お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

婦人科医が教える! 危険な「生理不順」の見極め方

有江 さとみ/ナナネール!

福山 千代子

「月経が安定しないのは自分だけ?」と、不安になることはありませんか? 実際にどのくらいの人が生理不順に悩んでいるのか、働く女性にアンケートを実施。また、生理不順に忍び寄る危険や、婦人科に行くタイミングなど、女性なら知っておきたいことをアヴェニューウィメンズクリニックの福山千代子先生に教えてもらいました。

Q.あなたは、生理不順になったことがありますか?

「ない」が若干上回ったものの、約45%の女性が「ある」と回答。では女性たちの生理不順がいったいどんなものなのか、エピソードをみていきましょう。

 

 

◆すぐ生理が来る

・「終わったと思ったらまた血が出る、というのが4回続いた」(23歳/その他/事務系専門職)
・「生理が終わって1週間ほどでまた生理が来た」(23歳/小売店/事務系専門職)
・「早く来たり、遅れて来たりする。2週間もしないうちに来たときはびっくりした」(31歳/情報・IT/技術職)

月経が来る頻度が高いと心配だし、なによりとてもやっかい。出血が多いので、貧血になることもありそうです。

◆3カ月~半年

・「ひとり暮らしをはじめてお金がなくて、栄養が足りていなかったとき。半年ほど」(26歳/情報・IT/技術職)
・「半年以上こなくなって怖くなって産婦人科に行った」(33歳/その他/クリエイティブ職)
・「大学に入ったころ、ストレスやホームシックで、3カ月位生理がとまったことがある」(29歳/学校・教育関連/専門職)

環境の変化やストレスで月経が遅れた経験がある人も多いのでは? 生理不順の対策は、ストレスとの付き合い方もポイントになりそうです。

◆3年以上も!

・「高校時代は3年間生理が来なくなってしまい、精神的にも不安に。今でも1~2週間生理が遅れると、来た際に重い症状になったり、精神的に不安になってストレスとなる」(28歳/自動車関連/営業職)
・「相性のまったく合わない上司がいる部署に異動した途端、生理不順に。ストレスが原因かと思うが体重も40kgまで落ち、生理が来ないのも当然と医者に言われた。その部署から異動するまでの3年間ずっと生理不順だった」(31歳/金融・証券/事務系専門職)
・「現在、5年以上、生理が来てない」(29歳/情報・IT/技術職)

中には3年以上月経が来ていないという意見も! 放置するのは危険です。すぐにでも婦人科に行くことをオススメします。

では、「生理不順」になったことのある人の中で、どれくらいが婦人科を受診したことがあるのでしょうか?

Q.生理不順で婦人科を受診したことがありますか?

こちらも「ない」のほうが若干多いという結果に。では、それぞれの意見を見ていきましょう。

 

 

◆ある

・「何か病気が隠れているかもしれないので不安だったから」(31歳/情報・IT/技術職)
・「妊娠できるか心配だから」(32歳/自営業・フリーランス/専門職)
・「旅行の予定が立てられなかったから」(29歳/機械・精密機器/技術職)

やはり、生理周期が安定していないのは気がかりです。自分の体と向き合うのは大切ですね。

◆ない

・「婦人科に行くのに抵抗があったので」(27歳/マスコミ・広告/秘書・アシスタント職)
・「どのくらいの症状で行けばいいのかわからず、行きづらい」(27歳/建設・土木/事務系専門職)
・「いつか治るだろうと思った」(24歳/医療・福祉/専門職)

婦人科は行きにくいと感じる人や、自分の症状はたいしたことないのではと受診せず放置してしまう人も。大事なのは、病院へ行く勇気の一歩を踏み出すことかもしれませんね。

生理不順の症状と婦人科へ行くサイン

では、生理不順とは一体どんなもので、どんな状況になったら婦人科に行けばよいのでしょうか? アヴェニューウィメンズクリニックの福山千代子先生に、生理不順の症状と婦人科へ行くサインについて聞いてみました。

 

◆生理周期、どの程度が誤差範囲? どこからが危険?

福山先生「正しい月経の周期は25日~45日が目安です。月経がなんとなく不規則だなと感じたら、基礎体温を付けてみるのもよいでしょう。しかし、月経の頻度が多く、2週間に1回生理が来る、または頻度が少なく2~3カ月も月経が来ていないという場合は、注意が必要です。月経の異常には、妊娠しづらい体になっていることや病気が隠れている可能性もあります。生理周期をあまり気にしていないという人は、この機会に注意するようにしてみてください」

◆婦人科へ行くサインと気を付けることは?

福山先生「『月経が2週間で来る』、『3カ月以上来ない』状況ならば、婦人科に来てください。『出血が止まらない』『レバーのような血のかたまりが出る』という場合も同様です。基礎体温を記録している方は、持ってきてくださると原因を突き止めやすくなります。また診療を受ける際は、オールインワンのような上下がつながったパンツタイプのものは避けるとよいですよ」

まとめ

放置すると、さまざまな病気や不妊の可能性にもつながる生理不順。抵抗感はあるかもしれませんが、婦人科医の先生なら悩みをしっかりと受け止めてくれるはず。早めの受診を心がけるようにしましょう。

(取材協力:福山千代子、文:有江 さとみ/ナナネール!)

※画像はイメージです

※マイナビウーマン調べ
調査日時:2016年1月20日~1月25日
調査人数:108人(22歳~34歳の女性)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.12)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2016年02月23日に公開されたものです

有江 さとみ/ナナネール!

編集プロダクション「ナナネール!」所属ライター。大学在学中に関東カープファンをつなぐフリーペーパー「Capital」の制作に携わる大の野球好き。現在はビューティー、ヘルスケアを中心に雑誌「CanCam」「Ranzuki」WEB「美的.com <http://xn--hxyt6q.com/>」「@cosme」「KADOKAWA魔法のiらんど」他を担当、特にティーンの流行に敏感。会報誌、カタログ、広告、Web動画なども制作している。薬事法を守りながらピン! とくる表現が得意。

この著者の記事一覧 
福山 千代子

日本産科婦人科学会専門医。アヴェニューウィメンズクリニック院長。金沢医科大卒。女性ホルモンに影響されさまざまな不調や悩みを抱える女性の生き生きとした生活を応援している。

この著者の記事一覧 

SHARE