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性感染症が出産に影響する!? 30代女性のカラダの常識「検診」「予防接種」「コンドーム」

30代になったら、カラダのメンテナンスをすることは常識です。今回、必ずしてほしい3つを紹介します。



30代になったら検診はマスト!予防接種も忘れずに

婦人科系の病気にかかる女性は増加中で、乳がん患者の数は、1970年代の3倍以上といわれています。婦人科系の病気は、自覚症状が出てからでは遅いので「乳がん検診」「婦人科検診」は、定期的に受けるようにしましょう。

また、予防接種も必要です。主に小児がかかる風疹、麻疹や水ぼうそう、おたふく風邪などは妊娠中に感染すると赤ちゃんに影響が出ることがあります。

とくに、風しんは妊娠初期にかかることで赤ちゃんの心臓や目、耳などに障害が出てしまうことがあり注意が必要です。予防接種を受けたか、子どものときにかかったことがあるか、よく覚えていない場合には血液検査で抗体をもっているか調べることができます。

もし、抗体がないのであれば妊娠する2カ月以上前にワクチン接種を受けておきましょう。とくに、いま過去最悪のペースで広がっている風しんは、赤ちゃんを守るために妊婦の夫も受けることがすすめられています。

性感染症が出産の大きなリスクになることも!

「婦人科検診」では、子宮や卵巣の病気だけでなく、おりものを採取して性感染症についても調べることができます。性感染症は、敬遠しがちな話題ですが、実際には感染者が少なくありません。場合によっては、妊娠や赤ちゃんの健康状態にも影響します。

たとえば、「クラミジア感染症」や「淋病」は、不妊症や子宮外妊娠の原因になったり、出産時に赤ちゃんが感染すると肺炎や目の炎症を起こしたりすることがあります。感染するとおりものが増える、下腹が痛むなどの症状が出ますが、症状がなく感染に気づかない場合もあるので注意が必要です。

また、「性器ヘルペス」は、外陰部に潰瘍ができて痛む病気ですが、いったん感染すると完治せずにからだの中にウイルスが潜んでいて、体調がよくないと再発します。もしお産のときに産道に病変が出ていると赤ちゃんにも感染してしまうことがあります。そのため、お産の時期に症状や病変があるときには帝王切開が必要になります。

コンドームをして、おりものチェックも忘れずに

性感染症を防ぐ一番の方法は、コンドームです。コンドームは避妊目的で使われることが多いですが、避妊するためには低用量ピルのほうが確実です。しかしピルをのんでいるからといって性感染症は防げません。避妊と性感染症の予防のためにはピルを内服し、さらにコンドームも使うことをオススメします。30代や40代でも月経があるかぎり、妊娠する可能性はあります。もし、のぞまない妊娠によって中絶になった場合、カラダも心も傷ついてしまいます。

また、性感染症にはいろいろな種類のものがあります。おりものの量が増える、黄色や緑色などいつもと違う、変なニオイがする、かゆみがある、下腹が痛い、などの症状があれば性感染症の可能性があります。恥ずかしいからと受診せず、自己判断で終わらせないように。必ず病院へ行きましょう。性感染症はパートナーも治療を受けることが大切。2人とも治療が終わるまでは性交渉はまだしないように。

医師プロフィール

木戸道子さん
産婦人科医。日本赤十字社医療センター 第二産婦人科 部長。産科医歴26年で、数千人の分娩に立ち会っており、自身も30代で3回の出産経験がある。

(取材協力:木戸道子、文:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.06.07)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2013年07月16日に公開されたものです

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