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雑学 ヘルスケア全般

眼科専門医に聞く。スマホとパソコンではどちらが目疲れがひどい?

このごろ、スマートフォンやタブレットを操作する時間が増えていますが、使用時間が長くなるほど、目がしょぼしょぼして乾いてくることを実感しています。また、パソコンよりさらに目が疲れるように思うのですが、実際のところはどうなのでしょうか。

眼科専門医でみさき眼科クリニックの院長・石岡みさき先生に、詳しいお話を聞きました。

■光を発するモニターと目の距離を離す

――「スマホとパソコンを2時間使い続けて、どちらがより疲れるか」を試してみたところ、スマホ使用のほうがはるかに目が疲れたように感じました。この実感について、根拠はあるのでしょうか。

石岡先生 パソコンでもスマホでもタブレットでも、モニターを見たときに目が疲れるのは、病気を除くと、次の原因が考えられます。

(1)光を受動するから。パソコン、スマホなどから出るブルーライトは目の疲れの原因になるとされています。

(2)凝視するから。同じ距離で同じものをじっと見ている時間が長いと、毛様体筋(もうようたいきん)というピント合わせをする筋肉がうまく働かなくなって疲労の原因となります。またまばたきの回数も減ります。

こうなると目は乾燥し、目の疲れがひどくなるという悪循環に陥ります。

スマホとパソコンではどちらがこの状況に陥りやすいかということ、明らかにスマホのほうです。軽量ゆえに手に取りやすいことで、目とモニターの距離が近くなりがちです。布団の中で寝ながらスマホを操作する人は多いようですが、目とモニターの距離が近くなり過ぎて目前の光を浴びることになり、同時に姿勢も偏ります。

寝転んで目の前に持ち上げると肩が硬直する、いすに座っての操作でも首をがくんと下に向けているなど、目、首、肩、頭と、首から上の部位が一斉に、筋肉疲労を起こします。

――思い当たります。でも先生、スマホはもはや手放せません。少しでも疲れ目を防ぐために、自分でできることはありますか。

石岡先生 誰もがいつでもすぐにできる順に、紹介します。疲れ目を予防するには、モニターに集中しているときにこれらをどれだけ実践できるかにかかっています。

(1)まばたきをする。目の乾燥を防ぐことになる。

(2)意識的にモニターから目線をはずす。目のピント調節を変えることになり、筋肉疲労が緩和される。

(3)意識的に、スマホを目から遠ざける。光を見続けないことが重要。

(4)座って操作しているときは、スマホを持つ手をひざの上に置き、脱力する。目、首、肩、頭を同時に休ませることになる。

(5)本を読むときは、光を発しないペーパー型モニターの機種を使う。

――スマホは文字や画像を指で拡大することができますが、文字を大きくすることで目の負担を軽減することはできますか。

石岡先生 老眼年齢の方であれば字が大きいと見やすく楽になります。ですが、スマホの場合、年齢を問わず文字を大きくしても目に近付けて見る傾向があります。「モニターと目の距離」、「光を発しているかどうか」、「凝視する時間」が、目の疲れに影響しますから、「文字を大きくして目からモニターを遠ざける」と負担は軽くなるでしょう。

――目とスマホのモニター画面の距離はどのぐらいであればいいのでしょうか。

石岡先生 眼科のガイドラインでは、子どものIT眼病予防のためには、「IT機器(パソコン・スマホなど)への距離は50センチ」とあります。ですが、50センチ離しているからといって、目が疲れないというわけではありません。繰り返しますが、「光を発するものを近距離で長時間凝視しないこと」が重要です。

――気を付けるべきことが分かりました。ありがとうございました。

まばたき、目線はずし、脱力。スマホ中毒であっても、せめてこの3つぐらいは実践したいものです。

(藤井空/ユンブル)

取材協力・監修:石岡みさき氏。眼科専門医。医学博士。みさき眼科クリニック院長。横浜市立大学医学部卒。同大学病院にて2年間研修の後にアメリカ・ハーバード大学に留学、眼の免疫の研究に従事。帰国後、東京歯科大学市川総合病院にて角膜・前眼部疾患について研究。平成10年両国眼科クリニック院長に就任。平成20年、生まれ育った東京都渋谷区代々木上原にて「みさき眼科クリニック」を開業。専門はドライアイ、眼のアレルギー。
http://www.misaki-eye.com/

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