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第3話 30歳までの目標

同期にぶちまけて、ようやく気づいた。
そっか。わたし、悲しかったんだ。

比呂がわたしの肩にそっと手をのせた。
空になったグラスをとりあげ、
代わりにおしぼりを渡してくれる。
「何よ、これで涙ふけっていうの?」
「ごめんな」
この「ごめん」はどっちに対してだろう。
おしぼりのことかもしれないし、
大輔のことかもしれない。
大輔との出会いは、比呂がきっかけだったからか、
責任を感じているのかな。
「今日、おごるし。しばらくなんでも
おごってやるから元気だせよ」
比呂はひたすら優しい。
優しくて穏やかで、怒ったところを見たことがない。
「あと……よければ、大輔に聞いておくけど。
そのあと、どうなったか」
比呂の提案に、黙って首を振る。
もういい、あんなやつ。二度と顔も見たくない。

「じゃあ、婚活しない?」
ひとしきり泣いてすっきりしたわたしに、
真由が提案した。
「婚活!?」
紗良が驚いて声をあげる。
「失恋のショックは新しい出会いで和らげようよ!」
「新しい出会いかぁ」
「うん。私もそろそろ相手選ばなきゃ
って思ってた頃だし、一緒に婚活しよ!」
そうか。
うん。そうしよう。
悲しい気持ちを吐き出したら、
また大輔に対する怒りが戻ってきた。
大輔より素敵な彼を見つけて、見返してやりたい。
「わかった。わたし、婚活する!
30歳の誕生日までに、新しい彼氏を作る!」

こうして、同期公認のもと、わたしの婚活生活が始まった。

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