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【新連載】親友からの突然の結婚報告を、素直には喜べなくて……

Story3 ★人生設計という名のハードル

矢代さんが去った後も、
入れ替わり立ち替わり男性に声をかけられた。
どの人も、別に結婚を避けたくなるような、
はっきりした欠点があるわけではなかった。
それどころか高学歴高収入の人が多いのに驚いた。

そのほとんどが矢代さんと同じように、
職場や周囲に女性がいない人。
あとは親の仕事を継ぐ予定の人や、
仕事で海外転勤が予想されたり、
起業してまだ2年という人もいた。

いろいろな会話があったけれど、
どの人もはっきりしているのは、
結婚に対して、ものすごく本気なこと。
「このままじゃヤバい気がするので、
とりあえず動いてみました」
というわたしみたいな出席者は、
少なくとも男性の中にはいなかった。

最後は話をするのも申し訳ない気がして、
席を立ってトイレに避難。
ため息をつきながら鏡に映る疲れた顔の自分を、
薄い笑いを浮かべながら慰めてみる。
「人生設計がまだのあなたに、
婚活パーティはちょっと早すぎたね」と。

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