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価格差2倍! 話題の「芝海老→バナメイ海老」を試してみた!

リッツ・カールトンにも飛び火する形となり、いまだメディアを騒がせている阪急阪神ホテルズの食品偽装?疑惑事件。「レッドキャビア→トビウオの卵(トビコ)」、「九条ねぎ→青ねぎ、白ねぎ」と実際に味わって試してみましたが、今回は「芝海老(しばえび)→バナメイ海老」にチャレンジしてみましょう! バナメイ海老で高級感は味わえるのでしょうか……?

【価格差5.5倍! 今話題?の「レッドキャビア」と「トビウオの卵」を食べ比べてみた!⇒】

「芝海老」とは、東京都・芝浦の海で昔よく漁獲されたという「江戸前」を代表する海老です。クルマエビ科に属しますが、車海老(くるまえび)よりもやや小型です。大変味がよく、天ぷら、かき揚げなどで食されますが、お寿司屋さんの伝統的な卵焼きにはすり身にして使用されます。「バナメイ海老」は、タイなど東南アジアで盛んに養殖されていることで大変安価に購入できる海老で、ブラックタイガーに続いて日本の食卓を彩るようになりました。しかし、最近ニュースになりましたが東南アジアで「早期死亡症候群」という病原菌が流行していて、多くの養殖海老が死滅するという問題が起きており、現在は価格が高騰しています。

■色は違うが模様は似ている

芝海老は普通のスーパーマーケットで常備されることはないようで、八方を探し回ってようやく大手百貨店で入手しました。旬が冬ということで、季節の関係もあるかもしれませんが入手は簡単ではないようです。

比べてバナメイ海老は、芝海老探しで寄ったスーパーのすべてで陳列されておりましたし、私が愛用している店でも常備されていますので、その流通量は芝海老と比較にならない規模であると推察します。今回入手できた芝海老は小振りのものですので、大きさの比較は難しいですが、色合いは違うよう。しかし、細かい斑点模様は似てなくもありません。バナメイ海老は「お頭付き」で見られることはほとんどないようです。鮮度を保つために輸出前に処理されるのかもしれませんね。(写真A)

写真A:左のお頭付きが芝海老、右がバナメイ海老。芝海老はヒゲ(=触覚)がすごく長い!

 

■価格は2倍!

今回の購入価格は、芝海老が177グラムで706円(消費税込)、バナメイ海老が180グラムで299円(税込)でした。芝海老は大手百貨店、バナメイ海老はスーパーマーケットで購入したため、若干店による値付けの違いはあると思いますが、それを差し引いても2倍以上の差があるといえそうです。

■味の芝海老、食感のバナメイか……

某メニューでは、「クリスタル炒め」というイメージ先行の料理名でしたが、素材の味がよくわかる香港風の茹で海老「白灼蝦」にしてみました。ただし、茹でた後に皮をむいて撮影しております。タレは酢醤油とにんにく入りのラー油です。(写真B)

写真B:香港風は普通殻付き、頭付きで供されます。茹で海老「白灼蝦」風

 

まず芝海老ですが、小さいながらも非常に味がよいですね。味が濃い! 甘味が強い! これならば、すり身にして卵焼きにしても風味は負けないでしょう。

次にバナメイ海老ですが、プリプリの食感がとてもいいですね。しかし、風味の方は非常に淡泊で、悪くいえば味がない。そんな印象です。食べ応えはありますので、不満はないのですが、味のほうは芝海老とは比較できない印象です。まあ、芝海老は福岡県産の天然もの、バナメイは遠い異国から冷凍で輸入されているというハンデもあるでしょう。天ぷらやエビフライにしてしまえば、案外いい勝負になってしまうのかもしれません。クリスタル炒めも……という感じもします。

茹で海老を食べてみて思いついたので、夕飯どきにやってみたのですが、芝海老とバナメイ海老をむき身にして混ぜて、かき揚げにすると味も食感も申し分なく、とっても美味しい「高級天ぷら」になりました。ご家庭においては「偽装?疑惑」ではなく「工夫」として十分楽しめそうです。お試しあれ!

(西益屋ハイジ/サイドランチ)

※この記事は2013年10月28日に公開されたものです

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