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専門家に聞く! 女性ホルモンの乱れが原因!? 精神不安定な女性に対するNG言動5つ

女性

「ちょっとしたことでイライラする」「もう全部に疲れてやる気が起きない」ある時期がくると、このような思いを抱くようになってしまう女性は多くいます。これは、女性ホルモンの乱れが原因の一つだといわれています。今回、ゆうメンタルクリニック総院長 精神科医 ゆうきゆう先生に、情緒不安定な女性に接する時の言ってはいけないNG言動などを伺いました。

精神不安定の原因は、女性ホルモンの変化や乱れにあり!

生理前や生理中、産後、更年期。これらの時期に起きる女性ならではの情緒不安定さはどこからくるものなのでしょうか?

「男性に比べて、女性のほうが感情的で情緒不安定になりやすいというのはよく聞かれる話かもしれませんが、その背景には女性ホルモンの変化・乱れが大きく関係していると言われています。女性の場合、妊娠・出産・閉経・月経・排卵などによって長期的にも短期的にも女性ホルモンの分泌に大きな変化が起きています。女性ホルモンの変化自体はごく自然なものですが、女性ホルモンの分泌が乱れることで体調が崩れたり、気分が落ち込みやすかったり、極端に悲観的な思考に偏ったり、集中力・判断力が低下したり、無気力・不眠・食欲低下といった症状が出ることもあります。女性ホルモンの乱れは自律神経への影響も大きいため、女性自身も自分の体や心をなかなか制御しきれないという状況になりやすいのですね」(ゆうき先生)

このような女性ホルモンによって情緒不安定になっている女性に対して、「これはやってはいけない」「これは言ってはいけない」というNG言動を、ゆうき先生に挙げてもらいました。

情緒不安定な女性に対してやってはいけないNG言動

・理論的に言い負かそうとする
・怠けていると指摘する
・命令口調、突き放すような言動
・しつこく絡む・つまらないジョークを言う
・無理に外出や気分転換、運動を勧める

「PMS(月経前症候群)の女性は、自覚のあるなしにかかわらず、細かいことにイライラしやすく、感情的になりやすい傾向があります。いつもならスルーできる冗談であっても、この時期はどうしても許せなかったり、相手に必要以上に突っかかってしまったりすることがあるのです。

体調がそれほど悪くなくても、気分的に家にこもっていたい女性も少なくありませんから「出かけよう」「気分転換でもしたら?」といった相手のためを思った言動でも、否定されたと感じることがあります。かける言葉には注意が必要ですね。できるだけ「ソフトに対応する」「寄り添う」「それが無理なら距離をおく」のがおすすめです。
月経前だけでなく、排卵前後にイライラや頭痛が起きる人も少なくありません」(ゆうき先生)

女性ホルモンの影響で情緒不安定な女性には、どんな対応方法がベスト?

この情緒不安定な女性に対応するのはなかなかむずかしいものです。具体的には、どのようなことに気を付けて接すればいいのでしょうか?

「男性やこういった症状が出にくい人には理解しづらいことかもしれませんが、女性の体は見えないところで一カ月の間に何度も変化しているのです。相手の変化には気を配っておくといいですね。」(ゆうき先生)

しかし、周囲が女性の細かい体調の変化やホルモンの乱れに気づくのはむずかしい部分も多いもの。これについて、何か対策はあるのでしょうか?

「女性側に協力してもらうのが一番です。PMSを例に挙げると、自覚がある女性のほうが、周囲ともPMSの症状自体ともうまく付き合えているように感じます。女性に、今どういった時期なのかを早い段階で話してもらうといいでしょう。その上で、相手の希望を無理のない範囲で叶えていくというのがスムーズではないでしょうか」(ゆうき先生)

周囲につらく当たってしまうことで罪悪感を抱いたり、「いつも通りでいられない」ことに苛立ちと悲しみを感じたりしている女性に対して、自ら体調のことを話してもらい、協力を求めるのはなかなかむずかしいところもあります。女性が自ら、自分の体調や内情を打ち明けてくれるためには、何が必要になるのでしょうか。

「周囲やパートナーの『相手を丸ごと受け入れる』という姿勢ではないでしょうか。
これは決して女性側のどんな仕打ちにも耐えるという意味ではなく、「あなたの変化を理解した上で、私たちが一緒にうまく過ごすための方法を模索していきましょう」という包み込む姿勢です。相手を甘やかすのではなく、適切な距離感を保って接していけるよう、お互いに理解を求めることが大切だと感じますね」(ゆうき先生)

まとめ

女性特有の精神不安定さは、女性ホルモンによる影響から起きていることを理解すること。
そして、女性のほうから体調の変化を話してもらうようにし、必要以上に気にかけたり、責めたりせず、一緒にうまくいく方法を探していくこと。これが彼女たちに接するための大事なポイントといえそうです。

(取材協力:ゆうきゆう、文:石原亜香利)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.08.09)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2014年09月24日に公開されたものです

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