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子どもの嘘は、大人へ近づいた証拠? 「嘘の種類とその対処法」

子どもが初めて嘘をついたときって、親としてはやっぱりショックですよね。でも子どもの成長段階によっては、「それがまだ、嘘とは言い切れない」こともあるんです。子どもの嘘が、成長段階で「どのレベルの嘘」なのかを見極めて対策を練りましょう。


嘘をつくとき、人は4つのことを意識している

嘘をつくとき、人は4つのことを意識していると言われています。それは「本当のことを知っている」という意識、「それを隠したい」という意識、「事実の代わりに、ニセの情報を用意する」という意識、「事実の代わりに、ニセ情報を相手に信用させよう」という意識です。単純に嘘と言っても、ひもを解いてみると、こんなに複雑な意識が働いているのです。

つまり、子どもが嘘をつくためには、このような複雑な意識を働かせなければなりません。そのために、まだ言葉をうまく操れない幼い子ども、事実とニセ情報を判別することができない子どもには「嘘をつく」ことができません。一般的には、「意識して嘘がつける」ようになるのは、小学校に入ってからと言われています。嘘をつくようになったのは、子どもが成長してきたという証でもあるのです。

小学校にあがるまでの「子どもの嘘」は、思ったことを口にしているだけ!?

たとえば、小学校にあがる前の子どもが、「お化けを見た」とか「○○(自分の名前)は、○○の国のプリンセスなの」とか、何気ない嘘をつくことがあります。しかし、これは大人からすれば嘘のように思えますが、嘘をついている子ども自身は「嘘をついている」意識はほとんどありません。自分の空想の世界で起こったことを、そのまま口にしているだけのことがあるのです。

大人が嘘を学ばせていることもある

たとえば、子どもの好き嫌いを直そうとして、食事の中に子どもの大嫌いなニンジンが入っているのに、「ニンジンは入ってないよ、それはリンゴだよ」なんて嘘をついてしまうことってないでしょうか? 子どもはそれを見て、「嘘というものが、どういうものか」を知り、「大人のマネをして、嘘をついてみたくなる」ことがあります。自分の子どもが思ったより早く嘘を学んで、使いはじめたときには、自分がついてしまった嘘も振り返って考えてみましょう。

小さな子どもの嘘と、大きな子どもの嘘を区別して対処しよう

小さな子どもの嘘は、自分が嘘をついているという意識がなく、怒られるのがイヤで「つい口をすべらせてしまった」結果の嘘であることもあります。だから、「嘘をついた」ことを叱っても、そのことを理解できず、叱られたことが怖くて泣いてしまう子も多いでしょう。小さな子どもの嘘は、しかるよりも「正直さ」、「素直さ」をほめて伸ばしていったほうが効果的な場合があります。

一方、大きな子どものつく嘘は、意識的に嘘の表現を選んで使っています。この嘘をついたことを叱るということが、ときにはむずかしいことがあります。なぜならば、大人も嘘をつくことがあるからです。子どもの嘘だけを一方的に責めて、大人だけ好き勝手に嘘をつくのは、子どもにしてみたら納得できないことです。子どもが意識的に嘘をつくようになったならば、まずは嘘のすべてが悪いのではなく、「こんなときの嘘はダメ」、「こんな嘘は人を傷つける」というように、状況を見ながら「ダメな嘘」とは何かを教えていくとよいでしょう。

※この記事は2013年07月31日に公開されたものです

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