もはや「クリぼっち」は寂しくない!? 急増するぼっち専用サービスとは?
クリスマスが近付くと、毎年恒例のようにTwitterでつぶやかれるのが「クリぼっち」というワード。
少し前までは、ひとりぼっちという寂しいイメージが強かった“ぼっち”ですが、ここ数年で環境に変化が起きています。世の中のぼっち需要は増し、それにともなった“ぼっち専用サービス”も増加傾向にあるようです。
今回は、ちまたの“最新ぼっち事情”を追ってみました。
■“ぼっち”“クリぼっち”とは?
“ぼっち”とは、ひとりぼっちの略。ランチ時間にひとりなのを恥ずかしく思い、トイレでご飯を食べる「便所飯」という言葉も合わせて話題になっていましたが、最近では、ぼっちでも堂々とご飯を食べられる環境が整いつつあるようです。
また、街でイルミネーションが始まり、人々がクリスマスを意識する11月頃からTwitterなどでつぶやかれるようになるワードが「クリぼっち」。
クリぼっちとは、その名のとおり、クリスマスの「クリ」とひとりぼっちの「ぼっち」が合わさった、クリスマスをひとりで過ごすことを表現した言葉。
ここでポイントとなってくるのが、同性の友人や家族と過ごした場合も該当するということです。つまり、実家暮らしの人が家族とクリスマスを過ごした場合は、世間的に「クリぼっち」に当てはまってしまうようです。
■男性より女性が「クリぼっち」をアピール
見える化エンジンで「クリぼっち」とつぶやいている人の男女比を見てみると、男性よりも女性の方が多いことがわかります。
そのつぶやきの内容は?
クリスマスにひとりが寂しいと言われるのは、もう過去のことなのでしょうか。意外にも男女共に、ぼっちは「辛い」「寂しい」「嫌いだ」より、「良い」と思っている人のほうが多く、状況を受け入れて楽しんでいるようです。
また、上位にランクインしている「アソコ-弱い」「男-弱い」は、クリぼっちになりそうな人向けに今からでも間に合う彼氏の作り方として「話をしているときに、じっと目を見つめる」「さりげなくいい匂いがする」など異性をドキッとさせる方法を紹介した記事が拡散されているからです。
しかし、中には恋人がいても「ぼっち充」という人もいるようです。アメーバニュースによれば、パートナーがいても休日にひとりで過ごしたいと思うことがあるかという質問に、約3割が実際によくひとりで過ごすと回答。
さらに、ひとりで過ごしている時間については約87%の人が充実していると答え、カップルでも“ぼっち時間”を重要視する人が多いことが明らかとなっています。
ぼっちに対する感覚も人それぞれ。付き合いたてのカップルは、どういったときにひとりでいたいのか、その点を互いに理解しないと喧嘩になってしまうかもしれないので、注意したいところです。
■今もっとも話題の「ぼっち専用」とは?
最近、ちまたで増えていると言われる“ぼっち専用スポット”には、どんなものがあるのでしょう。ぼっち専用と一緒につぶやかれたワードベスト5を見てみると、驚きのものがランクインしました。
1位~3位のワードは、ちょうどポッキーが差せそうな穴が開いた壁を「ぼっち専用ポッキーゲームできる壁」として紹介した写真付きツイートが拡散され、話題になっていることからランクイン。
ひとりでポッキーゲームとは、驚きの発想です。
4位には「ぼっち飯」がランクイン。これは、オランダ・アムステルダムにできた“同伴者お断り”のレストラン「Eenmaal」のことが話題になっているから。堂々とひとりでコースディナーを堪能できるとあって「行ってみたい」といった声が多く見られました。
日本にも需要がありそうな、ぼっち専用レストラン。近い将来、日本にもできるかもしれません。
■大学に「ぼっち席」は、もはや当たり前
大学にぼっち席があるのは、もはや当たり前の時代に。特に理系の大学に、ぼっち席が設置されると、Twitterでよく話題になります。
東京工業大学では、現在ぼっち席の試行錯誤の真っ最中。パネルを立てた“簡易式ぼっち席製造機”という取り組みが行われています。また「東工大ぼっち飯の会」のTwitterでは、ぼっちの人向けの飲食店情報も配信されており、大学生だけでなく社会人のお一人様にもオススメの内容となっています。
このほか、名古屋工業大学、京都大学にもぼっち席が設置されており、男女問わず学生が多く利用しているようです。
“孤独=ぼっち”という考えは、もはや古い!? “ぼっち”という言葉は、すでにかなりの市民権を得ているようです。携帯電話にSNS、デジタルな世界でも他人に縛られることが増えた現代人にとって“ぼっち時間”はある意味、貴重な時間と言えるのかもしれません。
(車谷 照彦/ミシェル!編集部)
※この記事は2014年11月25日に公開されたものです