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第63話 先輩は栄転

「ちょっと、出てみようか」

「うん!」と勢いよくうなずくと、
慎也は菜の花畑の横にある、
ファミリーレストランの駐車場に車を停めた。

一面に広がる菜の花畑には、
澄み切った朝の光がキラキラと輝き、
その上に、たくさんのモンシロチョウが、
舞い飛んだり花や葉にとまったりしている。

「こんなに早い季節なのに。
モンシロチョウ、どこから来るんだろう」
「たしか、サナギのまま冬を越して、
花が咲くころ、羽化するんだよ」
「そうなんだ」
それきりふたり、しばらくの間
何も言わずに、菜の花を眺めていた

「大事な話じゃないんだけど。
ずっと一緒に仕事をしていた小百合先輩、
栄転が決まって、
4月から仕事をしなくなるんだ……」

ああ。別に今、仕事の話なんてしなくていいのに、
なのになんとなく、先輩の話を出してしまった。

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