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【新連載】今は仕事が一番! なのにイケメンと出会ってしまって……

Story2★イケメンなら話は別

その日の飲み会の参加者は、
女性はわたしと明美と、
理沙ちゃんという28歳の化粧品販売の子。
男性は機械メーカーに勤めている、
かたそうな3人。

そんな6人の男女が、リーズナブルな割には
メニューも内装も悪くない個室居酒屋に、
差し向かいで並んでいる。

わたし好みのイケメンは加山龍平さんといい、
年齢はひとつ上の31歳。
それ以外のことは、彼はほとんど話さなかった。
誰かに話を振られても「ええ」「まあ」と、
微笑みながら曖昧な返事をするばかりで、
肝心なことは何一つわからないのだ。

いや、ひとつだけちゃんとわかったのは、
明美が「彼女は?」と聞いた時、
はっきり「いません」と答えたこと。

彼の笑顔は、とても無邪気で美しく、
見ているこちらまで、
気持ちがほぐれてしまうほどだった。

わたしは飲み会の最中、
他の男性は一切目に入らなかった。

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