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標準語に言い換えにくい方言「けったい」「むっつい」「しね」

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地方出身の人と話していると、ときどき「え、それどういう意味?」と言いたくなる意味のわからない方言を聞くことがあります。たいていの方言は標準語に言い換えられますが、その地方の人からすると「微妙にニュアンスがちがうんだよね」と、言い換えができない言葉も。今回は、「標準語に言い換えにくい方言」を集めてみました。



■ぼちぼち(関西)
「『そろそろ』とか『そこそこ』とか、使うシーンによって微妙に意味がちがってくるので、標準語にはできません」(30歳/出版)

■けったい(関西)
「関西でも若い人はあまり使わないけど、祖父母が使うのを聞いていると『奇妙』『変だ』みたいな感じだと思う」(27歳/メーカー)

■ほたえる(関西)
「尼崎出身の叔父がよく使っている。ふざけてじゃれあっている子供らに『ほたえな!』とか。調子に乗るなよ、というニュアンスらしい。甘ったれな子にも使ったりする」(32歳/メーカー)

■よう○○ん(関西)
「『よう言わんわ』みたいな感じで使う。関西以外の人に説明しようにも無理。しいて言うなら『とてもじゃないけど言えないよ』ってところかな」(31歳/小売)

■けつかる(関西)
「主に悪態をつくとき『何してけつかんねん!』のように、語尾につけて使う。『さらす』とか『くさる』も同様」(28歳/美容)

よく聞く関西弁でも、あらためて考えてみると標準語に直せない言葉が多いのですね。あえて言い換えてみるも、関西人にとっては「微妙にちがう」のだとか。

■いずい(宮城)
「『歯がいずい』のように使っている。痛いと勘ちがいされるけどちがって、収まりが悪くてかゆいような痛いような感じが近いと思う。居心地が悪かったり、何かしっくりこないときにも使う」(25歳/公務員)

■むっつい(津軽)
「パサパサのパンとかカステラを食べたとき、口中の水分を奪われた状態を言います。標準語で表すのは難しい……」(32歳/公務員)

■むつごい(讃岐)
「味が濃い、油っぽい、しつこい味のものを食べて胃が不快なときに使う。ただ味が濃いといっても、しょっぱいものや辛いものじゃなくて甘みが濃いものに使うのが普通」(29歳/自営業)

■しね(秋田)
「肉や野菜などにスジがあって、なかなか噛み切れないときに言います。この前『この肉しね』って言ったら、東京出身の友人に驚かれましたが(笑)」(28歳/飲食)

最後の「しね」は、単に固くて噛み切れないのではなく、「スジがあって噛み切れない」のがポイントだそう。

生活や文化の中で生まれた独特の言葉は、その地方の人たちにとっては立派な標準語。言い換えにくいのも無理はないのかもしれません。気になった人は、その地方出身者の人にいろいろ教えてもらうのがよさそうです。

(立原麻里+プレスラボ)

※この記事は2013年10月22日に公開されたものです

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