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第14話 いい男は売り切れの法則

ちょうど新しい肉が焼けたから
「取りに行きましょうか?」と聞くと、
「僕が行ってきますよ」と言ってくれた。
気遣いもできるし、見た目も素敵。
これでフリーだったら狙うんだけど。
「お待たせ」
戻ってきた彼のお皿に肉はない。
もしかして、売り切れちゃったのかな。
それなのに、わたしに全部くれるなんて、優しすぎる。
「よければ、シェアしませんか?」
感動して自分の皿の肉を勧めると、
若松さんがニッコリと笑った。
「うちの宗派、牛肉ダメなんです。お気持ちだけ」

しゅ、宗教かぁ。
偏見はないけど、肉料理を出せない結婚生活は
不便すぎる。
ってことは、ナシ、かなぁ。

いいなと思う男性は、奥様連れもしくは指輪あり。
または、少々難アリ。
いい人は早く売り切れるっていうけど、本当なんだな。
わたしもしっかり捕まえてたつもりだったんだけど。

それに、よく考えてみれば、
わたしは大輔の友人や同僚に、
紹介してもらったことがなかった。
独占欲強いタイプだと勝手に思い込んでいたけど、
もしかしたら、ずっと浮気していたのかもしれない。
合鍵をもらっていたから、わたしが一番だったと
信じたいけど。

「はぁ」
軽く落胆しながら、とりあえず若松さんと
他愛もない会話を交わしていると、
わたしのスマホが着信を知らせた。
「すみません」
少し離れて電話を取ろうとすると。
そこに表示されていた名前は
わたしが一番見たくない相手だった。

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