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サンダルでもへっちゃら! 皮膚科医に聞く、正しい「フットケア」法

石部千晶/六識

吉田貴子

「まだまだ暑い日は続くから、次のデートはサンダルを履いていこう!」と思っても、心配なのが足裏のトラブル。「足がニオったらどうしよう」「こんなガサガサかかと見せられない!」といったように、足に対する不安要素が実はたくさんあるんです。そこで今回は、働く女性に「足裏」に関する悩みについてアンケート調査を実施。また、悩みの原因や対策法について、渋谷スキンクリニックの院長・吉田貴子先生に教えてもらいました。

Q.足の裏にまつわる悩みで、一番気になることは?

1位/足のニオイ……23.0%
2位/ガサガサかかと……22.1%
3位/足裏の「ガサガサ」……18.0%
4位/足裏がかたい……13.1%
※単一回答式・5位以下は省略。
※『マイナビウーマン』調べ。調査日時:2016年7月11日~19日、調査人数:122人(22歳~34歳の働く女性)

アンケートによると、足のニオイが1番の悩みの種になっていることがわかりました。次いで、かかと・足裏のガサガサ、足裏のかたさが気になるという結果に。それぞれ具体的にどんな悩みを持っているのでしょうか。

■自分の足から異様なニオイが発生

・「足に汗をかきやすく、すぐにムレてしまいニオイが気になる」(27歳/建設・土木/事務系専門職)
・「仕事後の足のニオイがキツい」(24歳/医療・福祉/専門職)

「汗でムレて足がくさくなる」という声が多く聞こえました。食事に行って座敷に通されたとき、靴を脱ぐのに躊躇してしまうことってありますよね。

■かかと・足裏がガサガサすぎてストッキングが履けない!?

・「かかとがガサガサで、ストッキングがすぐに伝線する」(28歳/ソフトウェア/技術職)
・「皮がボロボロと剥がれてくる」(27歳/運輸・倉庫/販売職・サービス系)

冬の乾燥する時期だけでなく1年を通して足のカサつきに悩んでいるという人も。ひどいと、かかとがひび割れてしまう場合もあるようです。

■足裏がガッチガチにかたい!

・「体重がかかる部分がかたくなっていて、角質が気になる」(25歳/人材派遣・人材紹介/事務系専門職)
・「毎日ヒールを履いているので、指の付け根あたりが硬くなってしまった」(30歳/情報・IT/技術職)

足裏のかたさに悩んでいる多くの人が「ハイヒールが原因では?」と自己分析をしているようす。足裏のかたさは、日々の積み重ねが関係しているのでしょうか。

<皮膚科医に聞く、足裏の悩み解消法>

みんな「これが原因なのかな?」という推測を持っているけれど、改善にまでは至っていないみたい。もしかしたら、原因はほかのところにあるのかも? そこで吉田貴子先生に、足裏トラブルの原因や改善方法について教えてもらいました。

■足のニオイの原因は?

吉田先生「足のニオイの原因は、足の裏に繁殖している雑菌。もともと足裏から出る汗は無臭なのですが、汚れや皮脂、角質などと混ざることによって、嫌なニオイが発生してしまいます。足はムレやすい場所でもあるので、雑菌が繁殖しやすいんです。

ニオイをなくすためには、足を清潔にしておくのが第一。働く女性には仕方がない部分もありますが、ストッキングは吸水性が悪いので、足のムレを促進させてしまいます。なので、通気性のいい素材や形の靴を選ぶ、ストッキングを日中履き替える、など対策をとることがオススメです。オフィスでは、サンダルに履き替えるのもいいですね。

また、吸水性のいい中敷きを入れる、1日履いた靴はしっかり陰干しをするなど、靴自体の乾燥も心がけるようにしてください。消臭力のあるインソールを入れておくのも効果的だと思います。

スキンケアとしては、角質や汚れが雑菌のエサになるので、足をていねいに洗うようにしましょう。いまは、除菌性の高い石鹸も売られているので、そういう石鹸を使用するのもいいですね。足の角質除去をするのも効果的です。

そして、よく乾燥させるということも重要になってくるので、お風呂上がりは指の間まで水分をしっかりふき取ることも忘れないでくださいね

■足裏のガサガサ、かたさの原因は?

吉田先生「古い角質が蓄積されていくことで足の裏がガサガサになることを“角化症”と呼びます。主な原因としては、ハイヒールや、サイズが合わない靴を履くことで摩擦が起こるなどの“外的刺激”と“乾燥”の2つがあげられます。また、白癬菌の感染により起こる“足白癬”といわれるいわゆる足の水虫や加齢も、角化症の原因になることがありますね。

角質ができてしまったときの除去方法としては、やすりで削る、軽石でこする、角質除去シートを使うなど、さまざまなものがあります。皮膚科医としては、やはり保湿をオススメします。ボディ用の保湿剤でもいいのですが、特に角質ケアを考えると尿素入りクリームが手軽に取り入れられる成分です。このときも、入浴後にしっかり乾かしてから塗るように気をつけてください。角質がかたい部分をマッサージするように塗ると、よく浸透しますよ

■実は多い、女性の水虫

吉田先生「ケアしてもしても悩みが改善しない、または悪化していくという場合には水虫の可能性が考えられます。ぜひ、皮膚科で水虫の検査を受けてください。若い女性でも、結構水虫の人がいます。これは、スポーツジムやスパ、ヨガなどに行く機会も多く、どこかから感染してしまっているんですね。水虫はかゆいというイメージがありますが、“角質増殖型”と呼ばれる角質がかたくなるタイプの水虫にはかゆみがありません。“水虫かも……”という自己判断だけで水虫薬の治療を始めるのは、肌のために絶対にしないでください。皮膚科に行けば、すぐに顕微鏡で白癬菌の有無を診断してくれますよ。

ほかにも足の角質が増えることによるトラブルといえば、魚の目(鶏目)やタコ(胼胝)が挙げられ、これに悩まされている方も多くいます。特に魚の目に関しては、放っておくことでかたさと大きさが増しますので、歩くたびに激痛がするほどになり歩くのが大変な状態にまでなる場合も。こちらも皮膚科での治療が可能ですので、お気軽に受診していただきたいです」

<さいごに>

トラブルの元は避けるようにしたいけれど、ストッキングやハイヒールは、働く女性にとっては逃れられないもの。オフィスでの過ごし方や、ホームケアを工夫して、悪化しないように気をつけていきたいですね。裸足になっても恥ずかしくない、美しい足裏を手に入れましょう!

吉田貴子先生
皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわるさまざまな悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

(取材協力:吉田貴子、文:石部千晶/六識)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.21)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年08月31日に公開されたものです

石部千晶/六識

「こんな情報がほしかった!と思ってもらえるような情報をお届けしたい」という想いから、舞台照明の仕事を経てライターに転職。昔から書くことが好きで、小学生のころから日記を書きためている。現在は、主にグルメや旅をテーマにした取材・執筆を行う。プライベートでは動物との触れ合いが何より好きで、牧場に行ってはムツゴロウさんのようになっている。

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吉田貴子

皮膚科・美容皮膚科医。2004年に渋谷スキンクリニックを開業。一般皮膚科と美容皮膚科を開設し、あらゆる肌の悩みに向き合っている。なかでもニキビ治療を得意とする。また、肌トラブルだけでなく、ダイエットやアンチエイジング、発毛治療など、美容にまつわるさまざまな悩みに対応してくれる。テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

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