、経腟で出産します。陣痛という痛みを受けながらすでに亡くなっているとわかっている赤ちゃんを産むという、とてもつらい局面となるため、帝王切開を選択したいという申し出がされることも多いのですが、次回の妊娠・出産を考慮すると経膣分娩のほうがより安全性が高いという判断となり、こちらを選択として出産に臨むことになるのが大半のようです。その後は通常の出産と同じく1週間ほど入院をして退院します。

死産を防ぐためにできること

139116827

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

死産を経験した人の中には何の前触れもなく、ある時突然という人もいれば、何らかの兆候があったという人もいます。医学的な実証はないものの、母親だからこそ働いた「勘」もあるのでしょう。「お腹が冷たく感じた」「おなかの張りがいつもと違っておかしい」「胎動が少ない、または感じられない」「夢で赤ちゃんが別れの挨拶をしてきた」などということがあるようです。流産は医学の進歩した現代においてもまだまだ研究段階で、その原因のほとんどは解明されていませんが、構造的な欠陥が原因の死産には回避できる余地や可能性があるといいます。妊娠を望む段階からできることもあり、妊娠後にも守るべき注意点があります。それらをきちんと心がけていくことで、死産を少しでも減らすことができるのではないでしょうか。まとめましたのでご参考になさってください。

妊婦健診をしっかり受ける 異常は早期発見・迅速に対処

日本の周産期死亡率が減少する一方で、早産や低出生体重児は増加傾向にあります。これには、ママのお腹の中にいることよりも帝王切開による娩出でお腹から出し、早くから特化した治療を施すことで赤ちゃんの命が助かるケースもあるためなのです。死産となった赤ちゃんの半数は「胎児発育遅延」であるとされていて、妊婦健診で胎児発育遅延や胎児機能不全を把握することが、「妊娠のままで過ごすことが赤ちゃんにとってベストであるか」の判断にとても重要です。定期的な妊婦健診を受けることで死産という結果を具体的に回避できることもあります。

禁煙を徹底する

タバコにはたくさんの有害物質が含まれています。その数は200を超えるともいわれ、代表格であるニコチンは胎盤や子宮の血管を収縮させ、血液の流れを減らし、母体からの酸素や栄養の供給を阻害します。こうした有害物質により赤ちゃんの発育がままならなくなり、最終的には周産期死亡率を1.5倍に増加させるとされています。そのほかには前置胎盤になるリスクは2.6倍。常位胎盤早期剥離のリスクは2.5倍。また、低出生体重児の出生率も上がり、乳幼児突然死症候群のリスクも高まります。1本ぐらいなら良いなどと自分に都合よく考えてはいけません。

感染症に注意

先にも述べたように、感染症は死産を引き起こす原因のひとつにあげられます。妊娠中は抵抗力が低下しやすいため、不要な外出は控え、十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事を心がけるなどして、免疫力が低下しないように気をつけましょう。細菌感染は完全に防げるものではありませんが、おりものの状態を見て、色が変わった、異臭がした、などという場合は要注意です。すぐに産婦人科を受診しましょう。

切迫流産の診断を甘く見ない

安定期でも出血や腹痛があった場合はすぐに病院で診てもらうことが大切です。この場合の多くは医師から切迫流産と診断されることでしょう。切迫流産とは今すぐ流産するのではなく流産の恐れがある状態で、安静にすることで最悪の事態を回避することが出来ます。安定期の折り返し頃から切迫流産は早産と隣り合わせといえますから、切迫流産と診断された場合は、絶対安静などの指示をしっかりと守りましょう。軽はずみな自己判断は取り返しのつかない現実を引き寄せます。

体に負担をかけない・無理は禁物

妊娠がある程度進み、後期に入るなどすると安心感もでてきて、つい重いものを持ってみたり、しなくてもいい高い位置の掃除をしてみたり、散歩や運動の時間が長くなったりと、知らず知らずのうちに無理をしているものです。長時間の立ちっぱなしや、同じ姿勢で本を読むなども同様です。そういったことが積み重なることで、子宮の収縮や破水を促してしまうことが多いといいます。妊娠中はいつの時期も無理は禁物です。赤ちゃんのために自分の体を休める時間を意識して持つようにしましょう。

「胎動カウント」で赤ちゃんの胎動を把握しておく

胎動カウントとは、お腹の中で赤ちゃんが動く回数を一定時間数えて把握することをいいます。胎動は、早い人なら妊娠16週目の頃から感じはじめ、遅くても22週目の頃までにはほとんどの妊婦が感じとれるようになるといいます。現在では胎動カウントが本当に死産を防ぐために有効であるのか結論が出されていませんが、胎動の有無や減少が子宮内胎児死亡の前兆として現れていたという報告は多く、不要である根拠もありません。なかなか意識しなければ胎動の数などは覚えていられないものです。赤ちゃんとの会話の時間を持つと思って、実践しておいて損はないのではないでしょうか。

胎動カウントの方法とポイントは以下の通り

●できるだけ毎日続けて測定すること。

●よりリラックスできる時間帯を選び、毎日おおよそ決まった時間に測定する。

●赤ちゃんが1回目に動いたときから、10回動くまでにかかった時間を測定、記録する。

●しゃっくりや弱い胎動はカウントしない。

目安としては、平均時間は30分くらい。早い赤ちゃんで15~20分程度で10回カウントするぐらいのようです。これを続けていくことで、だいたいのその子その子の平均時間がわかるようになります。いつもと違うと感じることがあれば、積極的に受診しましょう。

「赤ちゃんのための生活」に従事 ママの直観を大切にする

栄養をしっかりと摂り、規則正しい生活で質の良い睡眠と適度な運動を確保し、体を冷やさない、ストレスを溜め込まない、など妊婦に必要とされる基本的な生活を欠かさないことが大切です。妊娠初期からの心配や努力はすべてお腹の赤ちゃんのため。その「赤ちゃんのための生活」がやはり赤ちゃんを確実に守っています。そして、そのように赤ちゃんのことを1番に考え、ずっと一緒に過ごしてきたママには、赤ちゃんとの見えない絆があるといえます。もし「なんだかいつもと違う」と直感したのなら、たとえそれが健診の直後であってもその直感を優先してください。少しの異変や不安も軽く考えずに、些細なことでも医師に相談するようにしましょう。

まとめ

583948804

Getty logo 25b7f2c61b43cc8578dbdb4391bff44f15fecbfdcfd25ce56be1fa24f6dc74a2

世界的に見ると日本で起こる死産というのは小さな数字かもしれませんが、それを受け止める側にとっての死産の持つ意味の大きさと深さは計り知れないものです。誰もが妊娠をした時から、お腹の赤ちゃんが無事に生まれてその後も育ってくれることを願っています。死産する確率や、妊娠後に胎児が死産となるその原因や兆候を知ることで、歩むべき道を見極め、今ある現実がどれほど尊いものであるか、その奇跡のような毎日の積み重ねがどんなに眩しいものであるのかを今一度振り返ってみてはいかがでしょうか。お腹の中に宿った命は、そんなあなたをいつまでも見守っていますよ。

お役立ち情報[PR]

おすすめコンテンツ