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【LINE教室12】LINEでは積極的な会社の先輩、彼の真意は……?

桐谷ヨウ

パターン2:コミュニケーション下手な彼、グイグイいってもいい?(アリエッティさん・33歳)

 

エピソード

送る相手:友だち以上恋人未満の男性。10年来の知り合いで、これまで向こうから告白してきたことも私から告白したこともあるが、タイミングが悪く結局付き合うには至らなかった。でも時々会って2人でしかできない話をしている大事な間柄です。

お悩み: 悪気はないようなのですが、時々コミュニケーションをしていて「?」と思うことがあります。私と一緒にいてつまらないのかなと思ったこともあるのですが、誘ってくるのでそうでもないようです。単にコミュニケーション下手な人なだけでしょうか。私は彼と一緒にいて楽しいのです。コミュニケーション下手な人だったらこれからはグイグイ彼を引っ張っていきたいと思うのですが大丈夫でしょうか?

また、LINEではないですが、別れ際に「じゃあね」とあいさつしたときに目を合わせないで帰ってしまいます。
その一方で、一緒に展覧会に行ったとき、展覧会が終わってそのまま帰るのかと思ったら「お茶していこうか?」と誘ってくれて結局夕方まで一緒にいたので、私のことを嫌っているわけではないとは思うのですが……。興味がない程度かなと思っていたけれど、その割にはときどき誘ってくるので、彼の真意を図りかねています。

ほかにも、 

アリエッティ「○○さんに教えてもらった本、面白いね」
相手「うん、スマホいじったりしているよりはいいと思うよ」
アリエッティ「私、いつもスマホいじったりしてるわけではないよ」
相手「別にアリエッティのことじゃなくて一般論だよ」

のような、人をイラッとさせるやりとりもありますが、悪気はなさそうです。

先生からのコメント

まずアリエッティさんが「私は彼と一緒にいて楽しい」と自分の思いを明確にしているのはすばらしいですね!

これが出会って間のないタイミングの相手であれば、マウンティングを取ることで関係を優位に進めようとしているのですが、長年の付き合いということでそういう意図ではないのでしょう。

おそらく「あの程度のことで楽しいと思うなんて、しょうもない日常だね」と言いたいわけではなく、「自分と会っていないときのアリエッティはどんな日々なの?」という意図で聞いているのでしょう。(そうであってくれ…笑)

いただいた情報を見るかぎりでは、アリエッティさんのことを気に入ってると思いますよ。「ときどき誘ってくる」も「お茶していこうか?」も、興味がなければ不要なのに「一緒にいたい」と言っているわけですから。

で、アリエッティさんに言いたいのは彼の「言動にいちいちイラっとしないで」ということです。コミュニケーション能力が低いかは横に置いて、たしかに「物の言い方がうまくない人」であることは確かです。そして他人のコミュニケーションスタイルを変えるのはかなり難しいです。長年付き合っている彼氏彼女関係であっても、そこを改善できているカップルばかりではありません。

だからこの時点では自分の受け取り方をまずは変えていくしかありません。彼があなたに興味を持っている前提で、「彼に他意はない」と捉えてください。ここにおいては「つまらない日々を送っているんだね」「いつもスマホをいじってるね」ではなく、「自分と会ってる時以外はどんな日常を過ごしているの?」「スマホをさわっている女の子よりも、読書している女の子の方がステキだよ」というふうに。

結局、物事や言動の受け取り方というのは自分の解釈でしかありません。余裕がない人はネガティブに受け取ってしまうし、余裕がある人はいちいち小事に揺さぶられることはありません。

アリエッティさんがグイグイ引っ張っていくことで関係が進展する可能性は高いです。だけど、彼の言動を「他意がある」と受け取っている限りは、そこのイライラは解消されません。別問題として考えてください。

そして、本当に彼のことを気に入っているのであれば、いったんは彼のその不器用さに目をつぶってください。そして関係を深めてください。彼にとって「自分を変えるに値する存在としてのあなた」を認識させて、初めて彼自身も自分のことを見つめ直して、自分のコミュニケーションスタイルを変えようと動きはじめるからです。

一般論ですが、浅い人間関係における「お前は変わるべきだ」という言葉は、往々にして右から左に聞き流されてしまいます。ですが、深い人間関係の人に「変わってほしい」と言われた際には、しっかり受け取るものです。自分自身そうじゃないでしょうか?

アリエッティさんが彼に「?」と感じるということは、現時点ではコミュニケーションでエラーが起きているのはまちがいないです。どうでもいい相手であれば、「相性が悪い相手」として切り捨てるのも大いにOK。

ですが、自分がもっと関わっていきたいという意思があるのであれば、クセのある相手の乗りこなし方を自分で見つけるしかありません。そして、相手にとって必要不可欠な存在になり、その後に「(私のために)変わって」と言ってみましょう。

結局は、現時点では彼の「魅力的な部分」と「イラっとさせる部分」の綱引きなんですよね。前者が勝てばひとまずは彼を受け入れる、後者が勝てば身を引くのが正しい。いっかい双方を紙に書き出して、彼を客観的に捉え直してみるのもひとつの具体的な方法かもしれません。 

★今回で桐谷先生の連載は終了です。今まで応援ありがとうございました!

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※この記事は2016年07月06日に公開されたものです

桐谷ヨウ

ブロガー・コラムニスト。国内大手メーカーグループ~外資コンサル系企業在籍中に、自身の豊富な恋愛経験をもとにファーレンハイト名義でブログ『My Favorite, Addict and Rhetoric Lovers Only』を開設。上から目線で語られる“恋愛・モテ”の記事は開始早々月間20万PVを獲得し、一躍人気ブロガーに。初の著書『仕事ができて、小金もある。でも、恋愛だけは土俵にすら上がれてないんだ、私は。』(ワニブックス)が好評発売中。

公式ブログ:http://www.fahrenheitize.com/
Twitter:https://twitter.com/yohkiritani

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