女性起業家たちのビジネスネットワークDWEN（ドゥエン）に潜入!日本経済を切り開く、女性たちの今を取材！

 経済って言葉を聞くと、なんだかとてもムズカシそうな印象ですが、実は私たちのお給料や仕事に密着していることですよね。今回は、デル株式会社が主催する女性起業家たちによる情報交換会に潜入。2015年6月に予定している、ドイツ・ベルリンでのイベント『Dell Women’s Entrepreneur Network／通称＜DWEN（ドゥエン）＞』に向けて行われた座談会をレポートします。

 

 

当日は、DELLの法人営業内勤統括本部総括本部長の山田千代子さんの進行により、一般社団法人エメラルド倶楽部代表理事の菅原智美氏をはじめ、株式会社センショー代表取締役の堀内麻祐子氏、株式会社イマジンプラス代表取締役社長の笹川祐子氏、司法書士法人コスモ代表社員の山口里美氏、4名の女性起業家が集まり、座談会が行われました。

 

まず、DWENとは一体どのような活動なのでしょうか？

山田さん：DWENでは、全世界の女性起業家同士が交流する場を設け、ビジネスネットワークを作り、互いに成長しながら、新たなビジネスチャンスを創出していく取り組みをしております。DELLはITソリューションベンダーですので、ITをどうビジネスに活かしていくかといったことはもちろん、女性起業家が直面している悩みやチャレンジ、ビジネスの根本的なことまでサポートしています。

続いて、菅原智美さんにお話を伺いました。エメラルド倶楽部は、女性経営者へビジネスにつながるための出会いと学びを提供し、現在、全国に10カ所の支部があり、女性経営者の会員は800名以上とのこと。

 

菅原さん：私自身が起業をはじめた時は、資金繰りや人材育成、売上など、いろんな面で、右も左も分からず大変苦労をしました。そんな時、私と同じような境遇で悩んでいる人が絶対いるはずだと思い、そういった人たちを集め、共に成長していくような仕組みを作っていきたいと思い、エメラルド倶楽部を設立しました。

 

 山口さん：士業の世界では、仕事をもらって当たり前というのがあり、私はそのことにすごく違和感があったので、サービスマインドを取り入れた事務所を作ろうと思いました。最初は、24時間働いて、飛び込みで営業活動を行いました。男性が中心の業界で、女性であるということで信用してもらえませんでした。そんな中でも、やはり最初にしっかり仕事をこなしていくと、女性なのに頑張るねと言われ、マイナスをプラスに変えていきました。

山口里美さんは、旅行会社でツアーコンダクターの勤務を経て、司法書士法人コスモを設立されました。山口さんは、旅行会社で働いていて、サービス業が好きだったのもあり、自分の好きなサービスを重視したマインドを持って開業を始められたそうです。菅原さんや山口さんのように、女性起業家が抱える悩みや苦労は共通しているようです。

 

 

山田さん：女性起業家の皆さんからは、起業をする際に、周りに相談する人がいなかった、情報が足りなかった、という声をよく聞きます。DWENでは、世界各国でネットワークを構築し、様々なサポートをさせいただいているほか、年に一度、世界中の女性起業家を集めて、ネットワーク作りをする大きなイベントを行っています。女性起業家として、同じ立場の者同士、情報交換しながら、より大きなネットワークを作って事業を成長させてほしいと思っています。

 最初は悩み、苦労をしながら会社を成長させていった女性起業家の皆さん。彼女たちが起業して良かったことはなんでしょうか？

笹川さん：人材派遣会社として、人の成長を間近で感じられるのがありがたいですね。私は会社を、きれいな宝石箱にしたいと思っています。派遣会社というのは、いろんな人が集まり、出会い、成長していく場所。そこで生涯の伴侶を見つける人もいるし、ステップアップして起業する人もいます。社員とともに世の中のお役に立とうと頑張れて、経営者として、最高に贅沢な人間修行をさせてもらえるので起業をして良かったなあと思います。

 

堀内さん：先日、お得意さまが会社にお越しいただいてお話した際に、“最近みんな、すごく良い顔しているな。社員が良い顔になってきたから、大丈夫やな”と言ってくださったんですね。工場なので、毎日出勤して、毎日同じ人と、同じような作業の繰り返しで、どうしても閉鎖的になってしまいがちなのですが、その中で、私は社員たちがどうすれば仕事を楽しいと思えるかを考えて、役職を設置し、上を目指せるようなシステムを作って、一人ひとりが成長していくような職場環境を作りました。

やはり、人が成長しないと会社も成長しないので、そうやってきたことで、従業員が楽しそうに働いているのを見て、第三者の方が褒めていただけるのが、すごくうれしいです。

 

女性の起業家の皆さんは、人の上に立つだけでなく、人の成長や出会いを大切にしていること。最後にDWENの山田さんが日本の働く女性たちへこうメッセージを送ります。

山田さん：人生は一度きりなのでチャレンジしましょう!　自分がこれをやりたいという情熱が一番大切。迷っているのだったら、まずやりましょう!　そして、DWENの活動に参加していただき、日本はもとより、全世界で、女性起業家たちがもっと活躍して、お互い成長していきましょう!

ありがとうございました。

“起業”とまではいかなくても、自立して好きな仕事をしたいと考えている女性は多いはず。このようなシステムを利用して、学び、成長し、活躍していければ、女性がスムーズに社会に参画し、経済の発展にも寄与できそうです。たくましいながらも優しい表情の皆さんが印象的な取材でした。

※この記事は2014年12月10日に公開されたものです