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アノきのこの名前の由来「占地(しめじ):地面を占領するほど生える」

きのこが美味しい季節となりました! 10月21日放送の『ゆうどきネットワーク』(NHK総合)では、「おいしく簡単 きのこ料理 ~絶品!まかない飯スペシャル~」を特集。番組では、プロの料理人おふたりによる、家庭のきのこ料理がグッと美味しくなるコツを伝授しつつ、それぞれ2品ずつのお料理が紹介されていました。

和食では「日本橋ゆかり」の三代目店主・野永喜三夫さんが「炊き込みごはん」と「きのこ汁」、フランス料理では「Bistroあおい食堂」店主・加賀田京子さんが「きのこのマリネ」と「きのこの紙包み焼き」を紹介していましたが、どれも簡素ながらもきのこの香り高い風味とコクを引き出した仕上がりに、思わずゴクリと喉が鳴ってしまいます。

「炊き込みごはん」と「きのこ汁」を香り高く、深い味に仕上げるコツは、炒めることだそう。水分を凝縮させることで味わいを深くし、香ばしい香りを高めるのだとか。確かに大きな効果がありそうです! さすが、名店のプロフェッショナルですね。

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ところで……きのこの名前って独特だとは思いませんか? どうやら、きのこのネーミングには大きく3パターンあるようです。今回はそんな秋の味覚・きのこの名前に関するトリビアを紹介します。

「寄生する樹木の名前」きのこネーム

椎茸(しいたけ)、榎茸(えのきたけ)、松茸(まつたけ)などは、寄生する樹木から名前がつけられています。椎茸は、椎の他にも椚(くぬぎ)、小楢(こなら)、栗(くり)など、また榎茸は榎の他にも柿(かき)、桑(くわ)、柳(やなぎ)、ポプラなど、それぞれ多くの広葉樹の枯れ木や切り株などに寄生します。一方、松茸は赤松(あかまつ)の単相林か、針葉樹が優占種化する混合林に生えるそうですが、かなり限定される模様。このあたりに値段の差があるようです!

「名は体(てい)を表す」きのこネーム

人々が集まって踊っている姿になぞらえた「舞茸(まいたけ)」、人の耳の形に似ていることから漢字をあてた「木耳(きくらげ)」、山伏の装束に付いている梵天(ぼんてん)というフサフサの丸い飾りに似ていることから名付けられた「山伏茸(やまぶしたけ)」などがあります。梵天という飾りを写真で確認してみると、確かに山伏茸にソックリでした!

注:舞茸には「見つけた人が喜びのあまり踊り出すほど美味しいから」という説もあるそうです。
注2:「きくらげ」という読みは、風味が乾燥くらげを戻したものに似ているからだそうです。

「能力を示す」きのこネーム

地面を占領するほど辺り一面に生えることからネーミングされた占地(しめじ)、ヌルリとした感触から「滑らっ子(ぬめらっこ)」と呼ばれていた滑子(なめこ)、傷つけると白い乳液を分泌する乳茸(ちちたけ)などがあります。乳茸は市場にあまり出ないので、ご存知でない方もいらっしゃると思いますが、香りがよく、いい出汁が出るそうで、栃木県のある地方では「ちたけそば」という名物があるそうです。なんでも炒めた茄子(なす)と乳茸で風味を出したそばだそうで、秋にぴったりで実においしそう。栃木県のお蕎麦屋さんに今すぐ駆けつけたいところです!

きのこの秋は、これからが本番です! 松茸の大豊作のニュースも連日伝えられていて、市場価格は3割安だといいます。お手軽きのこから、松茸までたくさん楽しみましょう。

(西益屋ハイジ/サイドランチ)

※この記事は2013年10月25日に公開されたものです

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