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【新連載】Facebookにあがる幸せそうな彼女の姿がうらやましくて……

Story2 ★かわいそうすぎるわたし

「おはようございます」
商品管理部という名の倉庫に入ると、
節電のため弱々しく周囲を照らす蛍光灯が、
朝から何となく物悲しい。
5人しかいない正社員で打ち合わせをすると、
昨夜大量に入った服にタグ付けするため、
手分けをしてパートさんに指示を出し、
付け終えた商品のダンボールを台車で運ぶ。

そしてあっという間にランチタイム。
同僚とは時間をずらさなければならないのと、
一日中窓のない倉庫にいるのがイヤで、
昼ぐらいは外に出たかった。
お台場は空のきれいな所だが、
外食の環境はとても厳しい。
レストランは高価だし場所も限られている。
ライトバンで売りにくるお弁当も、
行列が長いし、すぐ売り切れる。

しかたなく強い潮風に煽られながら、
海を望む公園でひとり、
自分で作った微妙な味のお弁当か、
コンビニで売れ残ったパンを頬張る。
今日はお弁当を作ってきたのだが、
コートを着ていても寒風が中に染みてくる。
……公園、寒いよっ!

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